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2007年11月19日 地政学的リスク トルコ★イラク問題

現在、トルコとイラクの間で起こっている問題の原因となっている民族は(     )人である。


正解 クルド


クルド人は国土を持たない世界最大の民族といわれている。
人口は推定2000万~3000万人で、アラブ、ペルシャ、トルコに次ぐ中東で4番目の大規模な民族である。分布はトルコ、イラク、イランにまたがる地域である。イラク国内のクルド人自治区の人口だけでも400万人といわれている。またトルコ国内には、推定約1500万人のクルド人が居住しており、これはトルコ人口の約25%に相当する。クルド人自治区は新イラク成立後、イラク国内でも最も安定した地域であったが、トルコの非合法武装組織クルド人労働者党(PKK)の拠点となるイラク・クルド人自治区内のゲリラに対するトルコへの越境攻撃の準備が進められていることから俄かに不安定化してきている。
国内にクルド人を抱える各国は、自国の安定のため、相互にクルド人の自決権を認めないことで利害を一致させているため、クルド人は常に孤立してきた経緯がある。その反面、政権からは常に利用され続けた悲劇の民族である。1984年にアブデュラー・オジャラン率いるクルド労働党は、トルコ政府から弾圧を受け、クルド人居住地区の4000もの街村は破壊され、300万人以上のクルド人が難民化したといわれる。トルコにおける人権問題の中心はクルド人問題である。(北キプロス問題もあり)
トルコのユーロ参加の最大の障害になっているのがこの人権問題である。

イスラム圏で唯一のNATO参加国であり、黒海と地中海を結ぶボスポラス海峡を国内に持つトルコ政情不安になった場合、ヨーロッパ、中東における大きな火種になる。クルド人はその居住エリアをイラン国内にも持っており、その複雑さゆえに問題解決の糸口が見えづらい。

民族闘争、宗教問題、石油利権などいくつもの問題が交錯する「クルド人問題」は、地政学的リスクとして常に注目しておくべき地域紛争である。

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