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FXライフ 61 南アジアの通貨 アフガニスタンとスリランカ

1917年にイギリスの保護国より独立して以降、度重なる内戦、ソ連軍の侵攻、タリバーンの実効支配、米軍の侵攻など、20年以上にわたる混乱が続いているアフガニスタン・イスラム共和国。西にイラン、南と東にパキスタン、東端は中国に接する多民族国家だ。通貨は、アフガニ(AFA)。2002年に実施されたデノミによって、1000旧アフガンが1新アフガンとなった。発行はアフガニスタン銀行だ。


タリバーン政権が崩壊後のカイザル政権下で民主化が進められているが、依然イスラム法の影響下にあるため、本来の意味での民主化にはまだ時間がかかりそうだ。経済は農業を主体としてきたが、内戦、灌漑施設の破壊、多国籍軍の侵攻などで混乱が続き、さらに干ばつによった大きな打撃を受けてきた。


また、水不足、食糧不足、医療施設不足から、世界でも極めて貧しい国のひとつに認定されている。小麦やアーモンド、レーズン、ブドウなどの農業が表の基幹産業とするなら、アヘンの原料となるケシの栽培は裏の基幹産業。アヘン売買で得た資金がタリバーンの活動資金となっていた歴史があり、麻薬依存経済は継続している。政府は撲滅運動を進めているが、効果はあがっていない。


現在の歳入の大半は国際援助だ。日本は有償・無償の資金協力、技術協力を行なっている。一方、天然資源として北部の天然ガスや石炭が採掘され、銅含有量の多い銅鉱床が発見されているものの、交通インフラが破壊され、復興が行なわれていないため、国の資源になっていない。とにかく民主化とインフラ整備が緊急の課題である。


スリランカは、かつてセイロンと呼ばれていた島国。1972年に共和制に移行し、国名をスリランカ共和国に改称した。面積は北海道の約0.8倍。70%が仏教徒を占める国でもある。歴史的・文化的に隣国インドとの関係が深い。
政治的に不安定な時期が続いている。1983年以降、北・東部を中心に少数派タミル人の反政府武装勢力が独立を目指して活動を続け、1987年に反政府組織が独立宣言し、内戦に突入した。その後、一時停戦するが、2006年に再燃し、停戦合意は破棄された。現在も政治的には不安定な状態が続いている。


通貨は、スリランカ・ルピー(LKR)。2001年以降、変動為替相場制度に移行した。対ドルレートは2008年8月時点で、1ドル=110.6LKRだ。主要な産業は、農業と繊維産業。農業はプランテーション作物と呼ばれる紅茶、ゴム、ココナッツを中心としており、特に「セイロンティー」と呼ばれる茶の生産量は世界第3位と、同国の特産品になっている。一方、近年、工業化が進み、繊維産業が発達し、衣料品が大きな輸出品目に浮上した。


2004年に発生したスマトラ島沖地震による津波で海岸部に大きな被害が広がり、また民族紛争の再燃があり、農業と観光業は打撃を受けたが、その後、サービス業が回復し、GDPは7.7%(2006年)、6.8%(2007年)と高い水準で推移している。


米国、英国、インドに農産物や衣料品を輸出し、インド、シンガポール、香港などから、加工品にする前段階の中間財や資源を輸入している。教育水準が高く、労働力に恵まれていることがあり、海外からの直接投資は2006年度に前年比で倍増し、2007年も順調であった。しかし、2007年後半から物価が上昇し、最終的にはインフレ率17.5%(2007年)、失業率が6%(2007年)と悪化した。スリランカは消費財を輸入に頼っているため、資源高が国内の物価に大きな影響を与えたのだ。また、貿易収支は赤字が増え続け、対外債務残高も増えていることが気になる要素だ。


By Master K/益田 慶