2008年6月7日 6日の海外為替市場

米失業率が上昇、ドル急落に原油価格の上昇と株価下落の大荒れの相場となった。


日経平均株価=14489.44(148.32 1.03%)、NYダウ=12209.81(-394.64 -3.13%)、独DAX=6803.81(-138.02 -1.99%)、英FTSE=5912.60(-82.70 -1.38%)、金=899.00(23.50 2.68%)、原油=138.54(10.75 8.41%)。


アジア市場・欧州市場は、金曜日で後が無く、米雇用統計の一大イベントを控え小幅な値動きに終始した。米国市場は、米失業率は5.5%と前回5.0%から大幅上昇、非農業部門雇用者数は-4.9万と予想を若干下回ったが、前回が-4.9万人←-2.0万人に大幅にマイナス幅が拡大し、ドル売りが始まった。


ブラード・セントルイス連銀総裁は、金融市場に回復の時間をもたせるため、秋まで政策金利を2%に据え置く可能性があるが、年内のインフレ対応に着手すべきと発言、将来の利上げを示唆しユーロ買いが続いた。


ウェーバー・ドイツ連銀総裁は、インフレ見通しの数字を容認できない、金融市場は7月利上げの可能性に関するECBのメッセージを明確に理解していると発言、7月の利下げ確立が高まり、LIBOR金利上昇率か過去最大となり、ユーロ買いが継続した。


ドル安=原油価格の上昇に米株価が大幅下落、ドル売りが続き、円は比較的健闘。


●ドル円
アジア市場のドル円は105.95円で取引が始まり、朝方の105.84円を安値に、仲値のドル買い需要や中曽日銀金融市場局長の外銀が円を調達し、自国通貨に換える動きみられるとの発言を材料に、ドル買いが強まり106.27円まで上昇、105.92~25円円のレンジで取引が続いた。欧州市場は106.01円で取引が始まり、週末金曜日で米雇用統計を控え投機筋の動きも鈍く、クロスの円売りに106.35円まで徐々に底値を切上げた。米雇用統計の発表に106.29円→105.47円まで急落、原油高=米国株安に、105.40~50円のドル買いを消化し、105.16円まで値を下げた。105.20~40円のレンジで取引が続いたが、ウェーバー・ドイツ連銀総裁発言を受けたドル売りの流れに、104.91円まで続落、104.94円で取引を終了した。


●ユーロドル
アジア市場のユーロドルは1.5593で取引が始まり、週末金曜日で投機筋の動きも鈍く、EURUSDの方向感も定まらず、米雇用統計を控え1.5573~1.5618の狭いレンジで取引が続いた。欧州市場は1.5615で取引が始まり、アジア市場の狭いレンジを抜け出すことはできず、1.5575~1.5620で取引が続いた。米雇用統計の発表に1.5600→1.5702まで急騰、1.5645まで一時値を下げたが、米国株は弱く、原油価格の上昇や、ロンドンフィキシングのユーロ買い需要に1.5750まで続伸した。1.5725~50の狭いレンジで取引が続いていたが、ウェーバー・ドイツ連銀総裁発言にユーロ買いが続き、1.5779まで徐々に底値を切上げ、1.5776で取引を終了した。


●ユーロ円
アジア市場のユーロ円は165.18円で取引が始まり、朝方の165.03円を安値に、仲値のユーロ買いや中曽日銀金融市場局長に165.62円まで上昇、ECBの利上げ観測もあり底堅く165.71円まで上昇、165.25~60円のレンジで取引が続いた。欧州市場は165.55円で取引が続き、アジア市場の流れを受け162.25~60円の狭いレンジで取引が続き、ECBフィキシングからユーロ買いが強まり165.87円まで上昇、米雇用統計に一時165.44円まで値を下げたが、ユーロドルの上昇に166.17円まで急伸、弱い米国株とポジション調整の円買い戻しに、上値も抑えられ165.60~90円のレンジで取引が続き、終盤にかけては165.43円まで値を下げ、165.56円で終了した。


●主な経済指標の結果
19:00 独 4月 鉱工業生産=前月比-0.8%(予想0.3% 前回-0.8←-0.5%)
20:00 カナダ 5月 失業率=6.1%(予想6.1% 前回6.1%)、雇用ネット変化=0.84万人(予想0.85万人 前回1.92万人)
21:30 米 5月 雇用統計: 非農業部門雇用者数=-4.9万人(予想-5.5万人 前回-4.9万人←-2.0万人)、失業率=5.5%(予想5.1% 前回5.0%)→2004年10月以来の高水準、時間当たり賃金=0.3%(予想0.2% 前回0.1%)、週間労働時間=33.7時間・0.3%(予想33.7時間・0.2% 前回33.7時間・0.1%)
23:00 米 4月 卸売在庫=1.3%(予想0.3% 前回0.1←-0.1%)
4:00 米 4月 消費者信用残高=89.5億ドル(予想70億ドル 前回131.2←152.9億ドル)


●昨日の主な発言その他
米国・カナダ
◎米 → ブラード・セントルイス連銀総裁=金融市場に回復の時間をもたせるため、秋まで政策金利を2%に据え置く可能性がある。年内のインフレ対応に着手すべき。現在の経済環境と向こう1年半の見通しを踏まえると、政策は適切に調整されている。住宅ローン金利は一連の利下げを実施してきたがFRBが期待するほど低下していなし。インフレリスクがプレミアムとして上乗せされている可能性がある。
◎米 → S&P=5月は世界的な信用収縮のなか、格下げの可能性がある企業の数が過去最多。
◎米 → 米ホワイトハウス・スタンゼル報道官=5月失業率は高すぎるが米経済は景気後退局面にない。
◎米 → クロズナーFRB理事=金融市場のひっ迫はやや緩和したものの、非政府機関モーゲージの証券化は依然低迷し、回復には時間がかかる。金融機関の増資は家計と企業が利用できるクレジットの拡大を支援し経済活動を押し上げる。
◎米 → モルガン・スタンレー=原油価格は7月4日までに150ドルに達する可能性。
◎米 → WSJ紙=米ナショナル・シティが通貨監査局の監視下に入る。


欧州・英国
◎ユーロ → ウェーバー・ドイツ連銀総裁=インフレ見通しの数字を容認できない。金融市場は7月利上げの可能性に関するECBのメッセージを明確に理解している。 現在のインフレ率と消費者物価の中期的見通しにより、高度の用心(heightened alertness)の状況にある。 消費者物価指数(HICP)は2009年まで、物価安定の定義としている水準を上回り、この見通しに関するリスクは明らかに上向き。
◎ユーロ → ビーニ・スマギECB専務理事=7月利上げの必要性はECB理事会内で十分なコンセンサスが存在。
◎スイス → ジョルダン・スイス中銀理事=クレジット問題によりインフレ見通しをめぐる不透明感が高まっている。各国中銀がインフレを極めて警戒する必要がある。クレジット危機によりインフレ見通しをめぐる不透明感が高まった。結果として各国中銀は金融安定という問題に直面しているだけでなく、物価安定に関しても極めて警戒する必要がある。このクレジットの問題により、一部の国では金融政策がより緩和的になりこれがおそらく最近の商品価格とりわけエネルギー価格の上昇につながった。
◎ユーロ → バユク・スロベニア財務相=ECBは選択肢をオープンにしておく必要がある。
◎ユーロ → ドイツ中銀見通し=インフレ見通しを2008年は3.0%(前回予想2.3%)、2009年は2.2%(前回予想1.5%)に引上げる一方で、GDP伸び率見通しについては、2008年を2.0%(前回予想1.6%)に上方修正、2009年を1.4%(前回予想2.0%)に下方修正した。独連銀は、声明で、成長へのリスクは均衡化しているものの、物価見通しについては、最近明らかに悪化したと。ドイツ経済は今年力強いスタートを切った後、年末か09年初めに再び勢いを取り戻すまで比較的緩やかなペースで拡大する見通し
◎ユーロ → メルシュ・ルクセンブルク中銀総裁=ECBの利上げ見送り、市場の混乱回避が狙い。


日本・その他
◎日本 → 中曽日銀金融市場局長=東京市場で外銀が円を調達し、自国通貨に換える動きみられる。国際金融市場の緊張が続いている。
◎リビア → ガーネム・リビア国営石油会社総裁=原油価格がまもなくバレル140ドルに上昇と予想。
◎イスラエル → イスラエル政府高官=もしイランが核兵器製造を続けるなら攻撃。