2008年6月6日 5日の海外為替市場
今日は二つの驚き、ボラードNZ中銀総裁とトルシェECB総裁の発言に相場は急変動。
NZ中銀は、予想通り政策金利8.25%の据置きを決定したが、ボラードNZ中銀総裁は、テクニカル・リセッションに陥る可能性を示唆、年内の利下げを表明→NZDUSD
=0.7800→0.7684(直後)→0.7615(米国市場)まで続落。NZDJPY=82.08円→80.89円(直後)→80.68円(アジア市場)まで続落。
ECBは、予想通り政策金利4.0%の据置きを決定したが、トルシェECB総裁は記者会見で、多くのメンバーが利上げを支持、次回7月3日の理事会で利上げの可能性があると発言、EURUSD=1.5389→1.5564(直後)→1.5601まで続伸。EURJPY=163.41円→165.26円まで続伸、クロスの円売りを先導。
日経平均株価=14341.12(-94.45 -0.65%)、NYダウ=12604.45(213.97 1.73%)、独DAX=6941.83(-23.60 -0.34%)、英FTSE=5995.30「25.20 0.42%)、金=875.50(-8.30 -0.94%)、原油=127.79(5.49 4.49%)。
アジア市場は、ボラードNZ中銀総裁発言に翻弄されNZD売り一辺倒になり、英貿易収支の赤字額が予想を下回りAUD買いの流れにも、全体ではドル買いが続いた。
欧州市場は、英ハリファックス住宅価格指数は、前月比-2.4% 前年同期比-3.8%と弱くGBP売りの流れが続き、予想を大幅に下回る独製造業受注にEURUSDは上値が重く、ドル買いの流れが継続した。予想通りの政策金利、BOEは5.0%、ECBは4.0%の据置きを決定、しかし、トルシェECB総裁発言に、EUR全面高となり、EURGBP=0.7897→0.7965まで上昇、ドル売りの流れへと急変した。
米国市場は、新規失業保険申請件数=35.7万人(予想37.5万人 前回37.5←37.2万人)が強く、瞬間ドル買いとなったが、トルシェECB総裁発言にドル売りの流れが続いた。カナダは、住宅建設許可=前月比14.5%(予想0.7% 前回-4.6←-4.5%)→ 2007年10月来の高水準、Ivey購買部協会指数=62.5(予想59.0 前回57.6)→ 予想を大幅に上回る、仕入れ価格=82.9(前回80.7)を上回り1999年の統計開始以来の高水準に、比較的堅調に推移した。また、米国株にドル売りも徐々に弱まり、ドル安値圏での取引が続いた。
●ドル円
アジア市場のドル円は105.21円で取引が始まり、NZDUSDの急落を見ながら105円台の取引が続き、海外勢のドル買い戻しが続き、105.60円まで上昇、105.40~60円のレンジ取引から、アジア投機筋の買いにストップロスを誘発、海外ファンド筋の買いも入り105.93円まで上昇した。欧州市場は105.65円で取引が始まり、5月29日の高値105.88円を超え、106円のストップロスを誘発し106.18円まで続伸、オプション勢の買いも強く、105.93円~106.23円のレンジで取引が続いた。トルシェECB総裁発言に、EURJPYが買われ106.44円まで急伸、ドル売りの流れに一時105.86円まで下落したが、クロスで円売りが続き、堅調な米株価に106円近辺での取引が続いたが、ポジション調整の売りに105.55円まで下落、終盤にかけて105.97円まで値を戻し、06:00時では105.94円で取引されている。
●ユーロドル
アジア市場のユーロドルは1.5440で取引が始まり、NZDUSDの急落を見ながらドル買いが強く1.53895まで下落、1.5385~10の狭いレンジから、1.5456まで値を戻した。欧州市場は1.5445で取引が始まり、BOEとECBの政策金利発表を控え、積極的な取引も控え気味で、1.5376まで徐々に値を下げ、1.5377~10のレンジで取引が続いた。予想通りECBは政策金利4.0%の据置きを発表、トルシェECB総裁の記者会見で、利下げの可能性が指摘されると、新規失業保険申請件数に瞬間安値1.5365をつけ急伸が始まった。1.55を超えオプションカットでは1.5564まで上昇、ロンドンフィキシングから再びユーロ買いが続き、終盤にかけて1.5602まで続伸、06:00時では1.5592で取引されている。
●ユーロ円
アジア市場のユーロ円は162.46円で取引が始まり、NZDJPYの下落にも162円台を維持、162.25~65円の狭いレンジで取引が続いたが、欧州勢の参入に163.54円まで続伸となった。欧州市場は163.20円で取引が始まり、163.70円まで上昇、BOEとECBの政策金利発表を控え、163.20~50円の狭いレンジで取引が続いた。トルシェECB総裁の記者会見を契機に、EUR買いが炸裂、163.42円から164.00円を超えストップロスの買いを誘発、164.96円まで続伸、164.80~00円の狭いレンジから、ポジション調整の売りに一時164.59円まで値を下げたものの、堅調は米国株にクロスでの円売りが続き、終盤に欠けては165.27円まで上昇、06:00時では165.19円で取引されている。
●主な経済指標の結果
6:00 NZ NZ中銀(RBNZ)融政策を発表=政策金利8.25%の据置きを決定、予想通り→ インフレが根強く、金利を高水準に据え置くことが必要で金利は年内に低下との声明文にNZDUSD急落
10:30 豪 4月 貿易収支=-9.57億豪ドル(予想-17億豪ドル、前回-25.48←-27.36億豪ドル )、輸出=204.46億豪ドル(前回193.33)、輸入=214.03億豪ドル(前回218.8)
16:00 英 5月 ハリファックス住宅価格指数=前月比-2.4% 前年同期比-3.8%
19:00 独 4月 製造業受注=前月比-1.8%(予想0.5% 前回-0.5%←-0.6%)
20:00 英 イングランド銀行(BOE)金融政策を発表=政策金利5.0%の据置きを決定、予想通り
20:45 ユーロ 欧州中銀(ECB)金融政策発表=政策金利4.0%の据置きを決定、予想通り
21:30 米 (6/1までの週) 新規失業保険申請件数=35.7万人(予想37.5万人 前回37.5←37.2万人)
21:30 カナダ 4月 住宅建設許可=前月比14.5%(予想0.7% 前回-4.6←-4.5%)→ 2007年10月来の高水準
23:00 カナダ 5月 Ivey購買部協会指数=62.5(予想59.0 前回57.6)→ 予想を大幅に上回る、仕入れ価格=82.9(前回80.7)を上回り1999年の統計開始以来の高水準。
米 5月 モンスター雇用指数(ネット求人動向調査)=166(前月176) 前年同月比189
●昨日の主な発言その他
米国・カナダ
◎米 → プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁=FRBは通常、為替介入には関与しない。為替介入に関する決定は財務省だけで下す。金融システムを継続的に救済することでモラルハザードを高めることがないよう慎重を期す必要があり、最後の貸し手としての役割を担うべき時について明白な基準を設けるべき。クレジット利用制限につながる規制はすべきでない。
◎米 → 米抵当銀行協会(MBA)=08年第1四半期の国内住宅差し押さえ率、過去最高水準。サブプライム住宅ローン利用者の不履行増加が、返済不履行率を押し上げた。差し押さえ手続きに入っているローンの割合は、第1四半期に0.99%(前年同期0.58%)と過去最高水準に上昇。住宅ローンの延滞率は6.35%で1979年の現算出方法開始以来最高水準。
◎米 → ラッカー・リッチモンド連銀総裁=米経済成長が急速に収縮するリスクは後退した、インフレは不快なほど高い。FRBが年内利上げすべきかとの問いでは指標次第と発言。
◎米 → コーンFRB副議長=0米銀行は今後数四半期で弱い収益と一段の資産評価損計上を発表する公算大。各行は損失に備え一段の資本注入と減配が必要となる可能性。米銀行、収益低下や資産価値の評価減に直面する公算大。
欧州・英国
◎ユーロ → トルシェECB総裁=多くのメンバーが利上げを支持したが全会一致の見解とはならなかった。次回7月3日の理事会で、確かだとは言っていないが利上げの可能性がある。状況を慎重に分析した結果、インフレ期待抑制を確実にするため、次回の会合で政策金利の小幅な変更を決定する可能性があり、この可能性を排除できない。すべての情報やリスク分析などすべてを踏まえた上で、利上げの場合もあると多くが考えた。
◎ユーロ → トルシェECB総裁=ドルについてバーナンキ米FRB議長の発言をいつも評価している。市場はFRBのドルに関するコメントを留意している。為替に関して米FRB議長と米財務長官の発言は非常に重要と考えている。短期金融市場の緊張は継続している。市場に関して国際レベルで必要な対策を講じるべき。金利に関して後手に回っていない。インフレ期待は抑制されている。部のメンバー、きょうの利上げ実施を提案。小幅な利上げとは、従来通りの意味。まず非常に用心した状態に入る必要があるため、きょうの利上げは見送った。
◎ユーロ → トルシェECB総裁=時宜にかなった断固とした方法で行動する。インフレ期待を確実に抑制する強い決意。第1四半期の経済成長率は予想を上回った。第1四半期の力強さは一時的要因によるもの。第1四半期の高成長、第2四半期に相殺される可能性。第1・第2四半期を総合的にみるべき。内需と外需が2008年の成長を下支えする見通し。新興国の成長は引き続き力強いと予想。ユーロ圏に大きな不均衡は存在しない。物価リスクが高まっている。インフレは、食品とエネルギー上昇によるもの。EU基準CPI、高止まりする見通し。インフレは、従来予想よりも長期間高止まりする見通し。マネーと信用の伸びは非常に力強い。経済ファンダメンタルズは健全。銀行ローンは圧迫されていない。引き続きあらゆる動向を非常に注意深く監視する。非常に強い用心が必要な状態。非常に強い用心が必要な状態。
◎ユーロ → ウェーバー独連銀総裁=ECBはインフレ抑制に向け対処する必要がある。トリシェ総裁のインフレをめぐる強い文言には行動が伴わなければならない。 ECB内で意見は分かれていない。われわれは近い将来に予想されることについて市場に明確なメッセージを送った。言行を一致させる必要がある。
◎ユーロ → ECBスタッフ予想=08年ユーロ圏GDP伸び率見通しは1.5─2.1%、3月は1.3─2.1%。09年ユーロ圏GDP伸び率見通しは1─2%、3月予測は1.3─2.3%。08年のユーロ圏インフレ率は3.2─3.6%の見通し、3月予測は2.6─3.2%。09年のユーロ圏インフレ率は1.8─3%の見通し、3月予測は1.5─2.7%。
ユーロ → 独コメルツバンクCFO=銀行業界の再編について、同行とドレスナー銀行、ポストバンクの3行合併が、数ある選択肢の一つ。
日本・その他
◎NZ → ボラードNZ中銀総裁=利下げの時期は経済やインフレ、通貨の動向次第。政策金利を8.25%に据え置いたが、年内に利下げする可能性を示唆。NZドルが急落したことについては予想していた。為替が秩序なく急激に変動すれば、インフレと金融の状況に影響。
◎NZ → ボラードNZ中銀総裁=原油、食料品価格がNZ経済を減速させる。依然としてインフレを懸念している。住宅価格は下落傾向を継続する。物価減速の確信が得られれば、金利引き下げへ。第3四半期に金利引き下げへ向かう見通し。景気は予想を上回るペースで減速している。同国経済は2四半期連続のマイナス成長と定義される=テクニカル・リセッションに陥る可能性がある。
◎フィリピン → フィリピン中銀=USDPHP44にドル売り介入を実施。
◎インドネシア → インドネシア中銀=政策金利を0.25%引き上げ8.50%に決定。