2008年6月4日 3日の海外為替市場
日経平均株価=14209.17(-230.97 -1.60%)、NYダウ=12402.85(-100.97 -0.81%)、独DAX=7019.13(10.36 0.15%)、英FTSE=6057.70(50.1 0.83%)、金=885.50(-11.50 -1.28%)、原油=124.31(-3.45 -2.70%)。
アジア市場から欧州市場にかけては、米国株はリーマン・ブラザーズの評価損報道にドルは弱く、米国市場ではバーナンキ議長の発言に突然のドル全面高。
アジア市場は、WSJ=関係筋の話として、米証券大手リーマン・ブラザーズが、30億~40億度ルの資本増強を行う可能性がある。増資はリーマンが四半期ベースで上場以来初の赤字に転落する可能性を示唆→ ドル売り、円買いの材料とされる。
豪住宅建設許可件数は、前月比+7.8%(予想-0.5% 前回-5.7%)→ 予想を大幅に上回る。豪第1四半期の経常収支は-194.92億豪ドル(予想-205億豪ドル 前回-187.16←-193.5億豪ドル)、貿易・サービス収支=-80.19億豪ドル、輸出=569.13億豪ドル、輸入=649.32億豪ドルと予想より赤字額が減少、共に良い結果に、AUDUSD=0.9536→0.9579、AUDJPY=96.67円→100.23円まで上昇。
豪中銀の金融政策発表後の声明=今年の需要の伸びは穏やかとなる見通しに、AUDUSD=0.9533、AUDJPY=99.28円まで下落、
ラッド豪首相=過去16年で最高の水準にある同国のインフレとの戦いは長期戦になる。 われわれはインフレ上昇圧力の強まりに直面しており、金利上昇圧力も続いている→ AUDの下落が止まり上昇、AUDUSD=0.9611、AUDJPY=100.34円(欧州市場)→100.54円(米国市場)まで上昇。
欧州市場では、スイス消費者物価指数(CPI)は、前年比2.9%(予想2.4% 前回2.3%)→ 14年半ぶりの高水準にスイス買いが強まる、CHFJPY=100.81円→101.30円(欧州市場)まで上昇→100.54円(米国市場)まで下落。
ユーロ圏第1四半期のGDP改定値は、前期比0.8%(予想0.7% 前回0.3←0.4%)と予想を若干上回りEUR買いとなる。EURJPY=162.44円→163.21円(欧州市場)→162.10円(米国市場)まで下落。
米国市場では、バーナンキFRB議長は国際通貨会議(IMC)中央銀行パネル討議で、①米政策金利は物価圧力と成長へのリスクに対処する上でよい位置にある」と現行の金融政策を容認、金利引き下げの終了を示唆する一方、②ドル安によりインフレリスクが高まっていると異例の警告。FRB議長が為替について直接発言した稀なケースにドル全面高。GBPUSD=1.9741→1.9605、USDCHF=1.0316→1.0489までドル高が進む。
リーマン・ブラザーズの株価急落、資金繰り悪化を懸念し米国株が下落、米自動車販売も弱くドルも買いも一服。
●ドル円
アジア市場のドル円は104.42円で取引が始まり、仲値のドル買い需要+豪経済指標を受けたAUDJPYの買いに104.71円まで上昇、104.55~70円の狭いレンジから、弱い日本株+WSJ紙のリーマン・ブラザーズ評価損の報道に海外勢のドル売りが続き、AUDJPYが急落したことで、103.96円まで続落となった。欧州市場は104.02円で取引が始まり、クロスで円売りが強まると104.30円まで上昇、ファンド勢の売りに5月28日の安値103.89円を一時割込み103.87円まで下落、アジア系ファンドの買いに下げ止まり、CHFJPY・EURJPYの買い+投機筋の利食いのドル買いに104.67円まで値を戻した。バーナンキFRB議長発言に104.47円→105.57円まで急騰、弱い米国株に上昇も続かず、米自動車販売も弱く利食いのドル売りに104.83円まで値を下げ、105.09円で取引を終了している。
●ユーロドル
アジア市場のユーロドルは1.5536で取引が始まり、早朝は1.5554まで上昇、米系投資銀行勢の売りに1.5521まで値を下げたが、WSJ紙のリーマン・ブラザーズ評価損の報道を材料にドル売りが強く、前日NY市場の高値と同水準の1.5590まで上昇した。欧州市場は1.5563で取引が始まり、スイス消費者物価指数の上昇を受けたUSDCHFの売りに買いが続き、予想を上回るユーロ第1四半期のGDP改定値に1.5629まで上昇したが、欧州勢の売りに上げ止まり1.5585~05のレンジで取引が続いた。バーナンキFRB議長発言に1.5601からパニック的な売りに値を下げ、オプションカットでは1.5410まで続落、実需筋の買い+投機筋の買い戻し+米自動車販売も弱く下げ止まり、1.5425~75のレンジで売り買いが交錯、06:00時では1.5446で取引されている。
●ユーロ円
アジア市場のユーロ円は162.25円で取引が始まり、162.08円~161.60円のレンジでAUDJPYの買いと売りに反応、売り買いが交錯したが、弱い日経平均株価とWSJ紙のリーマン・ブラザーズ評価損の報道を材料に、161.82円まで下落、161.85~20円のレンジからCHFJPYの買いに162.50円まで値を戻した。欧州市場は161.90円で取引が始まり、CHFJPYの買いや、予想を上回るユーロ第1四半期のGDP改定値に162.95円まで上昇、ECBフィキシングの買いに163.23円まで続伸した。バーナンキFRB議長発言にユーロドルの下落が続き、弱い米国株やリーマン・ブラザーズの株価急落に円買いが強く、162.12円まで続落、終盤にかけては162.70円まで値を戻し、06:00時では162.33円で取引されている。
●主な経済指標の結果
10:30 豪 4月 住宅建設許可件数 =前月比+7.8%(予想-0.5% 前回-5.7%)→ 予想を大幅に上回る
10:30 豪 第1四半期 経常収支=-194.92億豪ドル(予想-205億豪ドル 前回-187.16←-193.5億豪ドル)、 貿易・サービス収支=-80.19億豪ドル、輸出=569.13億豪ドル、輸入=649.32億豪ドル
13:30 豪 豪中銀(RBA)金融政策の発表=政策金利7.25%の据置きを決定、予想通り
14:45 スイス 5月 消費者物価指数(CPI)=前月比0.8%(予想0.4% 前回0.8%)、 前年比2.9%(予想2.4% 前回2.3%)→ 14年半ぶりの高水準
18:00 ユーロ 4月 生産者物価指数(PPI)=前月比0.8%(予想0.8% 前回0.7%)、前年比6.1%(予想6.1% 前回5.8←5.7%)
18:00 ユーロ 第1四半期 GDP改定値=前期比0.8%(予想0.7% 前回0.3←0.4%) 前年比2.2%(予想2.2% 前回2.1←2.2%)
23:00 米 4月 製造業受注指数=1.1%(予想-0.1% 前回1.5←1.3%)
●昨日の主な発言その他
米国・カナダ
◎米 → PIMCOのグロース氏=バーナンキFRB議長はドルの動向が今後金利を決定する上で、重要な要因となる可能性を示した。ドルの政策はこれまで財務長官の役割だったが、FRBがこれを行うことで、将来の金利変更の決定要因として、ドル重要性が高まる可能性があるという新たな政策上の制約をもたらしたようだ。
◎米 → "バーナンキFRB議長「国際通貨会議(IMC)中央銀行パネル討議」=ドル安によりインフレリスクが高まっていると異例の警告。ドルの価値の変化がインフレとインフレ期待に及ぼす影響に注意。米政策金利は物価圧力と成長へのリスクに対処する上でよい位置にある。世界的貿易均衡の回復過程の一部。ドル安のインフレへの影響をはっきりと認識し注視。FRBの2つの責務へのコミットメント、強く安定したドルの確保へのカギ。住宅市場が安定するまで、成長リスクは引き続き下向き。高インフレは長期の物価上昇期待につながる可能性。FRBと米財務省が引き続き為替市場の動向を非常に「注意深く監視」していると発言→ FRB議長が為替について直接発言した稀なケースにドル全面高。
◎米 → WSJ=関係筋の話として、米証券大手リーマン・ブラザーズが、30億~40億度ルの資本増強を行う可能性がある。増資はリーマンが四半期ベースで上場以来初の赤字に転落する可能性を示唆。 増資は普通株の発行を通じて行われ、既存株式の希薄化につながる可能性があるという。6月16日の週に予定している決算発表の際に同時に発表される見通し→ ドル売りと円買いが強まる
◎米 → 市場で米系信託の巨額追加損失が話題となっている模様
欧州・英国
◎ユーロ → ノワイエ仏中銀総裁=賃金が循環的に上昇せず、企業の利益率を押し下げなければ、ユーロ圏のインフレは安定推移した後、急速に低下する可能性が高い。
◎ユーロ → トリシェECB総裁「国際通貨会議(IMC)中央銀行パネル討議」=原油価格によるショックの危険性を認識。短期的には原油価格のショックによる影響を防ぐ手段はない。商品価格上昇など衝撃の要因や期間の把握に努めている。世界経済は世界的なシステムの様々な側面を通した広範囲に及ぶ相互依存のショックを経験している。その衝撃やシステム内での相関関係を把握することが、われわれの経済分析や意思決定で進行中の重要な部分。物価安定は引き続き金融当局者の主要責務。中銀は成長と雇用を支援するためにインフレトレンドとインフレ期待を抑制すべき。
◎ユーロ → ユンケル・ユーログループ議長=原油価格は今後数年高止まりするが、ユーロ圏のインフレは2009年にECBの目標近くまで低下するとの見通し。
◎ユーロ → 外交筋=EU財務相会合はスロバキアのユーロ導入を承認。
日本・その他
◎日本 → 白川日銀総裁「国際通貨会議(IMC)中央銀行パネル討議」=当面は経済に逆風を予想、日本経済は引き続き減速。経済成長、08年終わりから09年初めに持ち直す見通し。08・09年の消費者物価上昇への上方リスクを予想。成長へのリスクバランスは依然下向き、物価圧力は上向き。将来の金利の決定、持続的な成長と安定による。インフレの上方リスクは徐々に高まっている。日本の金融状況、しばらくの間極めて緩和的だった。長期的な金融緩和の維持、過度にリスクを取る動きを促進する可能性。金融のバブルに対し金融政策の効果は限定的。成長へのリスクバランスは依然下向き、物価圧力は上向き。
◎ロシア → ウリュカエフロシア中銀第1副総裁=2008年にいくつかの段階を経てルーブルの取引レンジを拡大していく方針。
◎韓国 → 韓国中銀=5月末時点の同国外貨準備高、総額25億ドルと思われるドル売り介入を実施した影響に、前月比-22.8億ドルの2582億ドル。1997年のアジア金融危機以降で2番目の減少幅。
◎豪 → 豪中銀の金融政策発表後の声明=インフレ懸念が拡大しているが、現行の金融政策スタンスは当面適切。需要・インフレ見通しにかなりの不透明感。需要鈍化すれば、インフレは時間とともに低下へ。短期的にインフレ率は比較的高水準で推移。今年の需要の伸びは穏やかとなる見通し。需要が鈍化しなければ見通しを見直しへ。→弱気な内容にAUD売りが強まる。
◎豪 → ラッド豪首相=過去16年で最高の水準にある同国のインフレとの戦いは長期戦になる。 われわれはインフレ上昇圧力の強まりに直面しており、金利上昇圧力も続いている。
◎UAE → UAE首相「ドルペッグ制、国益となる限り継続。