2008年6月18日 17日の海外為替市場
日経平均株価=14348.37(-6.0 -0.04%)、NYダウ=12160.30(-108.78 -0.89%)、独DAX=6796.16(66.28 0.98%)、英FTSE=5861.90(67.30 1.16%)、金=886.90(0.60 0.07%)、原油=134.01(-0.60 -0.45%)。
アジア市場では、FT紙、WSJ紙、ワシントンポスト紙など、米利下観測が後退することを思わせる記事が掲載され、早朝からドル売りが強いた。オーストラリア準備銀行6月の理事会の議事録=7.25%の政策金利据え置きを決定。現在の金利が、景気とインフレの抑制に十分な水準であるとの結論に達した→ 将来の利上げ観測が弱まり、AUDUSD、AUDJPYが下落。
アジア市場から欧州市場の早朝では、スマギECB専務理事「中銀は利上げを深刻に考えていない。インフレ2%へ低下させるには0.25%の利上げで十分」と発言→ ECBの大幅な利上げ観測が後退し、EUR売りとなる。
英消費者物価指数は、前年比3.3%(予想3.1% 前回3.0%)と予想を上回り統計開始の1997年来の高水準に、GBPUSD=一時1.9658→1.9700まで急伸、キング総裁が政府に宛てた書簡で「金融政策委員会は成長減速と物価上昇の間で困難な舵取りを迫られていると説明」→ GBPUSD=1.9470まで急落。
独ZEW景況感調査の景気期待指数は、-52.4(予想-44.0 前回-41.4)、ユーロZEW景況感調査は、-52.7(前回 -43.6)とマイナス幅が拡大、EURUSD=1.5500→1.5465まで一時下落したが、ユーロ貿易収支が、23億ユーロ(予想-14億ユーロ 前回-15億ユーロ )と予想より強く値を戻した。
米国市場では、米生産者物価指数は、前年比7.2%(予想6.7% 前回6.5%)と予想を上回るが相場への影響は薄く、米住宅着工件数は97.5万戸(予想98万戸 前回100.8←103.2万戸)と17年来の低水準、住宅着工許可件数は96.9万戸(予想86万戸 前回98.2万戸)と予想を上回るも低水準、米株価も弱くドル売りに変化。
●ドル円
アジア市場のドル円は108.21円で取引が始まり、仲値近辺の108.28円を高値に、米各紙がFRBの金融引締めに関しての意見相違を示唆する記事や、利上げ時期が遅れるとの思惑、7月のFOMCで金利据え置き観測が強まると、昨日の安値107.78円を割込み、107.74円まで下落、USDCHFの買いに108.00円まで値を戻したが、スマギECB専務理事発言を受けたEURJPYの売り、スイス第1四半期の鉱工業生産を受けたCHFJPYの売りに、107.61円まで値を下げた。欧州市場は107.89円で取引が始まり、オプション勢や欧州系ファンどの買いに下げ止まり、キングBOE総裁が政府へ宛てた書簡の内容にGBPUSDが急落、ドル円も108.23円まで上昇、弱い独・ユーロZEW景況感に、EURJPY、GBPJPYが売られ上値は重く、一時108.00円まで下落した。ゴールドマンサックスの決算に108.40円まで上昇したが、108.50円超えの売りは厚く、弱い米住宅着工件数にドル売りへと変化、弱い米国株に108.00~10円を割り込むと、利食いの売りが拡大し107.90円まで値を下げ、オプション勢、資本筋の買いに下げ止まり、06:00時では107.92円で取引されている。
●ユーロドル
アジア市場のユーロドルは1.5476で取引が始まり、朝方の1.5461を安値に、米各紙でFRBの利上げを疑問視する記事を掲載、国内外投機筋の買いに1.5500~20の売りを消化しながら、前日高値1.5519を超えるとストップロスの買いを誘発し、1.5541まで急伸、一時1.5513まで値を下げたが、欧州勢の買いに1.5552まで続伸、スマギECB専務理事の発言や、USDCHFの買いに1.5500まで下落した。欧州市場は1.5530で取引が始まり、東欧勢の買いに下げ止まり、1.5500~25で売り買いが交錯したが、キングBOE総裁が政府へ宛てた書簡にGBPUSD売りが加速、ユーロドルも値を下げ、弱い独・ユーロZEW景況感に1.5467まで下落した。ユーロ貿易収支が予想を上回り、東欧勢の買いに1.5517まで上昇、1.5475~15のレンジで売り買いが交錯、ゴールドマンサックスの決算にユーロが売られ、弱い米国株に下げ止まり、弱い米住宅着工件数に徐々に底値を切上げ、1.5527まで値を戻し、06:00時では1.5511で取引されている。
●ユーロ円
アジア市場のユーロ円は167.47円で取引が始まり、投信筋の円売り、資本筋のAUDJPY買いに167.84円まで上昇、豪中銀の議事録を受けたAUD売りに167.28円まで下落、本邦勢の買いに167.70円まで値を戻したものの、スマギECB専務理事の発言に、167.67円→167.08円まで急落した。欧州市場は167.56円で取引が始まり、167.08円を底値に、アジア勢や本邦勢の買いが続き、167.61円まで上昇、GBPJPYの売りや弱い独・ユーロZEW景況感に167.30~75円で高下ながらも資本筋からの買いが続き、米PPI、住宅着工件数の発表直後には、167.78円まで上昇した。弱い米株価と利食いの売りに上値も重く、167.50~75円のレンジで売り買いが交錯、終盤にかけては167.40円まで小幅下落し、06:00時では167.40円で取引されている。
●主な経済指標の結果
8:50 日本 4月 第3次産業活動指数=前月比1.8%(予想0.5% 前回0.3%)
10:30 豪 豪中銀(RBA)議事録
16:15 スイス 第1四半期 鉱工業生産=前年比4.3%(予想6.4% 前回9.1%)
17:30 英 5月 消費者物価指数(CPI)=前月比0.6%(予想0.4% 前回0.8%)、前年比3.3%(予想3.1% 前回3.0%)、RPI=前月比0.5%(予想0.3% 前回0.9%)、前年比4.3%(予想4.1% 前回4.2%)、小売物価指数RPIX=前月比0.7%(予想0.5% 前回0.9%)、前年比4.4%(予想4.1% 前回4.0%)→ 予想を上回り統計開始の1997年来の高水準に一時的にポンド買いになるが直後、キングBOE総裁の書簡内容に急落
18:00 独 6月 ZEW景況感調査: 景気期待指数=-52.4(予想-44.0 前回-41.4)、現況指数=37.6(予想37.6 前回38.6)→ 期待指数のマイナス幅が拡大、EUR売りとなる
18:00 ユーロ 6月 ZEW景況感調査=-52.7(前回 -43.6)
18:00 ユーロ 4月 貿易収支=23億ユーロ(予想-14億ユーロ 前回-15億ユーロ )、輸出=1382億ユーロ(前回1283)、輸入=1359億ユーロ(前回1299)→ 予想を上回る
21:30 米 第1四半期 経常収支=-1764億ドル(予想-1730億ドル 前回-1672←-1730億ドル)
21:30 米 5月 生産者物価指数(PPI)=前月比1.4%(予想1.0% 前回0.2%)、前年比7.2%(予想6.7% 前回6.5%)、コア=前月比0.2%(予想0.2% 前回0.4%)、 前年比3.0%(予想3.0% 前回3.0%)
21:30 米 5月 住宅着工件数=97.5万戸(予想98万戸 前回100.8←103.2万戸)と17年来の低水準、住宅着工許可件数=96.9万戸(予想86万戸 前回98.2万戸)
22:15 米 5月 鉱工業生産=前月比-0.2%(予想0.1% 前回-0.7% )
22:15 米 5月 設備稼働率=79.4%(79.7% 前回79.6← 79.7% )
●昨日の主な発言その他
米国・カナダ
◎米 → 米ゴールドマンサックスのアナリスト=世界的な信用収縮は2009年までピークに達することなく、米銀は膨らんだ損失に対処するため650億ドルの追加資本調達が必要となる可能性。
◎米 → ゴールドマンサックス第2四半期=金融市場の混乱によりトレーディングや投資銀行部門が低迷し、11%の減益で利益は予想を上回った。 純利益は20.9億ドル(1株当たり4.58ドル)。前年同期は23.3億ドルル(同4.93ドル)。
◎米 → ポールソン米財務長官=米中はすべての経済問題では合意せず、対話継続が必要。成長支援に向け為替を含む開かれた市場の必要性を協議へ。米中戦略経済対話の継続が重要。
◎米 → プール・前セントルイス連銀総裁=エネルギー価格上昇は一時的ではない。FRBは早急に金利につき行動すべき。FRBは利下げを取り下げたようだ。
◎米 → フィオリーナ・マケイン上院議員経済顧問=マケイン氏が米大統領になれば、強いドル政策を推進し、介入という強力な薬を検討する用意がある。
◎米 → WSJ=FRB来週のFOMCではほぼ確実に金利を据え置く見通し。インフレ見通しが相当に悪化しない限り、秋前に利上げが必要になる状況とはならないと認識。
◎米 → 米格付会社ムーディーズ=米金融会社GMACの格付けを引き下、GMAC傘下の住宅ローン会社レジデンシャル・キャピタル(レスキャップ)を格下げする可能性があると発表した。
欧州・英国
◎ユーロ → オルドネス・スペイン中銀総裁=比較的高水準のインフレと経済低迷に直面し、各国中銀は難しい決断を迫られる状況にある。ユーロ圏のインフレには上向きリスクがあるが、中期的見通しに関するかなりの不透明性がある。米景気見通しをめぐる不透明性は数カ月前よりも高まった。 これら全ての要素は、多くの中央銀行にとって特別に複雑な状況をつくり出す。インフレ面の緊張が景気減速の顕著な傾向、金融安定に対するかなりのリスクと一体となっている。
◎ユーロ → メルシュ・ルクセンブルク中銀総裁=7月3日のECB理事会での利上げについて、確実性があり得る。一方、利上げが複数回となる可能性については明言を避けた。
◎英 → キングBOE総裁は英政府に書簡を送った=食品・燃料価格の急騰により、消費者物価指の上昇率が年内に4%を上回る可能性があるが、中銀としてはCPI上昇率を2年以内に2%の目標に戻すことに照準を合わせている。イングランド銀行は、国立統計局が同日発表した5月のCPI上昇率が前年比3.3%と、目標の2.0%を1%ポイント以上上回ったことで政府への釈明を余儀なくされた。
◎英 → キング総裁が政府に宛てた書簡=金融政策委員会は成長減速と物価上昇の間で困難な舵取りを迫られていると説明。 上方リスクとしては、目標を上回るインフレ率が継続するリスクが、英景気減速の兆候に対し、これまで金融政策委が一段と積極的に対応していない理由を説明している。一方、下方リスクとしては、景気減速が余りにも急激で、インフレが目標に戻るばかりでなく、目標以下に落ち込むリスクがあると指摘。 インフレ率を目標水準に戻すために必要となる今後の金利の軌跡は今のところ不透明だ。 CPI上昇率について、年末に4%を超える水準でピークを打った後に低下するが、2009年も、引き続き目標を大きく上回って推移する見通し。
◎ユーロ → スマギECB専務理事=中銀は利上げを深刻に考えていない。インフレ2%へ低下させるには0.25%の利上げで十分。欧州中銀が米国の金利変更に追随を迫られないのは初めて。物価上昇は非常に不人気なため多くの政府が引き締めを容認している→ スマギECB専務理事
日本・その他
◎日本 → 渡辺前財務官=為替介入には各国の協調必要だが、その結論に達するのは難しい。
◎豪 → オーストラリア準備銀行6月の理事会の議事録=7.25%の政策金利据え置きを決定。現在の金利が、景気とインフレの抑制に十分な水準であるとの結論に達した。経済指標の大半は、内需の伸びが鈍化していることを示している。現在の政策において、必要な需要の鈍化は起こるとの評価→ 金利引き上げ観測が弱まるとの判断から、0.9400→0.9437まで上昇、直後に0.9400まで下落した。