2008年6月17日 本日の為替戦略
NYタイムズ紙では、バンク・オブ・アメリカ、シティグループ、JPモルガン・チェース、リーマン・ブラザーズ、メリルリンチ、ゴールドマン・サックス・グループ、モルガン・スタンレーの7社で、2004年初めから2007年半ばにかけて計2540億ドル(約27兆5000億円)を稼いだが、2007年7月以降に1072 億ドルの評価損を出したとある。米系証券は化け物みたいに、まさにすさまじい利益を稼ぎだし、それがサブプライム問題に失敗してもまだ利益の半分を残しているとも言えなくもない。
JPモルガン・チェースは、欧州の金融機関が、保有資産の時価評価に伴い、さらに97億ユーロ(約1兆6190 億円)の評価損を計上するとの見通しを発表し、まだまだ金融不安が解消したとはいえそうに無い。
原油価格はサウジアラビアが増産に応じて、最高値を更新してから急速に値を下げているが、「リヤド・ワシントン密約」をご存知でしょうか? これは某情報からの抜粋ですが、「1974年にキッシンジャー米国務長官とファハド皇太子との間で締結されたもので、1971年のニクソンショックにより「ドル・金本位制」が崩壊した後に確立され、サウジアラビアは、原油のドル建て決済を維持し、原油の安定的供給、オイルマネーによる米国債投資を保障し、米国はサウジアラビアの安全保障とサウド家の権益を保護した。
現在の状況は、原油価格の高騰に、サウジアラビアが原油高を放置すれば、米国のインフレ懸念が高まり、米国がドル安を放置すれば、ドルにペッグしたサウジ・リアルのインフレ懸念と、ドル建て資産の減少を招くことになる。今回の、ポールソン米財務長官とアッサーフ・サウジアラビア財務相の会談ではサウジアラビアが通貨リヤルとドルとのペッグ制度を維持することで利益を受ける点で見解が一致したとある。そして、ポールソン米財務長官はドル高に誘導するため、ドル買い介入の可能性を示唆したものと思われる。バーナンキFRB議長も、ドル安によるインフレリスク警戒、ドル安への懸念を表明し、ブッシュ米大統領も強いドルを望むと表明。
6月22日に、サウジアラビアで、原油産油国・消費国の会合が開かれ、原油価格安定化の解決策が協議され、サウジアラビアは、産油量を過去最高水準の日量1000万バレルに引き上げることを検討とある。」・・・・・・・
もし、これが事実で、今後、ドル高となり、原油価格が下げれば、またしても、「リヤド・ワシントン密約」に基づいているとも言われそうであるが、原価各を下げることは、そう簡単なものでもなく、将来の結果を見てから判断する以外ない。
本日の経済指標・その他では、多くの経済指標が発表され、忙しい一日になりそうである。豪中銀の議事録が発表され注目され、英消費者物価指数は前回から低下が予想されているが、インフレ見通しが強く利上げ観測も広まりつつあり、結果が注目される。独ZEW景況感調査、米生産者物価指数、米住宅着工件数等、相場を動かす材料にされやすい。
●ドル円
ドル円は、先の高値108.62円がドル円上限と考えていた市場参加者は多かったが、昨日は108.59円と直前まで試し失敗、まだドル高を試す勢いが続いている。しかし、この水準を簡単に超えてドル買いが加速するとも思えず、売り買いが交錯する水準と判断し、ドルロングは一部利食いながら、押し目で買い戻すことも考えたい。
ドル円の4時間チャートは、上昇トレンドが続き、ラインの中間から上限の間で推移している。上値のポイントは、108.43円、108.63円、109.91円。下値のポイントは、107.70~75円、107.33円、106.978円、106.55円。RSIは59と下降ラインに変わり、トレンドモメンタムは売りに変化している。1時間チャートは、108円台を維持し上昇トレンドが続き、RSIは51と弱い下降ラインで、トレンドモメンタムは売りを継続。Dailyチャートは、上昇トレンドが続き、RSIは63と上昇ラインが続き、トレンドモメンタムは買いを継続。トータルの判断は、売りに変わり、107.80円~108.63円のレンジか、107.33円~108.63円のレンジの下限を試すことを予想。
●ユーロドル
ユーロドルは、1.5303、1.5345を安値に何とかレンジ下限で下げ止まり、1.55台まで上昇したが、これも上昇力も弱い。アイルランド国民投票でリスボン条約の批准が拒否された影響も不透明で、過去にフランスが同様の国民投票で拒否されたときにはユーロは大幅に下落した経緯もあり、まだまだ、底値が見えてこない。
ユーロドルの4時間チャートは、下降トレンドが崩れ上昇に変化しつつある。上値のポイントは、1.5509、1.5586、1.5602、1.5636。下値のポイントは、1.5410、1.5359、1.5337。RSIは50と上昇ラインに入り、トレンドモメンタムも買いに変化しようとしている。1時間チャートは、下降トレンドも崩れ買い変化、RSIは61と上昇から下降に変わり、トレンドモメンタムは買いを継続。Dailyチャートは、1.5340~1.5863のレンジの下限を試し失敗、RSIは48と横ばい、トレンドモメンタムは売りを継続。トータルの判断は、引き続き売り。
●ポンド円
ポンド円は、210円の揉み合いから213円台を狙う水準まで上昇、212円~213円のレンジに入りやすくなっている。214円を超えると大幅な、新たな上昇が予想できるが、それまでは、利食い先行で望みたい。また、GBPUSDも1.94~1.97のレンジに入りやすく、上限に近い。
ポンド円の4時間チャートは、210円台の揉み合いから、上昇トレンドが続き212~213円のレンジに入っている。上値のポイントは、213.71円、214.29円、216.89円。RSIは74と上下に振れながらも横ばいで、トレンドモメンタムは買いを継続している。1時間チャートは、上昇トレンドが続き、RSIは69と上昇ラインが続くがやや弱く推移、トレンドモメンタムは買いを継続。Dailyチャートは、上昇トレンドが続き、RSIは68と上昇ラインが続き、トレンドモメンタムは買いを継続。211.19円~213.71円のレンジ。
●本日の経済指標・その他
8:50 日本 4月 第3次産業活動指数=前月比予想0.5% 前回0.3%
10:30 豪 豪中銀(RBA)議事録
16:15 スイス 第1四半期 鉱工業生産=前月比-7.1% 前回6.8%、前年比予想6.4% 前回9.1%
17:30 英 5月 消費者物価指数(CPI)=前月比予想0.4% 前回0.8%、前年比予想3.1% 前回3.0%、RPI=前月比予想0.3% 前回0.9%、前年比予想4.1% 前回4.2%、小売物価指数RPIX=前月比予想0.5% 前回0.9%、前年比予想4.1% 前回4.0%
18:00 独 6月 ZEW景況感調査=予想-44.0 前回-41.4、現況指数=予想37.6 前回38.6
18:00 ユーロ 6月 ZEW景況感調査=予想 前回 -43.6
18:00 ユーロ 4月 貿易収支=予想-14億ユーロ 前回-23億ユーロ
21:30 米 第1四半期 経常収支=予想-1730億ドル 前回-1730億ドル
21:30 米 5月 生産者物価指数(PPI)=前月比予想1.0% 前回0.2%、前年比予想6.7% 前回6.5%、コア=前月比予想0.2% 前回0.4%、 前年比予想3.0% 前回3.0%
21:30 米 5月 住宅着工件数=予想98万戸 前回103.2万戸 、 住宅着工許可件数=予想86万戸 前回98.2万戸
22:15 米 5月 鉱工業生産=前月比予想0.1% 前回-0.7%
22:15 米 5月 設備稼働率=79.7% 前回 79.7%
米中戦略経済対話(18日まで、メリーランド州アナポリス)
ゴールドマン・サックスの決算発表