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2008年6月12日 11日の海外為替市場

日経平均株価=14183.48(162.31 1.16%)、NYダウ=12083.77(-205.99 -1.68%)、独DAX=6650.26(-120.84 -1.78%)、英FTSE=5723.30(-104.00 -1.78%)、金=882.90(11.70 1.34%)、原油=136.38(5.07 3.86%)。


アジア市場は、米企業のリパトリのドル買いの観測や、ドル高センチメントが続き、堅調なドルに対して、ドル円は107円台では積極的な実需筋のドル売りに、円の下落幅も限定的となり、他の主要通貨も比較的狭いレンジで取引が続いた。


欧州市場は、英貿易収支は-75.9億ポンド(予想-73.5億ポンド 前回714.7←-74.37億ポンド)と予想より赤字額が拡大し、GBPUSD=1.9547→1.9492まで下落したが→1.9667(米国市場)まで上昇した。シュタルクECB理事「複数回の利上げは計画していない」との発言に一時ユーロ売り見られたが、主要通貨高・ドル安の流れと昨日とは相場つきも変わり、円売りの流れが続いた。欧州通貨当局者からは、ECBの利上げ観測と、利上げ継続期待を抑制する発言が多く見られ、比較的狭い値動きが続いた。


米国市場は、オーファニデス・キプロス中央銀行総裁が「データ次第では更なる金利措置排除せず」との発言にユーロドルは上昇し、原油価格の上昇と、欧米株価の下落に、ドル売りが続き、円を買い戻す動きが始まった。ロンドンフィキシングでは逆にドル買い戻しが見られ、ドル売りの流れも弱まり、注目の米地区連銀経済報告では、年内の利上げ観測が弱まりながらも、狭いレンジでの取引となった。


●ドル円
アジア市場のドル円は107.43円で取引が始まり、朝方の107.30円を安値に、米FRBとホワイトハウスのドル高発言に底堅く、米系ファンドの売りに上値も抑えられ、107.30~48円の狭いレンジで取引が続いたが、リパトリと思われる米銀筋の買いに、107.50円のオプションバリアをトリガーし、107.76円まで上昇、107.80~00円のオプション勢の+アジア中銀筋+実需筋の売りに107.37円まで値を下げた。欧州市場は107.49円で取引が始まり、ユーロドルでドル売りが続き、107.40~60円のレンジで売り買いが交錯したが、中東勢の売りや投機筋のポジション調整の売り+米株価の下落に、107.20円を割込むとストップロスのドル売りを誘発し、オプションカットでは106.61円まで続落した。ロンドンフィキシングでは106.88円まで値を戻したが、米株価の下落が続き106.56円まで値を下げたが、ファンド筋のユーロ円やクロスで円売りが強く、上昇に転じ、107.20円まで値を戻し、106.90円で米地区連銀経済報告を向かえた。年内の利上げ観測が後退との思惑にドル売りも続き、06:00時では106.96円で取引されている。


●ユーロドル
アジア市場のユーロドルは1.5466で取引が始まり、朝方の1.5445を安値に、アジア筋の買い+ユーロ円の買いに1.5488まで上昇、1.5456~88の狭いレンジから、中東勢の買いに1.5518まで上昇した。欧州市場は1.5510で取引が始まり、シュタルクECB理事「複数回の利上げは計画していない」との発言に、一時1.5459まで下落したが、中東勢の買い+政府系ファンドの買いに底堅く、1.5480~10のレンジからECBフィキシングでは1.5522まで上昇した。オプションカット後には1.5520→1.5562まで上昇、ロンドンフィキシングでは一時1.5523まで下落したが、オーファニデス・キプロス中央銀行総裁発言に1.5587まで上昇した。1.5540~70のレンジで取引が続き、米地区連銀経済報告の発表直後には1.5580まで上昇したが、上値は重く、06:00時では1.5568で取引されている。


●ユーロ円
アジア市場のユーロ円は166.16円で取引が始まり、朝方の165.90円を安値に、本邦資本筋の買いに166.32円まで上昇、166.15~30円の狭いレンジから、午後に入るとドル円の買い+ポンド円の買い166.98円まで続伸、ドル円の上昇が止まり利食いの売りに166.47円まで値を下げた。欧州市場は166.76円で取引が始まり、166.20円まで下落、本邦勢の買いと欧州勢の売りに挟まれ、166.35~65円のレンジでの取引から166.15円まで下落、ECBフィキシングでは166.43円まで値を戻した。166円を割込みストップロスの売り+オプション勢の売りに165.67円まで下落、中東勢や米銀の買いに下げ止まり、オーファニデス・キプロス中央銀行総裁発言に買いが強まり、ロンドンフィキシングを境に166.70円まで続伸した。原油高+米株価の下落が続き、米地区連銀経済報告の発表直後から売りに変化、166.22円まで値を下げ、06:00時では166.18円で取引されている。


●主な経済指標の結果
8:50 日本 第1四半期GDP・二次速報=前期比1.0%(予想1.0% 前回0.8%)、前年比4.0%(予想3.8% 前回3.3%)
8:50 日本 5月 企業物価指数=前月比1.1%(予想0.7% 前回0.7←0.6%)、前年比4.7%(予想4.0% 前回3.9←3.7%)→ 予想を上回り27年ぶりの高水準
8:50 日本 4月 経常収支=1.3809兆円(予想1.5859兆円 前回2.8825兆円)
8:50 日本 4月 貿易収支=0.6347兆円(予想0.6093兆円 前回1.2507兆円)
9:30 豪 6月 消費者信頼感指数=-5.6%・84.7(前回2.7%)→ 15年ぶりの低水準。
13:01 米 スペンディングパルス小売売上高=0.6%(前回0.1%)
17:30 英 5月 失業率=2.5%(予想2.5% 前回2.5%)、ILO=5.3%(予想5.2% 前回5.2%)、平均所得=3.8%(予想4.1% 前回4.0%)、失業保険申請者=0.9万人(予想0.8万人 前回0.72万人)、失業者数=81.93万人(前回81.03万人)
17:30 英 4月 貿易収支=-75.9億ポンド(予想-73.5億ポンド 前回714.7←-74.37億ポンド)、除くEU=-41.85億ポンド(-38億ポンド 前回-37.71←-37.72億ポンド)
21:30 カナダ 第1四半期 設備稼働率=79.8%(予想80.8% 前回83.4←81.8%)
21:30 カナダ 4月 新築住宅価格指数=0.0%(前月比予想0.4% 前回0.2%)→ 予想を下回るがドル売りが続く
3:00 米 5月 月次財政収支=-1659億ドル(予想-1600億ドル 前回-677億ドル)
4:00 米 米地区連銀経済報告(ベージュブック)


●昨日の主な発言その他
米国・カナダ
◎米 → ベー地区連銀経済報告(ベージュブック)=投入コスト高が広がる、一部消費者に転嫁との報告。エネルギー・石油製品・金属・プラスチック・化学・食品の投入価格が上昇。4月下旬・5月の経済活動、引き続きおおむね弱い。経済活動は「全体的に弱いまま(remained generally weak)」だった。3地区連銀は「かなり鈍い、弱い、低い(softer, weaker, or lower)」、4地区連銀が「鈍化、緩慢、緩やか(slower, sluggish, or modest)」と報告。残りの5地区連銀のフィラデルフィア、クリーブランド、アトランタ、セントルイス、サンフランシスコは「安定的あるいはほとんど変わらず(stable or little changed)」としていた。小売業者、最終製品価格の値上げに関しまちまちの結果を報告。エネルギー・食品価格上昇で所得が圧迫されるなか消費支出は減速した。ほとんどのローンについて信用基準の厳格化が報告。一部地区で信用の質が悪化もしくは悪化する見通し。大半の地区で居住用不動産市場が弱い。一部地区の商店、在庫水準の高まりに懸念を報告。製造業活動はおおむね軟調、一部業種は強い輸出を理由に伸びた。6月2日までのデータに基づきリッチモンド地区連銀が取りまとめ。
◎米 → ブラード・フィルラデルフィア連銀総裁=現時点で金利は適正水準だが、FRBはインフレに注意を向け始めなければならない。現在の経済環境と今後1年半の見通しを踏まえると、適切に調整されている。インフレ期待が徐々に上昇しているが、労働コストとの相関については確信がない。
◎米 → コーンFRB副議長=エネルギー価格の高騰が米国でインフレ心理をあおった。反転しなければ問題となる可能性がある。 上昇を繰り返しているエネルギー価格やそれが総合インフレにもたらす影響が、家計の1年先のインフレ期待の高まりに寄与。 特に長期インフレ期待の上昇を示すデータが懸念。長期インフレ期待が上向きに推移し、場合によってはしばらく反転しない傾向は、インフレ見通しに厄介な影響を及ぼす可能性。
◎米 → PIMCOマカリー氏の=米金融当局の年内利上げの公算は低い。


欧州・英国
◎オーファニデス・キプロス中央銀行総裁=ECBはもし、価格期待が抑制しなければ行動の必要。データ次第では更なる金利措置排除せず。
◎ユーロ → ドラーギ・イタリア中銀総裁=低金利が世界的金融危機を招いた。各国中銀はその教訓を学ばなければならない。短期金融市場ひっ迫の緩和を中銀は完全に成し遂げていない。危機が最悪の事態を脱したかどうか明確ではない。
◎ユーロ → ノワイエ・フランス中銀総裁=夏場以降のユーロ圏金利動向に対する市場の期待が、必ずしもECB当局の発言によって裏付けられていない。金融市場がトリシェ総裁発言から引き出した結論は正しいが、利上げが複数回行われるとの市場の期待に対して否定的。エネルギー価格が高騰するなか、ECBの予想よりもインフレがやや長引く可能性が高いことを踏まえ、高度の用心(heightened alertness)の状態にあるというメッセージを送る選択をした。
◎ユーロ → シュタルクECB理事=複数回の利上げは計画していない。
◎ユーロ → ウェーバー・ドイツ連銀総裁=好調な米第1四半期GDPは、暖冬による影響が大きく、深読みすべきではない。第2四半期のGDPは鈍化するとの見通。ドイツの中・長期的な経済成長見通しはやや弱め。
ユーロ → アルムニア欧州委員会委員=世界大幅な米景気後退、原油・商品価格の一段の上昇、金融市場の混乱の新たな深まりはいずれも欧州の成長にマイナスの影響を及ぼす可能性がある。世界的に様々なマイナス要因がある中、欧州経済は堅調だが、ユーロ圏のインフレが主要懸念。インフレ圧力抑制のためよく考えた経済的対応を望む。
◎ユーロ → リーカネン・フィンランド中銀総裁=インフレ期待は上昇し始めている。ECBの役割は中期インフレ2%未満とすること。石油と食料品価格上昇が所得に打撃。インフレ期待上昇なら、ECBは決断力必要。インフレ予想抑制なら、大幅利上げなし。インフレ期待を引き続き抑制する必要。


日本・その他
◎日本 → 財務省幹部=G-8声明に為替の話が出てくることを想定していない。マクロ経済の議論の中で為替の話は出るかもしれない。世界経済は依然として不確実な状況が続いている。金融市場の混乱、3月中旬を節目として欧米市場中心に若干良くなっている。昨夏以降の金融市場の混乱が終わりに近づいているとの見方は時期尚早。G-8アウトリーチ会合、一次産品価格含むマクロ経済動向や気候変動などを議論。オーストラリア、タイ、ブラジル、中国、韓国などが参加。
◎インド → インド中銀=レポレートを0.25%引き上げ8.0%に決定。
◎ベトナム → ベトナム通貨下落=公式レートが2.0%下落し過去最低となり事実上の通貨切り下げ。
◎ロシア → ロシアのコメルサント紙=ロシア大富豪スレイマン・ケリモフ氏はドイツ銀行を含む西側諸国の主要銀行の株式を買い進めている。