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2008年6月10日 9日の海外為替市場

アジア市場と欧州市場の前半は、先週末の流れを受けたユーロ買いや、過去最高となる、非常に強い英生産者物価指数に利上げ観測が台頭し、ポンド買いが引っ張るドル売り、円売りの流れとなったが、ポールソン米財務長官、ガイトナーNY連銀総裁、ブッシュ米大統領、トリシェECB総裁など、ドルに関しての発言が多く、強い米中古住宅販売保留も加わり、ドルの買い戻しが強まった。


日経平均株価=14181.38(-308.06 -2.13%)、NYダウ=12280.32(70.51 0.58%)、独DAX=6815.63(11.82 0.17%)、英FTSE=5877.60(-35.00 -0.59%)、金=898.10(-0.90 -0.10%)、原油=134.35(-4.19 -3.02%)。


アジア市場は、原油価格の上昇から実需筋のドル買いが強く、WSJ=米リーマン・ブラザーズは50億ドル以上の増資実施に近づくとの報道、日本の景気鈍化を示す経済指標が続き、株価の下落にもかかわらず円売りが強まった。


欧州市場は、英生産者物価指数(PPI )は、コア前年比5.9%(予想4.7% 前回4.8←4.5%)と1986年の指数計算が始まって以来の高水準に利上げ観測が強まり、GBPUSD=1.9734→一時1.9801まで上昇。GBPJPYも207.50→209.10円→210.06円(米国市場)まで上昇した。トルシェECB総裁発言は、利上げの可能性について前週述べたことを堅持。利上げは確実ではないが可能性があると発言、市中金利は上昇。


欧州、米国市場ではドルに関する多くの発言が見られ、ドル買いの材料となった。トリシェECB総裁=米当局のドル発言、非常に強い関心をもって注目。ガイトナーNY連銀総裁=米FRBはドルを非常に緊密に注視。ブッシュ米大統領=強いドルは米国と世界経済の利益だ。ポールソン米財務長官は、ドル相場を安定させるために為替介入を実施する可能性を排除しない。


米国市場では、リーマン第1四半期は金融商品の価値が下落し、28億ドル赤字決算、60億ドルの資本増強を決定。米中古住宅販売保留は、前月比6.3%(予想0.0% 前回-1.0%)と、過去最低から3ヶ月ぶりに大幅上昇し、ドル買いの材料となった。


●ドル円
アジア市場は104.66円で取引が始まり、先週末の米株価下落=日本株下落期待=円高期待のドル売りに104.40円まで下落、輸入筋+本邦機関投資家の買い需要は強く105.37円まで上昇、日本の景気動向調査で景気減速が確認され、FT紙のリーマン・ブラザーズが50億~60億ドルの増資を計画との報道に105.44円まで上昇、105.06~35円の狭いレンジで取引が続いた。欧州市場は105.18円で取引が始まり、英生産者物価を受けたGBPJPYの買いなど、クロスの円売りが強く105.87円まで上昇、本邦輸出筋の売り+ファンド勢の売りに上値も重く、105.40~75円のレンジで取引が続いた。ユーロドルが下落に転じ、ドル買いが強まり、強い米中古住宅販売保留に106.37円まで上昇したが、先の高値106.44円を超えられず、ポールソン米財務長官発言を受けた、ユーロ円の売りに上値も重く、105.95~35円のレンジで揉み合いとなり、06:00時では106.32円で取引されている。


●ユーロドル
アジア市場のユーロドルは1.5784で取引が始まり、次回のECB理事会の利上げ観測に底堅く、1.5766~98の狭いレンジ取引から、英生産者物価指数の上昇を受けたドル売りに、1.5844まで上昇した。欧州市場は1.5796で取引が始まり、5月27日以来の1.58台では欧州実需筋や投機筋の売りが続き、トルシェECB総裁から先週と同じ利上を示唆する発言も、既に織り込み済みでユーロ買いは鈍く、強い米中古住宅販売保留に1.5664まで下落した。ロンドンフィキシングでは一時1.5738まで値を戻したが、ポールソン米財務長官=為替介入を実施の可能性、ガイトナーNY連銀総裁=米FRBはドルを非常に緊密に注視、トルシェECB総裁=米当局のドル発言、非常に強い関心をもって注目と続き、ドル買いに値は重くなり1.5618まで続落、06:00時では1.5646で取引されている。


●ユーロ円
アジア市場のユーロ円は165.21円で取引が始まり、早朝には、日本株価下落=円高期待に164.97円まで値を下げたが、165円以下の本邦機関投資家の買い需要は強く、先週末の高値166.17円を超え166.40円まで上昇、166.05~30円のレンジからオプションカットでは一時165.88円まで値を下げたが、日本の景気鈍化の経済指標が続き、GBPJPYの上昇に166.60円まで上昇した。欧州市場はGBPJPYの買いが続き、昨年12月27日の高値166.67円をも上回り、一時167.15円まで上昇したが、167円台ではオプション勢の売りが続き、欧州大手投機筋の利食い売りが始まると、徐々に上値は重くなり、オプションカットでは166.45円まで下落した。ロンドンフィキシングでは一時166.97円まで上昇したが、ポールソン米財務長官、ガイトナーNY連銀総裁、トルシェECB総裁らの発言に、ユーロ売りが強まり、165.96円まで値を下げ、06:00時では166.35円で取引されている。


●主な経済指標の結果
シドニー休場(女王誕生日) 香港休場(端午節)
8:50 日本 5月 マネーサプライM2+CD=前年比2.0%(予想2.0% 前回1.9%)
14:00 日本 4月 景気動向調査・速報=先行指数92.8% 前回94.1%、一致指数 前回101.7% 前回110.9%→ 景気減速を確認
14:45 スイス 5月 失業率=2.5%(予想2.6% 前回2.6%)
15:00 独 4月貿易収支=177億ユーロ(予想157億ユーロ 前回153←154億ユーロ)、輸出=1.2%・854億ユーロ、輸入=-2.1%・676億ユーロ、経常収支=145億ユーロ(予想147億ユーロ 前回172億ユーロ)
16:00 日本 5月 景気ウォッチャー調査=現状判断DI32.1前回35.5、先行き判断35.1 前回36.1
17:30 英 5月 生産者物価指数(PPI )=生産前月比1.6%(予想0.8% 前回1.5←1.4%)、前年比8.9%(予想8.0% 前回7.6←7.5%)、 コア・生産=前月比1.2%(予想0.4% 前回1.2←1.0%)、前年比5.9%(予想4.7% 前回4.8←4.5%)、PPI・投入指数=前月比3.8%(2.7% 前回3.2←2.4%、前年比27.6%(予想24.0% 前回24.7←23.1%)→1986年の指数計算が始まって以来の高水準となり、利上げ観測が高まる。
21:15 カナダ 5月 住宅着工件数=22.13万件(予想22万件 前回21.39万件)
23:00 米 4月 中古住宅販売保留=前月比6.3%(予想0.0% 前回-1.0%)→ 過去最低から3ヶ月ぶりに大幅上昇。


●昨日の主な発言その他
米国・カナダ
◎米 → フィッシャーダラス連銀総裁=為替介入に関する質問で、弱いドル、商品価格に反映される可能性。どのような選択肢も排除しない。世界的な物価圧力は続く。
◎米 → ガイトナーNY連銀総裁=米FRBはドルを非常に緊密に注視。世界的なインフレリスク抑制にはおそらく引き締め政策が必要。FRBはドルの動向を注視、インフレリスク抑制には引き締めが必要。世界全体で非常に大きな物価上昇圧力がある。原油高は需要と供給の不均衡を反映。
◎米 → ポールソン米財務長官=ドル相場を安定させるために為替介入を実施する可能性を排除しない。長期的な米経済のファンダメンタルズは比較的好ましい、ドルの価値に反映される。大阪での主要国財務相会合で原油価格・インフレ協議する見込み。月末の中国との会合でエネルギー・環境を協議の見込み。
◎米 → オッペンハイマー=米シティなど3社、モノライン絡みで100億ドルの評価損見通し。
◎米 → ブッシュ米大統領=強いドルは米国と世界経済の利益だ。 強いドルはわれわれの国と世界経済にとっての利益だ。
◎米 → リーマン第1四半期は金融商品の価値が下落し、28億ドル赤字決算、60億ドルの資本増強を決定。
◎米 → FT紙=ガイトナーNY連銀総裁は、世界の金融システムに重要な役割を果たす銀行は、資本や流動性に関して適切な条件を満たし、統一された規制の枠組みの中で業務を行うべき。 将来的にどのような仕組みの枠組みが適切であるか、検証している。
◎米 → S&P=米FGICを格下げの可能性、その他のモノライン2社を格下げ。
◎米 → WSJ=米リーマン・ブラザーズは50億ドル以上の増資実施に近づくとの報道にドル買いが強まる


欧州・英国
◎スイス → スイスUBSの追加損失のウワサに株価下落。
◎ユーロ → パパデモスECB副総裁=ECBとFRBは、物価安定に焦点を置いている。
◎ユーロ → トリシェECB総裁=利上げの可能性について前週述べたことを堅持。利上げは確実ではないが、可能性がある。物価安定は雇用創出に不可欠、金利見通しに関する発言を堅持。インフレ期待は中長期的に抑制されているようだ。金融市場の調整は進行中、安心している時ではない。賃金上昇の抑制、物価と賃金の上昇スパイラル防止に不可欠。米当局のドル発言、非常に強い関心をもって注目。
◎ユーロ → トゥンペルグゲレル・ECB専務理事=金融市場の混乱により、流動性の円滑な供給が、当然あるというものではないことが示された。市場インフラにおいて世界的な単一システムが形成される可能性があり、流動性供給の課題になる。このシステムの崩壊時、市場はバックアップ体制を保有していない可能性がある。 単一システムの代替、すなわち相互運用システムのネットワークの方が優れているかどうかは明らかではない。
◎ポーランド → Dariusz Filar・ポーランド中銀金融政策委員会のメンバー=インフレを目標の2.5%に戻すため1~2回の利上げが必要。


日本・その他
◎ロシア → ロシア中銀=リファイナンス金利を10.75%に引き上げ。期間1日のレポ金利を6.5%から6.75%に引き上げ、6月10日実施。預金金利を6月10日から0.25%引き上げ
◎BIS → BIS(金融市場と銀行業務に関する四半期報告)=昨年の信用収縮の際、銀行は海外子会社を通じて資金を調達し、米国での事業を縮小したほか、中央銀行からの借り入れで流動性を確保した。 欧州の銀行は米国支社などで約定するドル建て融資を減らした結果、これらの支社は2007年下期に2390億ドルの流出超となった。新興市場への信用供与は大幅に拡大した。 米国や欧州などの中央銀行当局は市場の流動性供給を増やしたものの、多くの通貨当局は外貨準備の保有高を減らした。 オーストラリア、ブラジル、チリ、チェコ、インド、英国の通貨当局では、昨年7月から今年3月末までに総額1610億ドルの外貨準備が減少した。
◎日本 → 大阪13日~14日にサミット前に主要8ヵ国財務相会合(G8)が開催される。
◎インド → インド中銀=ドルルピー=42.93付近でドル売りのもよう。
◎UAE → スウェイディUAE総裁=湾岸諸国の通貨統合計画は、インフレで遅延の可能性も。かつてはインフレが問題になることはなかった。これは一時的な現象であるとみるが、実際のところ、現時点での見解相違の一因になっており、単一通貨の導入時期を2010年以降に遅延させる可能性がある。 サウジアラビア、UAE、カタール、バーレーン、クウェートは早ければ2010年までに単一通貨を導入する計画。
◎その他 → リーマン・ブラザーズ=原油価格はアジア諸国の需要減退し、年末から来年にかけて急落の可能性。
◎その他 → ゴールドマン・サックス=-原油価格は夏季に1バレル150ドルも、供給不足が需要減少の影響を上回る。