2008年5月15日 14日の海外為替市場
日経平均株価=14118.55(164.82 1.18%)、NYダウ=12898.38(66.20 0.52%)、独DAX=7083.24(23.05 0.33%)、英FTS=6216.00(4.10 0.07%)、金=866.50(-3.10 -0.36%)、原油=124.22(-1.58 -1.26%)。 AUDは急変、それ以外は総じて横ばい。
アジア市場は、日本の経常収支が3ヶ月ぶり前月比マイナスとなり、円売りムードから始まり、ドル円は105円の壁を超え円売りが続いた。豪第1四半期賃金コスト指数は、前年比4.1%(予想4.3%)と弱く、AUDUSD=0.9420→0.9304(欧州市場)まで下落、AUDJPY=87.70→97.83円(欧州市場)まで下落したが、主要国通貨は総じて弱くドル買いの流れとなった。
欧州市場は、英失業保険申請件数が増加、イングランド銀行の四半期インフレ報告は「今年第3四半期に3.7%前後でピークを打った後、2年後までに2.25%前後に低下すると予想」、キングBOE総裁=金融政策委員会はこれまでで最も困難な課題に直面していると発言、一時ポンド売りが強まりGBPUSD=1.9422→1.9363まで下落。前半ドル買いから後半ドル売りの流れとなった。
米国市場は、米消費者物価指数は、前月比0.2%(予想0.3%)、コア前年比2.3%(予想2.4%)と予想を下回り、株価は上昇しドル売りとなる。ローゼングレン・ボストン地区連銀総裁「経済環境の悪化で今年さらに深刻化するリスクが高まっている」との発言にドルも弱く、結果的な前日と同じ水準で取引が続いた。
●ドル円
アジア市場のドル円は104.74円で取引が始まり、104.50円以下では投機筋や資本筋の買いに底堅く、105円近くでは本邦実需筋の売りに上値は重く、104.57~92円のレンジで取引が続いたが、主要通貨でドル買が強まり105.00円を超えると、オプション勢や投機筋の買いに105.22円まで上昇した。欧州市場は104.99円で取引が始まり、CTA+GBPJPYの買いに105.45円まで上昇、105.50円を超えられず、BOE四半期インフレレポートの発表を受けたGBPJPYの売りに、105.10円まで値を下げ、105.10~35円のレンジで売り買いが交錯した。米CPIは予想を下回り、FRBは金融緩和の終了から、期待された利上げ感想も薄らぎ、104.80円まで下落したが、米株価は上昇、米系証券の買いやオプション勢の買いに、105円台を回復、ロンドンフィキシングでは105.34円まで上昇した。徐々に底値を切り上げ105.38円までドル買いが続いたが、株価の上昇も弱まり105.50円超えを失敗、104.98円まで値を下げ、06:00時では105.05円で取引されている。
●ユーロドル
アジア市場のユーロドルは1.5474で取引が始まり、朝方の1.5483を高値に、ユーロ買いポジションの巻き戻しに、米系銀行筋の売りが続き、1.5411まで徐々に上値を切り下げたが、オプションカット後には1.5478まで上昇、1.5500を回復できず、投機筋の売りに1.5430を割り込み、ユーロ売りが続いた。欧州市場は1.5461で取引が始まり、USDCHFの買いに1.5397まで続落したが、中東勢や政府系ファンドの買いが続き下げ止まり、1.5410~40のレンジでから一時1.5452まで上昇、米CPIに1.5432→1.5487まで上昇した。アジア市場に続き1.55を超えられず、米カストディアン勢の売りが続き、オプションカットでは1.5435まで下落、EURGBP+EURJPYの買いに下げ止まり、1.5450~80のレンジで取引が続き、06:00時では1.5473で取引されている。
●ユーロ円
アジア市場のユーロ円は162.09円で取引が始まり、前日高値の162.35円まで上昇したが、ユーロドルの売りに161.73円まで値を下げ、161.75~90円の狭いレンジで取引が続いたが、日本株の上昇に底堅く、オプションカット後から買いが強まり162.42円まで上昇した。欧州市場は162.33円で取引が始まり、161.94円を安値に、欧州勢の買いに162.30円を超え162.67円まで上昇、BOE四半期インフレレポートを受けたGBPJPYの売りに、162.19円まで値を下げたが、円売りの流れは変わらず、米CPIの発表直後には、堅調な米国株に162.90円まで続伸した。ファンド筋の売りに162.10円まで急落、ロンドンフィキシングでは162.86円まで上昇、162.70~88円の狭いレンジで売り買いの攻防が続いたが、米国株も伸び悩み、投機筋のポジション調整の売りに162.36円まで下落、06:00時では162.53円で取引されている。
●主な経済指標の結果
8:50 日 4月 企業物価指数=前月比0.6%(予想0.5% 前回0.5%)、前年比3.7%(予想3.6% 前回3.9%)
8:50 日 3月 経常収支=2.8825兆円(予想2.8兆円 前回2.4677兆円)、2007年度の経常黒字化過去最高、3ヶ月ぶりに前年比マイナス。
8:50 日 3月 貿易収支=1.1762兆円(予想1.2兆円 前回1.0353兆円)
10:30 豪 第1四半期 住宅価格指数=前期比予想1.1% 前回1.1%、 前年比予想4.3% 前回4.2%
10:30 豪 第1四半期賃金コスト指数=前期比0.9%(予想1.1%)、前年比4.1%(予想4.3%)
17:30 英 4月 失業率=2.5%(予想2.5% 前回2.5%)、ILO=5.2%(予想5.2% 前回5.2%)、失業保険申請件数=0.72万人(予想0.0万人 前回-0.12万人)、3ヶ月平均賃金=4.0%(予想3.7% 前回3.7←3.6%)
18:00 ユーロ 3月 鉱工業生産・季調済=前月比-0.2%(予想-0.3% 前回0.3%)、前年比2.0%(予想2.4% 前回3.2←3.1%)
21:30 米 4月 消費者物価指数(CPI): 全品目=前月比0.2%(予想0.3% 前回0.3%)、前年比3.9%(予想4.0% 前回4.0%)、コア指数=前月比0.1%(予想0.2% 前回0.2%)、前年比2.3%(予想2.4% 前回2.4%)
21:30 米 4月 実質所得=-0.5%(予想-0.2% 前回0.3←0.2%)
●昨日の主な発言その他
◎米 → ジム・ロジャーズ氏=世界的な信用収縮を理由にキャリートレード解消のポジションをとっている。 スイスフランと円を買っている。豪ドルとニュージーランドドルが短期的に軟調になるとの見通し。
◎米 → ローゼングレン・ボストン地区連銀総裁=米経済は著しく減速したとし、雇用の減少や食品・エネルギー価格の根強い上昇、資産価格下落により、金融機関が直面する厳しい試練が、経済環境の悪化で今年さらに深刻化するリスクが高まっている。現在の経済減速と金融市場の混乱を招いた住宅価格の下落は全国的なもの。サブプライム住宅ローンの証券化、組成、販売が、現在の状況を招く一因。 金融市場の流動性リスクへと波及し、その後長期間にわたり信用リスク懸念を強め、さらに景気懸念につながった。第3段階へと進む中、焦点は景気リスク懸念、顕著に減速した経済に起因するリスクに移った。金融市場の混乱は比較的落ち着いたマクロ経済状況の下で起こったが、状況は変わった。
◎米 → ムーディーズ=フレディマッの銀行財務格付けをAマイナスからBプラスに引き下げた。
◎米 → フレディマック第1四半期決算=1.51億ドルの赤字で拡大、55億ドル増資へ。
◎米 → クロズナーFRB理事=不適切な銀行リスク管理が市場混乱で浮き彫りに。
◎米 → リアルティトラック=4月の米抵当住宅差し押さえ件数、前年比+65%に大幅拡大。
◎米 → ボルガー元FRB議長=ドル相場の下落は必要だったが、「手に負えなくなってはならない。
◎米 → フィラデルフィア連銀エコノミス調査=第2四半期の米経済成長はほぼ横ばいとなり、縮小するとの予想。 インフレについては、原油と食品価格の上昇に今後数カ月でかなり上昇す。コアインフレは穏やかな上昇。 第2四半期GDPは年率0.2%と予想され、前回調査の1.3%を大幅に低下。 マイナス成長になる可能性は前回調査の42.9%から49.1%に上昇した。
◎米 → グリーンスパン前FRB議長=米経済、軽度のリセッションに陥る可能性。
◎米 → エバンズ・シカゴ連銀総裁=米金融政策は緩和的、下半期に経済成長が上向く見通し。米経済成長は今後も相対的に低迷へ、GDP伸び率は09年に潜在成長率付近に戻る見通し。経済成長のリスクは下向き、インフレリスクは上向き。商品価格、中期的には安定する見通し。信用状況は個人消費をしばらく制限する見通し。ドル安は米経済にとって明るい材料。住宅市場は引き続き低迷しているが、09年にかけ景気への影響が減少へ。依然として不透明感が高い状態が続いている。米金融政策は緩和的、下半期に経済成長が上向く見通し。
欧州・英国
◎英 → ブラウン英首相=住宅市場の支援に向け3億ポンドの救済措置と、金融安定の確保に向けた新たな銀行改革法の提案を表明。
◎英 → ダーリング英財務相=世界的な信用収縮の影響で英国経済は減速しているとした上で、今週発表した所得税減税が多くの国民にとって助けとなる。
◎英 → キングBOE総裁=金融政策委員会はこれまでで最も困難な課題に直面している。
◎英 → イングランド銀行の四半期インフレ報告=今年第3四半期に3.7%前後でピークを打った後、2年後までに2.25%前後に低下すると予想。今後の積極的な金融緩和の可能性が低いことを示唆。市場の予想通りに金利を0.5%引下げたら、インフレ率は来年にかけて大幅上昇し、今後2年間、目標の2%を上回って推移していた。経済成長が急速に鈍化する見込みでも、インフレ率は年末にかけて4%近くに上昇する可能性がある。
◎トルコ → エルドアントルコ首相=財政規律を堅持する方針を確認した上で、中央銀行との関係が悪化しているとの観測を否定。政府は今月、基礎的財政黒字のGDP比を従来の4.2%から3.5%に引き下げた。中央銀行は独立機関である。政府が干渉しているとの見方は問題外で、中銀の政策に政府が干渉しないことを強調。
◎ユーロ → BNPパリバ第1四半期決算=最終利益が21%減少したが、アナリストの予想を上回った。
◎ユーロ → オランダING第1四半期決算=純利益が前年同期比19%減少したが、サブプライム住宅ローン関連の費用が比較的少なかった。
◎ユーロ → ドイツポスト第1四半期=18%減益、ポストバンクの利益減少響く。
◎ユーロ → ユンケル・ユーログループ議長=ユーロ圏財務相会合、賃上げをけん制、経営者の高額報酬も批判。
◎ユーロ → アルムニア・欧州委員会委員=各国政府はインフレと闘う責任がある。第1四半期のユーロ圏経済はかなり底堅く推移したが、今後減速する公算が大きいと予測。2009年には再び上向くとの見通し。主要国経済の低迷を背景に、ユーロ圏の経済成長率が今年は1.7%、来年1.5%になるとの見通し。
◎ユーロ → シュタインブリュック独財務相=原油高、食品価格の上昇、金融市場の混乱が懸念材料だが、ユーロ圏経済は、低迷する米経済とは異なると。欧州経済は非常に力強い。米国よりもしっかりしている。過度に悲観的になる必要はない。
日本・その他
◎IMF → ストロスカーンIMF専務理事=世界経済が2009年以前に回復するとは予想していない。
◎中国 → 中国人民銀行の四半期金融政策報告=中国経済はこれまでのところ政策担当者の予想より堅調さを保っているが、世界経済の減速を受けて今年上半期には鈍化する。物価上昇圧力を抑制するため引き締め政策を維持する方針。投機的な資金流入を促すリスクが人民銀行の金融政策運営を複雑にしている。12年ぶりの高水準近辺で推移しているインフレ率については、輸入物価の圧力などにより、予見可能な将来にわたり高水準にとどまる。為替については、インフレ抑制にも寄与する柔軟性の拡大に対するコミットメントを再確認。
◎中国 → 中国の周文重駐米大=米国は人民元が対ドルですでにかなり上昇したことを認識し、上昇ペースの一段の加速に向けた圧力を緩めるべき。