2008年5月14日 13日の海外為替市場
日経平均株価=13953.73(210.37 1.53%)、NYダウ=12832.18(-44.13 -0.34%)、独DAX=7060.19(24.24 0.34%)、英FTSE=6211.90(-8.70 -0.14%)、金=869.60(-15.30 -1.73%)、原油=125.80(1.57 1.26%)。何故か、株安=円売り。
アジア市場は、英小売売上げが、前月比-1.5%(前回-1.6%)と、2ヶ月連続で下落となり、前年比は過去3年来の低水準。英RICS住宅価格は、-95.1(予想-75.0)と、1978年来の低水準で、緩やかなポンド売りが始まり、ユーロドルの上値を重くし、クロスでは円買いの流れとなった。
欧州市場は、英消費者物価指数は、前月比0.8%(予想0.5%)と、6年来の高水準で株価は下落、GBPUSD=1.9522→1.9588→1.9451と上下に振れる展開から、スタグフレーションの懸念にポンド売りが続いた。イタリアの航空宇宙防衛大手フィンメカニカが米DRSテクノロジーズを総額52億ドルで買収する合意との報道や、ユンケル・ユーログループ議長「金融市場がG7の為替に関するメッセージを一段と理解しており、これが続くことを期待する」との報道を材料に、ユーロ売りが強まった。
米国市場は、イエレン・サンフランシスコ連銀総裁「現在の金利水準は適正」、「米国の金利水準は2008年下半期の景気持ち直しにつながる」→ ドルの下支えとなったが、バーナンキFRB議長が「現在の金融市場の状況は依然として正常からは程遠い」との発言に、株価は弱くドル売りの流れとなった。米小売売上高は、前月比-0.2%(予想-0.1%)と弱かったが、除く自動車=0.5%(予想0.2%)と、予想を大幅に上回り、ドル買いの流れが続いた。
●ドル円
アジア市場のドル円は103.72円で取引が始まり、英BRC小売売上げ+RICS住宅価格が弱く、GBPJYPの売りと104.00円のファンド筋の売りに上値は重く、日経平均株価の上昇のドル買いに底値も堅く、103.60~00円の動意の乏しい展開から、欧州勢の参入にドル売りが強まった。欧州市場は103.83円で取引が始まり、103.39円まで値を下げたが、英CPIが予想より高くGBPJPYの買い戻しが始まると、103.40~75円のレンジを上抜けしドルの買い戻しが始まった。米輸入物価指数は強く、米小売売上高で除く自動車が予想を大幅に上回ると、米利下げ観測後退、103.90円→104.80円まで上昇、中東勢やヘッジファンドの売りや、米国株も弱くドルの上値を抑えられ、104.30円まで徐々に値を下げた。クロスで円売りが続き、終盤にかけては104.93円まで上昇、105円のオプション勢や実需筋の売りに伸び悩み、06:00時では104.75円で取引されている。
●ユーロドル
アジア市場のユーロドルは1.5551で取引が始まり、GBPUSDの売りの影響やEURJPYの売りに上値は重く、1.5508まで値を下げたが、1.55ではアジア勢や米系証券の買いに底堅く1.5566まで上昇、GBPUSDの売りに連れて1.5505まで値を下げた。欧州市場は1.5525で取引が始まり、イタリアの航空宇宙防衛大手フィンメカニカが、米DRSテクノロジーズを総額52億ドルで買収する合意との報道に、ユーロ売りが強まるとの思惑が広まり、英CPIを受けたEURGBPの売りに、1.5446まで続落となった。欧州実需筋の買いに1.5488まで値を戻したものの、1.55台を回復できず、米小売売上高の発表に1.5430までユーロ売りが続いた。1.5435~75のレンジで売り買いの攻防が続いたが、ロンドンフィキシングを境にユーロ買いが強まり、1.55を超えてからは投機筋の買いに1.5526まで上昇、ファンド筋の売りが続き、終盤にかけては1.5468まで値を下げ、06:00時では1.5475で取引されている。
●ユーロ円
アジア市場のユーロ円は161.34円で取引が始まり、GBPJPYの売りに上値は重く、161.02円まで徐々に値を下げ、本邦資本筋の買いや堅調な日本株に底値も堅く、161.47円まで値を戻したが、M&A絡みを意識した欧州勢の売りに160.78円まで下落した。欧州市場は161.22円で取引が始まり、ユーロ売りが続く中で161円を割り込み、ユーロ売りが加速、英CPIを受けたEURGBPの売りに160.15円まで続落となったが、本邦資本筋やオプション勢の買いに下げ止まり、ECBフィキシングでは160.75円まで値を戻した。米小売売上高を契機にEURGBPが急伸すると、161.50円を超え、ストップロスの買いに161.80円まで上昇、EURUSDが1.55台を回復しユーロ買いが続き、弱い米国株にもクロスでの円売りが進み、終盤にかけては162.35円まで上昇、06:00時では162.10円で取引されている。
●主な経済指標の結果
8:01 英 4月 BRC小売売上げ=前月比-1.5%(前回-1.6%)、前年比1.0%→過去3年来の低水準
9:01 英 4月 RICS住宅価格=-95.1(予想-75.0 前回-79.4←-78.5)→ 1978年来の低水準
16:30 スウェーデン 4月 消費者物価指数(CPI)=前月比0.5%(予想0.5% 前回0.9%)、前年比3.4%(予想3.4% 前回3.4%)、
17:30 英 4月 消費者物価指数(CPI)=前月比0.8%(予想0.5% 前回0.4%)、前年比3.0%(予想2.6% 前回2.5%)、コアCPI=前月比0.5%(是内0.4%)、 前年比1.4%(前回1.4%)、RPI=前月比0.9%(予想0.6% 前回0.3%)、前年比4.2%(予想3.9% 前回3.8%)、RPI-X(retail prices)=前月比0.9%(予想0.5% 前回0.5%)、前年比4.0%(予想3.6% 前回3.5%)→ 6年来の高水準で株価は下落
21:30 米 4月 輸入物価指数=前月比1.8%(予想1.7% 前回2.9←2.8%)、輸出物価指数=0.3%(予想0.8% 前回1.5%)
21:30 米 4月 小売売上高=前月比-0.2%(予想-0.1% 前回0.2%)、除く自動車=0.5%(予想0.2% 前回0.4←0.1%)→ 予想を下回るが、除く自動車は強くドル買いとなる
23:00 米 3月 企業在庫=前月比0.1%(予想0.4% 前回0.5←0.6%)
●昨日の主な発言その他
米国・カナダ
◎米 → スターン・ミネアポリス連銀総裁=米経済は向こう2四半期低迷を続ける可能性があり、リセッションはおそらく避けられない。
◎米 → イエレン・サンフランシスコ連銀総裁=現在の金利水準は適正。米国の金利水準は2008年下半期の景気持ち直しにつながる。米住宅価格が一段と下落する可能性を懸念。FRBによる年内の利上げを織り込む金利先物市場の見方が正しければ喜ばしい。
◎米 → フィッシャー・ダラス連銀総裁=米経済の回復時、インフレはFRBが望むより高水準の可能性。FRBとECB、ドルの長期的信頼確保に向け取り組んでいる。ドルの価値は変動、再び上昇へ。金利格差によるドルへの負の連鎖を懸念。中国人民銀行がドルの低下促進を望むとは思わない。景気低迷が長引く恐れがあるが、状況はそれほど悪化しない可能性。
◎米 → ホーニグ・カンザスシティー連銀総裁=金融市場の正常化、利下げや税払い戻しといった措置による景気押し上げが進み、FRBはインフレ抑制に正面から取り組む必要がある。 金融危機について流動性を供給され、状況は安定したと思う。
◎米 → バーナンキFRB議長=流動性対策により金融市場はこれまでに幾分回復してきたとみられる。現在の金融市場の状況は依然として正常からは程遠い。FRBの緊急流動性対策は金融市場の緊張緩和につながったものの、市場は依然として回復過程にあるとの認識。 多くの証券化市場は引き続き停滞している。
米 → ピアナルト・クリーブランド連銀総裁=コア物価指数は望ましいペース以上に上昇している。インフレ圧力を考えれば最近の金融緩和を疑問視する声がエコノミストの間から出ている。
欧州・英国
◎ユーロ → ユンケル・ユーログループ議長=金融市場がG7の為替に関するメッセージを一段と理解しており、これが続くことを期待する。 インフレが主要な懸念材料で、二次的影響を望まない。
◎ユーロ → アルムニア欧州委員会委員=ユーロ圏財務相会合で、インフレは最も弱い層の人たちにとって深刻な問題だ。購買力が低下し、必需品への支出が増えている。われわれすべてにとっても重大な懸念。
◎ユーロ → ユンケル・ユーログループ議長=金融市場、G7の為替に関するメッセージをより良く理解している。
◎ユーロ → ソルベス・スペイン経済財務相=現在のインフレ水準で利下げは困難との見通。 インフレ圧力が和らぐ2008年末までは利下げしやすくなる。
◎ユーロ → 仏クレディ・アグリコール=59億ユーロの株主割当増資を計画。
◎ユーロ → 仏ソシエテ・ジェネラル第1四半期決算=純利益が前年同期比23.4%減益、市場予想は上回る。
◎ユーロ → イタリアの航空宇宙防衛大手フィンメカニカ=米DRSテクノロジーズを総額52億ドルで買収する合意→ ユーロドル下落するとの観測が強まる
日本・その他
◎日本 → 財務省=国際協力銀行が財政融資資金から調達した円資金について、外国為替資金特別会計(外為特会)が保有する米ドルとの交換を5月から可能にすると発表。2008年度予算において財政融資資金から5000億円の調達を計画。
◎豪 → スワン豪財務相=豪予算案を発表し、2008-09年度(08年7月-09年6月)GDP=2.75%←3.5%に引下げ、CPI=3.5%←3.25%に引き上げ。2007-2008年見通し3.5%←4.25%。