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2008年4月8日 FX検定 きょうの問題  原子力発電開発

かつては世界中で忌避されていた原子力発電も時代が変わると評価も大きく変わりました。現在ではクリーンエネルギーの代表として再度脚光を浴びています。原子力発電の実用方式として大きく加圧水型沸騰水型がある。

世界の原子力発電は方式によって3グループが競争を繰り広げているが、日本はいずれのグループにも属している。日本の代表的原子力発電プラント会社である三菱重工はどの方式を採用しているか。


正解 加圧水型


解説


原子力発電に使われる原子炉にはいくつかの方式がある。実用レベルでは加圧水型改良型加圧水型軽水炉沸騰水型改良型沸騰水型軽水炉があるが、他にも実験炉を含めて高速増殖炉、新型転換炉、黒鉛減速炭酸ガス冷却型原子炉などが存在する。


2008年現在、世界には30ヶ国439基の原子炉が稼働中であり、127基が建設中か計画中である。


世界の原子力発電建設は旧ソ連(ウクライナ)のチェルノブイリ発電所事故以来、新規の原子力発電所開発は抑制されてきたのが実情である。ところが、地球温暖化防止のため、二酸化炭素排出のない原子力発電が見直されてきている。


世界の原子力発電所建設における競争は、3つのグループによって形成されている。第1グループは、フランスのアレバ社三菱重工によるグループである。このグループは前述のとおり加圧水型の原子炉を得意とするグループである。また、フランスのアレバ社は天然ウランの生産高も高く、世界シェア13%を持っている。


三菱重工は、業務提携先であった米ウェスチングハウス社がM&A合戦の結果、ライバルである東芝の傘下に入ってしまったため、対抗措置としてアレバ社と業務提携した。2007年9月、三菱重工とアレバ社は共同会社『アトメア(ATMEA)』を設立した。アトメア社では、第3世代原子炉の開発、営業、ライセンス許諾、販売を行う予定である。アレバ社は、使用済み核燃料処理施設の開発、および使用済み核燃料のリサイクルを行う次世代原子炉建設などを得意としている。


2007年10月2日、アレバ社、三菱重工の共同子会社『アトメア社』は、米政府が公募していた560万ドル(約6億5000万円)規模の核燃料リサイクル計画の調査・開発事業を獲得した。


日本原燃は、アレバ社、ワシントン・グループ・インターナショナル社、BWXテクノロジーズ社とともに米国における原子燃料リサイクルに関する検討チームを形成している。


第2グループは、東芝ウェスチングハウスである。東芝はウェスチングハウス社の持株会社の株式を77%保有していたが、2007年8月カザフスタンの国営ウラン生産会社カザトムプロム社に対し、持株の10%を5億4000万ドルで売却した。カザトムプロム社は世界有数の天然ウラン生産会社で世界シェア9%である。東芝は日本の電力会社4社、丸紅とともにカザトムプロム社傘下の会社に投資し、カナダのウラン鉱山開発会社とともにカザフスタンのウラン鉱山(ハラサン鉱山)の新規開発に参加している。


この戦略的提携によりウラン燃料の供給から原子力発電所の建設、維持管理まで一貫した体制を整える戦略である。東芝-ウェスチングハウスは、加圧水型、沸騰水型の両システムを提供する。


2008年4月3日、東芝-ウェスチングハウスは、米電力大手、スキャナ社がサウスカロライナ州に建設する原発2基と、米サザン社がジョージア州に建設予定の2基を受注したと報道されている。2016~2019年の稼動を予定。

第3グループは、沸騰水型原子炉グループを形成するGE、日立製作所連合である。2006年11月、日立製作所とGEは、原子力事業の提携を強化することで合意している。日立製作所とGEは、両社の原子力事業の提携強化を図ると発表している。2007年7月、日立製作所、GEは原子力発電所の建設や保守・サービス事業を行うグローバル事業として新会社『GE-日立ニュークリア・エナジー』を設立した。株式保有比率は日立製作所60%、GE40%である。

地球温暖化対策、世界的エネルギー資源獲得競争により原子力エネルギーの需要が急速に高まっている。世界的には需要が高い発電用原子炉ではあるが、日本国内では、政府機関、電力会社による秘密隠ぺい体質に対する国民の不信感は拭い切れておらず、安全性と経済性をバランスするには難しい状況にある。


現在日本には60基ほどの原子炉が稼働しており、アメリカ、フランスと並んで稼働原子炉が多く、原子力発電大国である。アメリカはスリーマイル島の事故以来新規の原子力発電所の建設はなかったが、既存の原子炉の老朽化も進み、地球温暖化防止、原油価格の高騰から原子力発電所の建設に前向きになっている。