2008年4月8日 7日の海外為替市場
JPY、CHF、GBP、CADは弱く、NZD、AUDは強い。原油=109.09(+2.79)、金=926.80(+13.90)、日経平均株価=13,450.23(+157.01)、NYダウ=12,612.43(+3.01)、独DAX=6,821.03(+57.64)、英FTSE=6,014.80(+67.70)。
今日の為替相場は、アジア市場の値動が全てで、USDJPYは雇用統計直前の水準まで値を戻し、海外市場ではアジア市場のレンジ内で小幅な値動きとなった。
アジア市場は、金融不安が薄らぎクレジットスプレッドが縮小したことで、FRBがインフレを懸念し追加利下げを避けるとの思惑、G7で金融市場の混乱回避について話し合うとの期待感、株価の上昇、本邦機関投資家+投信+米系証券の円売りが続き、円売りの流れとなった。
欧州市場では、ユーロ投資家センチメント指数(sentix index)が4.1(予想-1.30)、独鉱工業生産が前月比0.4%(予想-0.5%)共に予想を上回り、堅調な欧州株にユーロが堅調に推移したが、スイスとポンドは弱含みで推移した。
米国市場では、カナダ住宅建設許可が前月比-1.0%(予想1.0%)と予想を大幅に下回り、USDCAD=1.0074→1.0115→1.0134とカナダ売りが続き。他の主要通貨では海外市場のレンジを超える事はできず、狭いレンジ内での取引が続いた。フェルドスタイン・全米経済研究所所長は、昨年12月または、1月がピークで以降、米経済はリセッションに入りつつあると発言、米国株が上昇から一時マイナス圏まで下落、ドル買いも弱まり、円の買い戻しも見られた。
●ドル円
アジア市場のドル円は101.51円で取引が始まり、オセアニア市場の101.30円を安値に、本邦機関投資家、投資信託や海外勢の買いに102.64円まで上昇、102.50円超えの本邦輸出筋のドル売りを消化しながら、日経平均株価の上昇に102.85円まで上昇した。欧州市場は102.63円で取引が始まり、新年度以降続いた102円台後半の売りが続き、102.50~75円の狭いレンジ相場から、オプションカットでは102.40円まで下落した。堅調な米株に102.78円まで再上昇したが、またしても失敗に終わり、102.34円まで値を下げ、06:00時では102.40円で取引されている。
●ユーロドル
アジア市場のユーロドルは1.5730で取引が始まり、早朝の1.5739を高値にアジア筋の売りに1.5651まで続落、1.5655~80のレンジで揉み合いから、英系や米系銀行の売りに1.5628まで値を下げたが、アジア中銀、政府系ファンドの買いに値を戻した。欧州市場は1.5672で取引が始まり、独財務省筋から為替介入の可能性が否定され、投機筋の買い戻しに1.5704まで上昇、ユーロ圏の投資家センチメント指数が強く徐々に底値を切上げ、予想を上回る独鉱工業生産を材料に1.5728まで上昇した。ECBフィキシング後には一時1.5683まで値を下げたが、オプションカットでは1.5728まで値を戻し、1.5695~20の狭いレンジで取引が続き、06:00時では1.5709で取引されている。
●ユーロ円
アジア市場のユーロ円は156.67円で取引が始まり、朝方の159.56円を安値に、本邦機関投資家、投資信託の買いに160.78円まで上昇、160.40~70円のレンジから堅調な日経平均株価に160.99円まで続伸した。欧州市場は160.85円で取引が始まり、一時160.64円まで値を下げたが、堅調な欧州経済指標や、欧州株価の上昇に161.33円まで続伸、160.90~30円の狭いレンジで取引が続いた。161.50円超えのストップロスを試す買いに一時161.47円まで上昇したが、上値は重く、米株が値を下げ始めると160.74円まで下落、06:00時では160.85円で取引されている。
●主な経済指標の結果
10:30 豪 2月の貿易収支=-32.89億豪ドル(予想-25億豪ドル 前回 -27.35←-27.23億豪ドル)
10:30 豪 2月の住宅建設許可件数=前月比0.1%(予想0.0% 前回1.9%)
14:00 日本 2月の景気動向調査・速報: 先行指数=50.0%(予想50.0% 前回36.4%)、一致指数=44.4%(予想44.4% 前回20.0%)
14:45 スイス 3月の失業率=2.6%(予想2.6% 前回2.7%)
17:30 ユーロ 4月の投資家センチメント指数(sentix index)=4.1(予想-1.30 前回0.40)→ 予想を上回りユーロ買いとなる
19:00 独 2月の鉱工業生産=前月比0.4%(予想-0.5% 前回1.4←1.8%)→ 予想を上回りユーロ買いとなる
21:30 カナダ 2月の住宅建設許可=前月比-1.0%(予想1.0% 前回-3.5←-2.9%)→ 予想を大幅に下回りCAD売りとなる
04:00 米 2月の消費者信用残高=61.6億ドル(予想55億ドル 前回102.9←69億ドル)
●昨日の主な発言その他
米国・カナダ
◎ローゼングレン・ボストン連銀総裁=経済は下半期に改善の期待。我々の希望より経済弱い。住宅市場の改善の遅れは予想外。
◎フラット・ホワイトハウス報道官=次の景気刺激策を論じるには時期尚早。5月の戻し減税を含む景気刺激策について中小企業経営者らと会談。
◎フェルドスタイン・全米経済研究所(NBER)所長=昨年12月または、1月がピークで以降、米経済はリセッションに入りつつある。直近2回の景気後退期は約8カ月だったが、現在のリセッションはその2倍程度で長引く可能性。今年第1四半期のGDP統計は、リセッションの状況を反映しない可能性があり、ミスリーディングな数字になる。
◎ポールソン米財務長官=リスクは住宅と資本市場に残存。経済は疑いようもなく著しく鈍化した。
欧州・英国
◎ウェーバー独連銀総裁=金融政策は為替の変動が安定させた後。市場の混乱は世界経済の成長にリスク。ECBは流動性を活用し市場を安定させる。08年のドイツの銀行の収益は悪化している。
◎バユク・スロベニア財務相=為替相場のボラティリティは好ましくない。経済のファンダメンタルズを反映すべき。
◎RBCキャピタル・マーケッツ(顧客向けリポート)=米銀のクレジット問題が2008年に一段と悪化し、最悪期を迎えるのは2009年になる公算が大きい。150の銀行が向こう2~3年で破たんすると予想
◎ユンケル・ユーログループ議長=9日にブッシュ米大統領と為替レートを協議。EU委員会は見通し引き下げへ。ユーロ圏は過度な為替市場の変動に直面。ユーロ圏の成長は安定的。ユーロ圏は賃金上昇を緩和的に止めるべき。2008年は低成長と高インフレのリスク。米政府は強いドルが国益と説明。過度な為替の変動を好まない。ユーロ経済は米国ほど悪くない。ユーロ経済の下方修正、IMF発表と類似。ユーロ圏経済、IMF予想ほどは悪くない。
◎ラガルド・仏経済財務相=G7で市場安定や為替に関して包括的な提案がなされることを希望。
◎ビーニ・スマギECB専務理事=アジアの新興市場国は自国通貨の上昇を積極的に容認すべき。インフレ抑制など通貨上昇の利点を指摘する以外に中銀としてできることは少ない。市場が混乱している局面では物価安定の維持が最優先課題。ECBはベアー・スターンズを救済したFRBのような行動は決してとらない。
◎ダーリング英財務相=信用ひっ迫は過去数十年間で最大の世界的な金融危機の一つであり、G7で主要国が市場沈静化に向けた計画を立案することが非常に重要。
◎リーブシャー・オーストラリア中銀総裁=欧州は賃金と物価のスパイラルの恐れに直面。物価上昇ペースが過度に加速する可能性がある。
◎ハーリー・アイルランド中銀=市場の混乱は欧州経済に緩やかな影響だが、リスクは明らかに下向き。
◎独財務省(シュタインブリュック財務相のためにG7準備された文書)=口先介入はほとんど効果がなく、効果があるだけの規模での為替介入を行うことはほとんど不可能。ドル安に対抗しECBによる追加利下げが有効だとする考えに懐疑的。インフレ率がECBの目標とする2%を上回り利下げの可能性は極めて低い。
日本・その他
◎大田経済財政担当相=米景気減速で日本経済にしばらく悪影響出ること避けられない。
◎渡辺金融担当相=日本版SWF、外貨準備の多くはドル建ての資産で日本に持ち帰ることが極めて困難、いかにドルのままでより上手な運用をやっていくかは考えるが必要ある。
◎ナイト国際決済銀行(BIS)総支配人=現在の金融市場の混乱は先進国経済に対し、第2次世界大戦以降最大の打撃。
◎中国とニュージーランドが自由貿易協定(FTA)に調印。2016年までに、関税を段階的に撤廃。
◎サウジアラビア通貨庁=インフレ抑制に預金準備率引き上げ12%に決定(前回10%)
◎スウェイディアラブ首長国連邦(UAE)中銀総裁=ドルペッグ制の廃止や、通貨ディルハムの対ドル相場を切り上げる計画はない。湾岸諸国の通貨統合については、予定通り2010年に実施できる。 湾岸諸国でインフレ率が上昇していることと、対ドルペッグ制を維持する必要性との間に関連はない。
◎ストロスカーンIMF専務理事=現在の信用危機に対処するためには世界レベルの政府の介入が必要。 6カ月前に指摘されていた世界経済に対する下振れリスクの大半が現実化しており、2009年の世界経済の成長率は3.7%に減速する見通し。
◎カルステンス・メキシコ財務相=G7で世界の主要国が中国に人民元の一段の上昇を求めることを望んでいる