2008年4月4日 3日の海外為替市場
日経平均株価=13389.90(+200.54)、NYダウ=12626.03(+20.20)、独DAX=6741.72
(-35.72)、英FTSE=5891.30(-24.60)。原油=104.17(-0.59)、金=903.30(+97.82)。
アジア市場は、日経平均株価の上昇と、強いユーロ売りに前日の高値を超え、102.95円まで上昇、円安の流れが続いた。
欧州市場では、ユーロ圏・独のサービス業PMIが予想を下回り、ユーロ小売売上高は前月比-0.5%(予想0.2%)と悪く売りが加速、G7を前にフランスからユーロ高懸念発言もありユーロ売りの流れが続いたが、リープシャー・オーストリア中銀総裁、ウェリンク・オランダ中銀総裁、ガルガナス・ギリシャ中銀総裁等、インフレ懸念の発言が続き、1.5500近辺では中銀筋の買いは強く下げ止まった。
米国市場では、米新規失業保険申請件数は、40.7(予想37万人) 2005年9月来の悪化でドル売りに変わり、ISM非製造業景況指数総合指数は、49.6(予想49.0)予想を上回りドル買に流れが変わり、円売りも弱まり円を買い戻す動きに変わった。
●ドル円
アジア市場のドル円は102.31円で取引が始まり、朝方の102.22円を安値に、仲値の実需筋の買い+投資信託の買いに102.52円まで上昇、米系ファンドの買い+堅調な日経平均株価に前日の高値102.84円を超え、オプションカットでは102.95円まで上昇、利食いの売り+103円を直前にオプション勢の売りに102.68円まで値を下げた。欧州市場は102.89円で取引が始まり、EURJPYの買いオプション勢の売りに、102.65~95円のレンジで激し売り買いの攻防が続いたが、米新規失業保険申請件数が非常に悪く、102.88円→102.11円まで急落、102.15~35円のレンジから、ISM非製造業景況指数が強く、102.66円まで上昇した。米国株も弱く、クレジットスプレッドも前日より拡大、米系銀行・証券の売りが続き、ロンドンフィキシングでは102.07円まで下落、102.25~50円のレンジで売り買いが交錯し、06:00時では102.27円で取引されている。
●ユーロドル
アジア市場のユーロドルは1.5684で取引が始まり、朝方の1.5704を高値に、11日のワシントンG7を控え海外勢のユーロ売りが続き、リープシャー・オーストリア中銀総裁のインフレ率は懸念されるほど高いとの発言も買いは鈍く、オプションカットで一時1.5658まで値を戻したが、1.5605まで続落となった。欧州市場は1.5645で取引が始まり、欧州勢の売りが続き1.5600を割り込むと、ストップロスの売りを誘発し1.5510まで続落となったが、1.5500の政府系ファンドの買いに下げ止まり、米新規失業保険申請件数に1.5627まで上昇、米ISM非製造業景況指数に1.5573まで下落した。オプションカットを境にユーロ買いが強まり、ロンドンフィキシング後には1.5686まで上昇、1.5655~85のレンジで揉み合いから、06:00時では1.5678で取引されている。
●ユーロ円
アジア市場のユーロ円は160.54円で取引が始まり、海外勢の売り+資本筋の売りに仲値近くでは160.12円まで下落、堅調な日経平均株価とUSDJPYの買いに底堅く、160.15~65円のレンジから、オプションカット後には161.07円まで急伸、実需筋の売りと欧州勢の売りに160.31円まで値を下げた。欧州市場は160.98円で取引が始まり、160.74円を戻り高値に、EURUSDの売りの影響や欧州勢の売りが続き、159.53円まで続落、米新規失業保険申請件数に一時159.95円まで上昇したが、売りが続き159.32円まで続落となった。オプションカットでは159.40~90円のレンジで上下したが、ロンドンフィキシングからユーロ買いが始まり、160.56円まで上昇、160.25~55円の狭いレンジで揉み合いとなり、06:00時では160.33円で取引されている。
●主な経済指標の結果
16:00 ノルウェー 2月の小売売上高=前月比1.7%(予想0.5% 前回-0.5%)
16:00 ユーロ サービス業PMI=51.6(予想51.7 前回52.3)、Composit PMI=51.8(予想51.9 前回52.8)
16:30 英 3月のサービス業PMI=52.1(予想53.3 前回54.0)→ 予想を下回る
16:55 独 3月のサービス業PMI=51.8(予想52.5 前回52.2)→ 予想を下回る
18:00 ユーロ 2月の小売売上高=前月比-0.5%(予想0.2% 前回0.5←0.4%)、前年比-0.2%(予想0.0% 前回0.2←-0.1%)→ 予想を下回る
21:30 米 新規失業保険申請件数(3/30までの週=40.7(予想37万人 前回 36.9←36.6万件)→ 2005年9月来の増加でドル売りとなる
23:00 米 3月のISM非製造業景況指数: 総合指数=49.6(予想49.0 前回49.3)、景気指数=52.2(予想49.5 前回50.8)、新規受注=50.2(前回49.6)、価格=70.8(前回67.9)、雇用=46.9(前回46.9)
●昨日の主な発言その他
米国・カナダ
◎ベアー・スターンズ買収めぐる米上院公聴会発言要旨
バーナンキFRB議長=インフレは高過ぎ注視している。物価は来年穏やかになる。今後の利下げについて→金融政策の効果は一定の期間にわたって表れる。一段のプラスの効果が今後表れる。追加措置は今後の経済の動向次第。成長とインフレという責務を両方の側面を見ていく。ベアー・スターンズについて→今回の措置では、ベアーはあまりうまくいかなかった。株主は非常に厳しい損失を負担した。ベアー自身は独立性を失い、多くの従業員は明らかに雇用に不安を感じている。念頭に置いたのは、米国の金融システムと経済を守ることだ。守ろうとしたのは経済であり金融業界の誰かではないことを理解してもらえれば、なぜこうした措置を取ったのか国民はより正当に評価してくれると信じる。連邦住宅抵当金庫(ファニーメイ)・連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)が破たんした場合→2つの可能性がある。重大なシステミックリスクか政府による保証。
ガイトナーNY連銀総裁=世界のクレジット市場の状況について、政策当局による強力な措置を要する課題に引き続き直面している。市場の流動性状況は依然かなり損なわれており、レバレッジ解消の動きも続いている。米経済や世界経済に対する逆風は今後さらに強まることが予想され、政策当局ならびに金融市場参加者は引き続き強力な措置が必要。 投資銀行ベアー・スターンズが破たんした場合のリスクはあまりに大きく予測不可能だった。ベアーが突如、無秩序に破たんすれば、金融システムおよび経済全般にとって予測不可能かつ深刻な事態を招きかねなかった。株安が進み、住宅価格の下落圧力は強まり、企業や家計への信用供給は弱まっていただろう。
JPモルガン・チェース・ダイモン最高経営責任者(CEO)=ベアー・スターンズ買収について、FRBが損失発生時に引き受けることに合意しなかったら、買収提示をしていなかった。
クリストファー・コックス米証券取引委員会(SEC)委員長=ベアー・スターンズの資本は国際決済銀行(BIS)の自己資本比率基準を十分に上回っていた。
◎ジョージ・ソロス氏=現在の金融危機は大恐慌以来最悪であり、市場は一時的に回復した後、年内に再び下落する。JPモルガン・チェースによるベアー・スターンズ買収を受けて株式市場が急回復したことについて「いい底をつけた」、それはおそらく、最後の底にはならないだろう。米経済がリセッションに近づいていくため、回復局面の持続期間は6週間から3カ月にとどまる。
◎ポールソン米財務長官(中国訪問中)=中国は、教訓を得ようと米市場の状況を注意深く見守っている。サブプライム危機が米国や世界経済にどの程度影響及ぼすか懸念。中国の改革にとっての最大の脅威は、国内企業の保護を求める動き。自国の市場開放なしに海外に市場開放求めることはできない。
◎ポールソン米財務長官(中国訪問中)=米経済が急減速し厳しい状況に直面。リセッション入り?→ 厳しい四半期であることは間違いなく、米景気は減速した。住宅セクターの調整は必要だった。人民元問題については、中国当局が人民元の上昇を加速させていると称賛。人民元の対ドル相場は、第1四半期に4%上昇。2005年7月の切上げ意向の上昇率は18%となった。
◎米通貨監督庁(OCC)=2007年代4四半期に米商業銀行が外国為替や金利、その他のデリバティブ商品の取引で約100億ドルの損失を被ったことを明らかにした。
欧州・英国
◎ガルガナス・ギリシャ中銀総裁=最近のユーロ圏のインフレ上昇について非常に憂慮すべきだ。インフレが2009年まで2%を下回る可能性は低い。ユーロ圏の経済成長のファンダメンタルズは健全、生産の急激な減少は予想していない。特に懸念していることは、ユーロ圏のインフレが過去最高水準に達したことだけでなくさらに加速しつつあり、インフレリスクが上向きなこと。 最近のユーロの対ドルでの動きについて急激で懸念要因。
◎ウェリンク・オランダ中銀総裁(オランダ紙)=米経済はすでにリセッション入りしており、2四半期以上続く可能性があると。
◎ウェリンク・オランダ中銀総裁(四半期報告書提出時の記者会見)=3.5%というユーロ圏インフレ率数字はかなりの懸念事項、賃金引き上げによる物価上昇スパイラルのリスクとなる。ユーロ高は問題に発展する段階に入りつつある。
◎トリシェECB総裁=物価安定は堅調な成長にとり必要。
◎ラガルド・フランス経済財務相=ワシントンG7で財務相による緊密な協調が示される見通し。
◎シュタインブリュック独財務相=信用危機が金融セクターに与える影響は今年いっぱい続く見込みで、来年になっても持続する可能性がある。
◎ドイツ政府=EUに対して、2008年の公的部門の赤字がGDP比0.5%になるとの見通し。2009年には均衡に戻り、2010年と2011年には対GDP比0.5%の黒字になるとの見通し。
◎イングランド銀行(四半期信用調査)=金融機関が景気見通しに警戒感を強めるのに伴い、家計レベル、企業レベルで信用収縮が今後数カ月間に深刻化する見通し。信用不安にかかわる悪材料が加わったことになり、英中銀が来週の金融政策委員会で利下げを行うとの観測が強まりそうだ。
◎リープシャー・オーストリア中銀総裁=ユーロ圏のインフレ率は懸念されるほど高い。インフレは当面高水準を維持するが、年末に向けて低下へ。インフレの2次的影響回避のため、できることは何でもすべき。ECBは金利についてあらかじめコミットしない。ユーロ圏経済について、成長見通しはわずかに悪化したに過ぎず、特に悲観する根拠は見当たらない。
◎タッカーBOE理事=英中銀は信用収縮による打撃を緩和するため、徐々に金利を下げることを目指している。インフレを抑制するためには景気を減速させなければならないかもしれない。 金融システムでは、レバレッジ外しのプロセスが続いており、当局は各国の当局、業界の双方と協力する必要がある。信用の状況は過去2カ月に悪化した。商品価格高やポンド安によるインフレリスクもあるため、英中銀は信用収縮の全面的影響を相殺することはできない。中期的インフレ見通しについて、上方にも下方にも著しいリスクが存在するという異常な状況を考えると、広範囲な政策は、信用収縮による需要への打撃をある程度は相殺してもすべて打ち消すことはない。
日本・その他
◎津田財務次官=ワシントンG7で、世界経済や関係国の状況について、濃密な議論が行われるとの見通し。金融・資本市場の混乱に対しG7をはじめとした主要国の当局が密接に連絡を取り合い、各国の政府・中央銀行で適切な措置が講じられてきた。主要国の関係当局が緊密に連絡を取り合って対応し、マーケットの信認を得られるように努力したい。今回のG7の議論について、経済、金融・資本市場の情勢を見ると、世界経済や関係国の状況などについて相当、濃密な議論が行われるはずだ。議論を踏まえて今後の対応に生かしていくことになる。
◎インドネシア中銀=政策金利を8.0%に据え置く。