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外国為替再入門 5 マーケットメーカー

マーケットメーカーとマーケットユーザー

外国為替市場には、為替レートを提示する側、建値する側と建値に基づいて売買する側の2者が存在します。建値を提示する側をマーケットメーカーと呼びます。通常は銀行がこと役割を担当します。対する側は通常は一般企業、個人などです。銀行は建値を提示する側でもあり、受ける側でもあります。建値をするときはマーケットメーカー、取引をするときはマーケットユーザーとしての立場となるのです。


しかし、すべての銀行がマーケットメーカーになるわけではありません。マーケットメーカーとしての機能を果たすためには、インターバンク市場で充分な信用力があること。また、専任担当者、業務システム、リスク・コントロールなどの社内体制を整える必要があり、相応の投資が必要になります。これらのリスクとコストを為替手数料で賄うのですから、それなりの取引量も必要になります。為替取引のみで利益をあげるのであればマーケットメーカーになる必要はありませんから、マーケットメイクを業務とするか否かは、各銀行の経営戦略に基づくものとなります。


マーケットメーカーの主役は銀行

マーケットメーカーの業務を担うと外為市場の動きを直に見ることができます。必然的にマーケット情報が集まり、リスク・コントロールがうまくいけば大きな利益をあげることができます。取引管理、リスク・コントロールがうまくできれば銀行の主要収益源とすることも可能になります。大手銀行の多くがマーケットメーカーになるのはこのような理由からです。


現在では、1998年の外国為替管理法の改正で銀行以外の会社でもマーケットメーカーになることができるようになりました。為替取引の一般化、小口化は世界的な潮流です。以前のような1本1億円100万ドルの取引が、現在では1万円1万ドルの取引も可能になってきました。これらはインターネットの世界的普及によって可能となってきたのです。銀行以外のマーケットメーカーの多くはFX業者ですから、このような業者を通した取引では小口の個人取引同士の取引も成立してきます。


このような小口取引に銀行が関わることは稀ですが、近年では小口取引を可能とした銀行の出現も注目されています。シティバンクはインターバンク市場でもメインプレーヤーですが、個人顧客に対してもFX取引口座を用意しています。またデンマークのSAXO銀行はインターバンク市場、対個人顧客市場に特化したインターネット銀行として特徴を出しています。マーケットメーカーは互いに競争していますが、世界単一市場ですからそのシェアは徐々に上位企業に集中しつつあります。

上位10行のシェアは60%を超え、日本でも上位10行のシェアが70%を超えています。主なマーケットメーカーとしては、シティバンク、HSBC、ドイツ銀行、BNPパリバ銀行、J.P.モルガン・チェース銀行、バークレイズ銀行、UBS、クレディ・スイス銀行、ソシエテ・ジェネラル銀行、クレディ・リヨネ銀行、ANBアムロ銀行などがあります。