外国為替再入門 6 外国為替レートの表示
自国通貨建て、他国通貨建て
外国為替といったときに、日本でよく目にするのは、1ドル=120円50銭、1ユーロ=155円20銭といった表示方法です。外貨1通貨単位を自国通貨で表示する方法で、自国通貨建てといいます。逆に、自国通貨の1通貨単位を外貨で表示する方法を外貨建て、外国通貨建てといいます。1円=0.009074ドル、1円=0.006443ユーロと表示したり、100円=0.9074ドル、100円=0.6443ユーロなどと表示したりすることもあります。各国のローカル表示法としては自国通貨建てを採用している場合が一般的です。
インターバンク市場では通常はドルを中心に為替レートが表示されます。1ドル=115円30銭、1ドル=1.30578カナダドル、1ドル=0.8765ユーロなどと表示されます。これはドルを中心とした取引が多いためですが、表示ルール通りに考えると実はドル中心ではありません。現在ではユーロを中心に、つまり左側に表示するのがルールとなっています。次にポンド、次に英連邦各国、次がドルです。ですから、通貨ペアの表示方法としては、EUR/USD、EUR/GBP、EUR/AUD、EUR/JPYなど、どの通貨との組み合わせでも必ずEURの表示が左側になります。EURの次に強いのがGBPですから、GBP/USD、GBP/JPY、GBP/AUDといった表記方法になります。
英連邦は、AUD/USD、AUD/JPY、AUD/CAD、AUD/NZDなどとなります。その次がUSDですから、USD/JPY、USD/CHFなどと表記します。理由はよくわかりませんがJPYが左側にくることはなく常に右側に表記されます。たとえどんなに弱い通貨であっても、新興国の通貨であってもJPYは右側です。TRL/JPY、MXN/JPY、ZAR/JPY、NOK/JPY、HKD/JPY、CZK/JPYなどです。英連邦(コモンウェルス)の通貨はドルに優先するといいましたが、唯一カナダドル(CAD)だけは、USD/CADとUSDに劣後します。
クロスレート
外国為替市場ではドルの取引シェアが高いのですが、ドルを介在しない取引もあります。EUR/JPY、EUR/GBPなどはドルを介在することなく直接交換されます。これをクロスレートと呼びます。クロスレートは2つの対ドルレートを合成して計算します。たとえば1ドル=120円00銭、1EUR=1.4ドルとすれば、1EUR=120円×1.4=168円00銭という計算になります。EUR/JPY、EUR/GBPなどメジャー通貨同士の通貨ペアであれば直接取引されることも多いのですが、マイナー通貨との通貨ペアの場合は、ドルを介在させた取引を行うのが実際的です。たとえば、AUD/CHFを買う場合は、AUD/USD買いUSD/CHF売りの合成でAUD/CHFを買うことになります。マーケットユーザーはAUD/CHFを買っているつもりでも、マーケットメーカーの銀行はドルを介在した通貨ペアに分解してインターバンク市場に提示しているのです。