2008年3月5日 本日の為替戦略

世界的な株価の低迷に、円高傾向が続いている。米シティグループは、アブダビ投資庁、クウェート投資庁、サウジアラビアのアルワリード王子などによる出資に続き、さらに多くの資金が必要とのことで、まだまだ米株価の立ち上がりも遅れそうである。


ドル円は円高水準で小動きとなっているが、ドル円相場と言うより、クロスが円相場を動かしリードしているように思われ、クロスではまだまだ円高が続きそうである。


AUDは、政策金利0.25%引き上げを実施したが、今後見通しには強弱混在している部分があり、いままでのような利上げ継続を期待できないリスクに、AUDのロングポジションの調整が売られやすく、AUDJPYのクロスも弱含む可能性がでている。また、CADは予想の上限となる0.5%の政策金利引き下げと、今後の引き下げ観測に、CAD売りのリスクが残り、CADJPYも下値トライが続きそうである。


トルシェECB総裁のユーロ高懸念発言が一時注目されたが、昨日はユンケル氏が、「現時点ではユーロが対米ドルで上昇していることによる打撃は受けていないとの認識」と、今までと様変わりにいささか驚いているが、続いて、「ユーロは他通貨に対して過大評価されているが、現在の外国為替市場の状況は、ユーロ高というよりもむしろドル安を反映している。 円と中国人民元は過小評価されている、ドルはその中間のどこかだが、経済ファンダメンタルズを正しく反映しているというよりはむしろ、過小評価される傾向がある」と言っている。


ユーロ高を危惧して止めようとする気配は弱く、米雇用統計を前に暫く様子がはっきりするまでは、レンジ相場を意識したい。昨日のドイツ紙では、6日に発表されるECBスタッフのインフレ見通しが掲載されていた。2009年のインフレ見通しを上方修正するとのことであるが、この内容も注視したい。


●ドル円
ドル円は、株安=円高の流れがいつまで続くのであろうか? 二日続けて下値を試し安値102.60円、102.65円と下げ止まっている。この水準を終値ベースで割り込むと更なる下落に結びつく可能性は高いが、それまでは、揉み合いが続く可能性も強く、102.60~103.66円のレンジを抜け出すまでは逆張りを考えたい。


ドル円の4時間チャートは、大きな下降トレンドの下限で下げ止まっている。上値のポイントは、103.66円、103.89円、104.32円、104.70円、104.96円。下値のポイントは、102.80円、102.65円、101.96円、100.88円。RSIは26と弱いながらも上向きに変化、トレンドモメンタムは売りを継続しているがやや弱くなっている。トータルの判断は、売り=103.65~70円でストップロス。買い=102.55~60円でストップロス。この両面を考えたい。


●ユーロドル
ユーロドルは、欧州通貨当局者の発言を気にしながら、高値圏で小幅な値動きとなっている。1.52台に入ってからは連続的なユーロ買いも鈍く新規ポジションも作り難い。6日のECBスタッフ・レポートと、米雇用統計をまってから、新しい動きを期待したい。それまでは、レンジ相場と見ている。


ユーロドルの4時間チャートは、上昇トレンドが続き、レンジ相場に入り、ラインの中間地点で取引が続いている。上値のポイントは、1.5240、1.5297、1.5317、1.5358。下値のポイントは、1.5142~50、1.5128、1.5072。RSIは60と下降ラインに入り、トレンドモメンタムも売りに変化している。トータルの判断は、売り。1.5297を超えたら撤退。


●ポンド円
ポンド円は、流石高金利通貨のポンドで、ショートをキャリーするとコストが高い。また、一時の急落も終わりレンジ相場となると、なおさらである。204円を割り込み下げ期待が強いものの、市場参加者のセンチメントもポンドはブルとベアが混在し、こちらも上下テクニカルポイントを抜け出すまではレンジ相場が続きやすい。


ポンド円の4時間チャートは、下降トレンドが続き、ラインの下限で下げ止まり、揉み合いが続いている。上値のポイントは、205.38円、206.16円、206.58円、207.28円、207.66円、208.51円。下値のポイントは、204.58円、203.41円、201.46円、197.82円。RSIは29とトレンドのある売りが続くか、転換するかの境目に来ている。トレンドモメンタムは売りを継続。トータルの判断は、戻り売り=206.58円でストップロス、押し目買い=203.41円でストップロス。


●本日の経済指標・その他
09:30 豪 第4四半期のGDP=前期比予想0.8% 前回1.0%、前年比予想3.9% 前回4.3%
17:55 独 2月のサービス業PMI=予想50.9 前回49.2
18:00 ユーロ 2月のサービス業PMI=予想52.3 前回50.6、CompositPMI=予想52.7 前回51.8
18:30 英 2月のサービス業PMI=予想52.1 前回52.5
19:00 ユーロ 1月の小売売上高=前月比予想0.4% 前回-0.1%、前年比予想0.1% 前回-2.0%
21:30 米 企業人員削減数=予想 前回74,986人
22:15 米 2月のADP全国雇用者数=予想20,000人 前回130,000人
22:30 米 第4四半期の非農業部門労働生産性=前期比予想1.8% 前回1.8%、単位労働コスト=予想2.1% 前回2.1%
00:00 米 1月の製造業受注指数=前月比予想-2.5% 前回2.3%
00:00 米 2月のISM非製造業景況指数=予想47.0 前回41.9
04:00 米 米地区連銀経済報告(ベージュブック)
5~7日 英 2月の「HIBOS住宅価格=前月比予想0.0% 前回0.0%、前年比予想2.6% 前回4.5%
ピアナルト米クリーブランド地区連銀総裁が講演「経済・金融政策」
OPEC定例総会(ウィーン)