2008年3月4日  3日の海外為替市場

原油価格、金価格は史上最高値を更新、EURUSD=1.5276 USDCHF=1.0309と一時ドル最安値を更新、ドル円=102.60円まで一時下落。


アジア市場は、日経平均株価-610.84円とアジア株は総じて大幅下落。3月本邦本決算のリパトリと思われる円買いに円買いが進み、ドル安の流れが続いた。


欧州市場は、英製造業PMIが予想を上回り1.9828→1.9878まで上昇、ユーロ圏消費者物価指数(CPI)は前年比3.2%(予想3.2%)歴史的な高水準となったが、予想通に為替相場は動かず、欧州株価は弱くユーロ買いは鈍かったが、HSBCの好決算にポンドに買いが入り、円のショートカバーが強く、ユーロドルも1.52を何とか維持し、最高値を更新した。ストロスカーンIMF専務理事は、ユーロは過大評価、人民元と円は過小評価さ、ドルは円や人民元ほど過小評価されていないと発言したが、影響は限定的となった。


米国市場では、スミスFRB報道官、米国11:30時(日本時間4日01:30時)から公定歩合を協議すると公表、金融利下げの思惑に株価は一時下げ止まりドル全面安となった。定例の理事会で特別なことは無いとの発表に値を戻し、米ISM製造業景況指数は48.3(予想48~49.0 前回50.7)2003年4月来の低水準にも、ユンケルユーログループ議長+トルシェECB総裁発言いにドル買い戻しが強まる。カナダ第4四半期GDP0.8%(予想1.1%)2003年来の低水準に0.9839→0.9902→0.9933まで上昇。


01:30時を過ぎても、FOMCで緊急利下げも無く、米国株の下落が続き、ドル売りが強まるが、終盤にかけて、クォモNY州司法長官が、「米住宅金融公社であるフレディマックやファニーメイと独立した不動産価格査定を行なう新基準で合意したとの声明を発表」、米国株のマイナス幅が縮小、ドルの買+円売りが見られた。


●ドル円
アジア市場のドル円は103.60円で取引が始まり、これを高値に前日米国株の下落の影響を受け、日経平均株価の下落が続き、本邦機関投資家のリパトリの円買いに、102.92円まで下落、103.00~30円のレンジで取引が続いたが、オプションカット後に再び102円台に突入、103円以下のストップロスを誘発し102.60円まで続落となった。欧州市場は102.80円で取引が始まり、102.40~50円以下のストップロスを試す売りが投機筋から続いたが、102.50~60円近辺のヘッジファンド+東欧筋の買い底堅く、逆にショートカバーの買いに103円台を回復、HSBCの決算が予想を上回ったことで、103.22円まで値を戻した。103.20~30円にかけては本邦勢の売りに上値は重く、欧州株が弱く、102.75円まで下落、ECBフィキシングでは103.26円まで値を戻したが、米緊急利下げの思惑や弱い米株価に、102.80円まで値を下げた。00:00時のオプションカットと、米ISM製造業景況指数に103.58円まで急伸、米金融利下げも無く103.71円まで続伸したが、103.50円以上では実需筋+投機筋のドル売りは厚く、103.40~60円のレンジで揉み合いとなった。米国株の下落幅が拡大し、103.20円を割り込むと短期投機筋の売りが広まり、102.95円まで下落、「不動産価格査定を行なう新基準で合意」との報道に値を戻し、07:00時では103.44円で取引されている。


●ユーロドル
アジア市場のユーロドルは1.5194で取引が始まり、1.5185~25のレンジで売り買いが交錯、オプションカットでは一時1.5238まで上昇、週末最高値1.5240を試す買いが続いたが、EURJPYの売りが続き、逆に上値トライが失敗、1.5200まで値を下げた。欧州市場は1.5200で取引が始まり、上値トライ失敗の反動+弱い欧州株価+EURJPY+EURGBPの売りが続き、1.5161まで続落となったが、ユーロ圏CPIを転機に徐々に買い戻しが入り、HSBCの好決算に上昇が始まり、ロンドンフィキシングでは1.5208まで値を戻した。1.5185~10のレンジから、FOMCで公定歩合を協議するとの発表に、米緊急利下げの思惑+弱い米株価に1.5276まで急伸したが、米ISM製造業景況指数を材料としたドルの買い戻し+ユンケル・ユーログループ議長発言+通常の理事会で緊急なものではないとの発表+財務長官ドル高コミットに、ユーロは1.5200を割り込み、会合では何も発表が無く、1.5158まで続落となった。1.5180を中心に狭いレンジで取引が続いたが、米国株の下げが続き終盤にかけては1.5203まで値を戻し、07:00時では1.5206で取引されている。


●ユーロ円
アジア市場のユーロ円は157.41円で取引が始まり、157.47円を高値に、日経平均株価の下落+本邦資本筋・実需筋の売りに156.57円まで下落、一時157.13円まで値を戻したが、午後に入りアジア株価が大幅下落、156.50円を割り込むと海外勢の売りも加わり156.13円まで続落となった。欧州市場は156.13円で取引が始まり、155.95円と本日の安値水準まで下落したが、ユーロドルが1.5200を維持し、予想通りとは言え過去最高を記録したユーロ圏のCPIに156.60円まで値を戻した。欧州株は弱く+本邦資本筋の売りに156.00円まで再び下落したが、HSBCの好決算に徐々に底値を堅くなり、ECBフィキシングでは156.85円まで上昇、米緊急利下げ(思惑)+株価上昇(期待)=円売り(思惑)、ユーロドル最高値更新に、157.74円まで続伸した。ユーロドルの上昇力は鈍く、緊急発表も無く、米株価は弱く、156.48円まで値を下げ、「不動産価格査定を行なう新基準で合意」との報道に値を戻し、07:00時では157.29円で取引されている。


●主な経済指標の結果
08:30 豪 2月のTD-MIインフレ指数=前月比0.3%、前年比4.0%(前回3.9%)、中銀目標レンジ2~3%も大きく超え、利上げ観測が強まる。
16.30 スウェーデン 2月の製造業PMI=55.7(予想54.9 前回54.6)
17:30 スイス 2月のSVME購買部協会景気指数(PMI)=60.5(予想60.40 前回61.6)
17:55 独 2月の製造業PMI=54.3(予想54.0 前回54.4)
18:00 ユーロ 2月の製造業PMI=52.3(予想52.3 前回52.8)
18:30 英 2月の製造業PMI=51.3(予想51.2 前回50.7←50.6)
19:00 ユーロ 2月の消費者物価指数(CPI)・速報=前年比3.2%(予想3.2% 前回3.2%)→ 過去最高
22:30 カナダ 12月のGDP=前月比-0.7%(予想-0.2% 前回0.1%)、第4四半期の年換算=0.8%(予想1.1% 前回3.0←2.9%)、第4四半期GDP=0.2%(前回0.7%)→ 2003年来の低水準
00:00 米 2月のISM製造業景況指数=48.3(予想49.0 前回50.7)→2003年4月来の低水準、新規受注=49.1(前回49.5)、雇用=46.0(前回47.1)、価格指数=75.5(前回76.0)
00:00 米 1月の建設支出=前月比-1.7%(予想-0.6% 前回-1.3←-1.1%)


●昨日の主な発言その他
米国・カナダ
◎クォモNY州司法長官=米住宅金融公社であるフレディマックやファニーメイと独立した不動産価格査定を行なう新基準で合意したとの声明を発表。
◎米議会予算局(CBO=2008年度の米財政赤字が-3570億ドルになる見通しと発表。07年度の赤字-1630億ドルを大幅に上回る。景気減速を受けた税収の減少に加え、1680億ドルもの景気刺激策により、赤字は04年以来で最大と予想。
◎プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁=金融市場の円滑な機能に影響する事態の深刻さは、単純なルールが示す水準よりも金利がおそらく幾分低くなるべきことを示している。インフレ、経済成長、労働生産性の変化に対応して金利を設定するにあたり、通常は明確なガイドラインに従うことが最善。政策金利は現行の3%を上回る水準になるだろうが、現在の市場の混乱が通常の性質のものではないことから、当面はルールから離れることが正当化される。しかし離れることは一時的かつ限定的でなければならず、通常の状態に戻れば、迅速に反転させる必要がある。
◎ウォーレン・バフェット氏(TVインタビュー)=現在の常識的な観点からすれば、われわれはリセッション入りしているS&P1300を若干上回る水準では株価は安くはない株価は安くはない。8000億ドルの地方債の再保証の交渉を打ち切った。現在の環境は原油価格急騰や高インフレ、株安を伴った1973年や74年の大幅な景気減速にはほど遠い。インフレが深刻な状況に進展する可能性。米国が抱える大幅な貿易赤字が要因となり、米ドルは今後さらに下落。
◎ポールソン米財務長官=ドルは米経済の長期的な強さを反映するだろう。強いドルは米国の利益摘。長期的な米経済のファンダメンタルズは非常に底堅くドルに反映されていく。
◎ポールソン米財務長官=公的資金による住宅市場支援を否定。
◎米ソーンバーグ=2.7億ドルの追加担保要求で債務不履行に直面。
◎スミスFRB報道官の発表=米国11:30時(日本時間4日01:30時)から、公定歩合を協議すると公表。定例の会合であり異例ではないと述べた。 定例の理事会で異例なことは何もない→ 市場では緊急利下げの思惑に株価は下げ止まる。
◎プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁=現在の状況から政策はインフレのみ焦点当てられず、成長は不安定。金融混乱はすでに経済に打撃、今後の成長を抑制する可能性。金融市場の混乱、利下げ決定に十分なほど深刻。


欧州・英国
◎トリシェECB総裁=米国は強いドル政策を再確認したと指摘した。現在の状況で米財務長官や大統領ら当局者によって確認および再確認されてきた事柄は非常に重要と考える。かれらは強いドル政策は米国の利益にかなっている。
◎ユンケル・ユーログループ議長=私の懸念と警戒感は強まり始めている。


日本・その他
◎町村官房長官=常に注視しているが、水準についてはコメント避ける。
◎福田首相=円高と言うよりもドル安。急速な変化は良くないとし、重大な関心を持って見ている。
◎津田財務次官=景気の下振れリスクがやや高まっている。為替相場や株式相場の日々の動きについては慎重に見守っていく。世界経済の見通しについて米国をはじめ先進国では減速傾向が見られるが、新興国では堅調な成長を維持すると考えている。今後とも全体としては成長が持続すると考えている。
◎ストロスカーンIMF専務理事(新聞インタビュー)=ユーロは過大評価、人民元と円は過小評価されている。ドルは円や人民元ほど過小評価されていない。IMFは中国が一段と現実的な為替相場に向かっていることを歓迎。
◎HSBC=2007年純益が191.3億ドルとなって市場予想(187.8億ドル)を上回りドル買い戻しが入る。
◎タイ中銀=バーツの変動を助長するような投機的為替取引を控えるよう銀行に要請。