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2008年3月24日 FX検定 きょうの問題  世界のウラン生産

2006年の世界のウラン消費量は6.6万トンであった。需要量が供給量を上回り、需給がひっ迫している。2015年まで年間生産量は6万トンから6.5万トンで推移する予測であるが、年間消費量は9万トンに及ぶと推定されている。現在、世界の天然ウラン生産量は4万トン余りである。天然ウラン生産の世界1位はカナダ。第2位はオーストラリアであるが、第3位国はどこか。


正解 カザフスタン


解説


世界の天然ウラン生産の70%は10のウラン鉱山で採掘されている。最近は消費量が生産量を上回っているが、天然ウランの不足分は劣化ウランの再濃縮による疑似天然ウラン(EUP)、回収ウラン、軍事用高濃縮ウランの希釈による原子炉用燃料によって補ってきた。ウラン価格は6年で10倍に高騰している。2006年12月現在のウラン価格は、1ポンド(約0.45キロ)あたり72ドルで、ウラン国際価格史上最高値を更新した。これは2000年末の7.1ドルの約10倍の価格である。

ロシアの天然ウラン埋蔵量は17.5万トンで世界の4%である。量的にはたいした量ではないが、天然ウランの需給逼迫と高水準の濃縮ウラン技術で世界をリードする可能性が高い。ロシアは1993年、アメリカとの間で、核兵器解体による高濃縮ウラン利用協定を結んでいる。


2013年までの間、ロシアの解体核兵器から出てきた高濃縮ウランを低濃縮ウランに希釈して原発燃料としてアメリカ濃縮公社(USEC)に限定供給することになっている。この契約が切れると、ウラン価格が高騰している中で、ロシアはこの濃縮ウランを戦略物資として管理し、高価格で輸出することが可能になる。ロシアの遠心分離技術による濃縮ウランは低コストであるため国際競争力がある。


2007年9月、この技術を背景にロシアは、オーストラリアと核エネルギー利用協力で合意している。ロシアは年間4000トンのオーストラリア産ウランを輸入して、ロシア国内で濃縮し海外に販売する予定である。買い付け価格は10億ドル。各関連分野では、ロシアでは、「国家コーポレーション」という会社が管理している。ロシアはウラン燃料を外交カードの切り札として確保しつつある。


ドイツ、デンマーク、オランダなどでは再生可能エネルギーとして風力発電、太陽光発電、バイオマス利用などの促進を図っているが、これらのエネルギーは供給が不安定であることが欠点である。そこで電力供給の安定化を図るために電力の輸入を行っている。


主な供給国はフランスである。フランスは電力の80%以上を原子力発電で賄っている原発先進国である。フランスは周辺国の不安定な電力需給を原子力発電でカバーしているのである。日本のように電力の輸入が不可能な国は、水力などの自然エネルギーと再生可能エネルギーの開発、原子力エネルギーの安全で安定的かつ経済的な供給が必要であるが、政府・電力会社の安全性確保は国民の信任を得ているとは思えない。


さらに原子力発電のコスト低減の必要性は高く、安いエネルギー源確保が国際競争力の強化につながると考えられるが、原発は利権争いの具に成り下がっている。中東原油依存からの脱却が急務のはずであるが、国益を追求する政治家はいない。

ウラン生産国ランキング  2006年


第1位 カナダ 26%     
第2位 オーストラリア 20% 
第3位 カザフスタン  14%
第5位 ニジェール   9%
第5位 ロシア 


代表的ウラン鉱山


コンゴ民主共和国 シンコロブエ鉱山
ニジェール     アクータ鉱山
オーストラリア   オリンピック・ダム鉱山 ナバレク鉱山 レンジャー鉱山 ビバリー鉱山
カナダ        アサバスカ堆積盆地
カザフスタン    ハラサン鉱山


オーストラリア
レンジャー鉱山Jabiluka鉱山は、Energy Resources of Australia Ltd.(ERA)社により運営され、収益の約68%をRio Tinto社が、約10%を日豪ウラン資源開発(株)が保有している。


オリンピック・ダム鉱山は豪州の代表的な鉱山会社であるWestern Mining Corp.(WMC)が所有し、1988年より生産している。


ビバリー鉱山は1990年に米国のGeneral Atomics社の子会社であるHeathgate Resources社が保有している。


オーストラリアは、3鉱山政策により上記3鉱山以外の鉱山開発を留保していたが、近年のウラン価格高騰、供給不足から、第4の鉱山としてカナダのSouthern Cross Resources社が保有するHoneymoon鉱山の開発を認可した。2008年操業開始。


カザフスタンの国営企業カザトムプロムが新規開発するウラン鉱山に対し、日本の電力会社(東京、中部、東北、九州)と東芝、丸紅の六法人は、カザトムプロム社やカナダのウラン鉱山開発会社と協力してカザフスタンのウラン鉱山(ハラサン鉱山)の新規開発・生産・ウラン販売をするプロジェクトに参画、カザトムプロム社の関係会社の株式を取得している。


3社が出資するプロジェクトは、カザトムプロム社が出資するキズルクム社(Kyzylkum LLP)とバイケン‐U社(Baiken-U LLP)が南カザフスタンのハラサン鉱山(キズルクム社が鉱区1およびバイケン‐U社が鉱区2)を新規に開発するものである。日本側3社が取得したカザトムプロム社の関係会社は、キズルクム社およびバイケン‐U社を間接的に保有している。2007年からウラン試験生産を開始し、2014年以降年間5000トンのウランを生産する予定で、そのうち2000トン分について日本側株主が引取り権を有している。40年間は産出が可能という。


2007年7月、東芝は原子力発電プラント大手米ウェスチングハウス(Westinghouse)株77%のうち10%を、カザフスタンの国営企業カザトムプロム(Kazatomprom)に約4億8630ドル(約600億円)で譲渡している。

ウラン埋蔵国ランキング

第1位 オーストラリア
第2位 カザフスタン
第3位 カナダ
第3位 南アフリカ
第4位 アメリカ


ウラン生産企業ランキング


第1位 Camecoカメコ(カナダ)21%
第2位 リオ・ティント(豪英)18%
第3位 Areva NC アレバ(フランス)13%
第4位 カザトムプロム(カザフスタン)9% カザフスタン国営会社
第5位 TVEL(ロシア)8%


上位5社で70%を占める。