2008年3月18日 17日の海外為替市場

アジア市場は、激しいドル売り+円高、株安、商品価格上昇、欧州市場は激しい揉み合い、米国市場は株価を見ながら乱高下。


株大幅安=日経平均株価11787.50(-454.10)、独DAX=6182.30(-269.60)、英FTS=5414.40(-217.30)、
原油価格=一時110.35ドル、金価格=一時1029.00ドルと、共に最高値更していた。


週初のアジア市場は、米連邦準備理事会(FRB)は、NY連銀が新融資制度を創設、緊急公定歩合0.25%引き下げ3.5→3.25%を発表。JPモルガン、ベア・スターンズ300億ドルで買収との報道に、評価は金融不安の高まり=株安=ドル売り=円買いとなった。USDJPY=安値95.77円、EURUSD=高値1.5905、USDCHF=安値0.9642と激しいドル売りとなったが、GBPUSD=高値2.0223で、先週NY市場の高値2.0393より値を下げていた。


欧州市場では、UBSが資金調達に投資銀行関連業務の一部を売却とのウワサに大きく株価は下落、イングランド銀行緊急調整オペ発表=英中銀が期間3日のレポで50億ポンドを供給すると発表、ポンドは弱く、欧州株は全般的に上昇力を失い、激しい値動きが続いたが、総じて幅広いレンジ内での取引となり、クロスでは円高の流れが強まった。


米国市場では、米金融株は一時ベア・スターンズ株一時88%下落。米株価を見ながらの取引が続き、米株下落=ドル売り、上昇=ドル買い、下落=ドル売り、大幅上昇にドル買い戻したが強まった。


●ドル円  
アジア市場のドル円はオセアニア市場の99.30円を高値に、99.10円で取引が始まり、前週の円高の流れを受け98.10円まで下落、FRBの公定歩合引き下げやNY連銀が新融資制度の発表を受け、一時99.15円まで値を戻したが、金融不安が逆に意識され、日本・アジア株が急落する中で、前日NY市場終値より3円近く円高の95.77円まで急落、本邦機関投資家、スイス勢、ファンド勢の買い戻しに97.35円まで値を戻した。欧州市場は97.13円で取引が始まり、97.57円を高値に、金融株を中心に欧州株価の大幅下落に、円とスイスの買いが強く96.60円まで下落、金融不安が広まるとの思惑+米株先物の下落に96.30円まで続落となった。ECBフィキシングでは96.95円まで値を戻し、弱いNY連銀製造業景気指数に96.67円まで値を下げたが、NYダウが前日比プラスに転じると97.45円まで上昇、マイナス200ドル近くまで下落すると96.70円まで下落、終盤にかけて再びプラスに転じ、上昇幅が拡大すると97.75円まで上昇、06:00時では97.39円で取引されている。


●ユーロドル
アジア市場のユーロドルはオセアニア市場の1.5652を安値に1.5675で取引が始まり、先週の高値1.5690を超え1.5749まで上昇、FRBの公定歩合引き下げに、一時1.5684まで値を下げたが、ドル円の急落の流れに、1.5750、1.5800、1.5850、各テクニカルポイント、オプション絡みの買い、ストップロスの買いも誘発し1.5905まで急騰、米系ファンドや外銀筋の売りにようやく上げ止まり、1.5754まで徐々に値を下げた。欧州市場は1.5801で取引が始まり、1.5816を高値に、欧州金融不安が広まり欧州株の下落にユーロ円の売りが強く、通貨当局者から為替市場の動向を危惧する発言が多く、独連銀総裁と仏中銀総裁がカナダへの会合参加を取りやめた事で、ユーロ売りが強まった。1.5730~1.5815の広いレンジで売り買いが交錯、NYダウがプラスに転じると1.5685まで値を下げたが、1.56台では中銀筋+ファンド勢の買いが強く弱い米国株に買いが続き、ロンドンフィキシング近くでは1.5791まで上昇、NYダウを見ながら1.5713まで下落、06:00時では1.5728で取引されている。


●ユーロ円
アジア市場のユーロ円は155.35円で取引が始まり、154.40円まで下落したが、FRBの公定歩合引き下げに、155.61円まで上昇、JPモルガンのベア・スターンズ社買収に、米金融不安が大きくクローズアップされ、152.68円まで急落、日本・アジア株が急落する中で円買いが強く、ドル円の急落に伴い152.10円まで続落となったが、ドル円が下げ止まり上昇に転じ、資本筋+海外勢の利食いの買いに154.04円まで値を戻した。欧州市場は153.50円で取引が始まり、欧州株が弱く円買いが続き、スイスUBS株の急落など金融不安に売りが強く、米国株が弱くに151.81円まで続落した。米国株を見ながらの取引が暫く続いたが、終盤にかけて株価の上昇に153.89円まで値を戻したが、終盤にかけて買いも弱まり、06:00時では153.17円で取引されている。


●主な経済指標の結果
08:50 日本 1月の第3次産業活動指数=前月比0.7%(予想0.7% 前回-0.6%)書
14:00 日本 1月景気動向調査・改訂値=先行指数36.4%(前回30.0%)、一致指数20.0%(前回22.2%)
17:15 スイス 1月の小売売上高=前年比1.3%(予想2.1% 前回1.2%)
21:30 米 第4四半期の経常収支=-1729億ドル(予想-1841億ドル 前回-1774←-1784.6億ドル)
21:30 米 3月のニューヨーク連銀製造業景気指数=-22.23(予想-8.0 前回-11.72 )、支払価格=50.56(前回47.37)、新規受注=-4.69(前回-11.88)、従業員数4.49(前回-2.11)
21:30 カナダ 1月の製造業出荷=前月比1.3%(予想0.9% 前回-3.7←-3.4%)
22:00 米 1月の対米証券投資=ネット長期フロー:620億ドル(予想550億ドル 前回565億ドル)、ネット長期フロー:374億ドル(予想850億ドル 前回727←604億ドル
22:15 米 2月の鉱工業生産指数=前月比-0.5%(予想-0.1% 前回0.1%)、 設備稼働率=80.9%(予想81.3% 前回81.5%)→ 2年来の低水準
02:00 米 3月のNAHB住宅建設業者指数=20(予想20 前回20)


●昨日の主な発言その他
米国・カナダ
◎ポールソン米財務長官=秩序だった市場の機能回復が最優先。ブッシュ米大統領は今回の決断を評価。流動性が不足した場合に起こる事例。ベア・スターンズ支援は破産申請より望ましい。我々は強いドル政策を有している。入への思惑は単なる推測に過ぎない。
◎ブッシュ米大統領=米国は困難な時期にある、FRBの措置を支持。
◎16日の公定歩合による新貸出制度に関する米FRBの声明文=市場の流動性向上と秩序立った市場機能の促進のため、2つの措置を発表した。①証券化市場の参加者に対するプライマリーディーラーの能力改善のため、NY連銀が新融資制度を創設することを全会一致で承認。②公定歩合を3.50%から3.25%に引き下げ、即日実施することを全会一致で承認。FFレートとの差は0.25%に縮小。JPモルガン・チェースとベア・スターンズが発表した融資取り決めも承認した。
◎バーナンキFRB議長=FRBは財務省と協力して金融市場の機能を促進する。議長が記者と電話会議を行うのは極めて異例。複数のFRB高官は、異例な今回の発表は、数週間にわたる金融市場の厳しい状況が頂点に達したなかで踏み切ったと指摘。 ある高官は米投資銀行ベア・スターンズの問題が金融市場全体に多大な試練をもたらしたと指摘。発表のタイミングについて、問題を抱えた金融機関の状況から迫られた措置と考えるべきとの見方。


欧州・英国
◎アルムニア欧州委員会委員=欧州経済はもはや好況期にはないが、景気後退からは程遠い状態。 米経済は明らかに減速しており、恐らく景気後退入りしつつあるだろう。 欧州経済はクレジット市場ひっ迫による打撃を受け、インフレ圧力や成長鈍化に直面。こうした状況は欧州連合(EU)加盟国による改革の必要性を浮き彫りにしている。
◎ロート・スイス中銀総裁=ここ数ヶ月インフレ圧力は上昇。スイスは困難な時期に直面。成長は不透明。世界経済の減速はスイスにも影響。
◎リープシャー・オーストリア中銀総裁=ユーロ圏は緩やかだが継続的な経済成長で、賃金引き上げによる物価上昇スパイラルを回避することが重要。各中央銀行は利益や為替に対する必要性に応じて行動をとるべき。為替市場の動向や変動を懸念。回避する共通の責任がある。ECBは利下げを計画していないことを示していると指摘。市場への流動性供給を行う可能性は排除できない。
◎ブラウン英首相(議会証言)=経済安定維持に向け必要な措置を実施する。前週の欧州連合(EU)首脳会議で、英経済が底堅くファンダメンタルズは強い一方、常に警戒姿勢を維持していと説明。
◎シュタルクECB専務理事=物価安定を確実にすることがECBのユーロ圏経済への最大の貢献。賃金策定は生産性の基調的な動向と一致するべき。
◎スイスUBS=資金調達に投資銀行関連業務の一部や米プライベート・バンキング部門の売却を検討との思惑に一時13%下落、広報担当者は否定。
◎イングランド銀行緊急調整オペ発表=英中銀が期間3日のレポで50億ポンドを供給すると発表、市場の状況を監視するとのコメントに→ポンド売りが強まる。
◎独連銀総裁と仏中銀総裁、病気など理由にカナダの会合への参加とりやめる。
◎英金利先物が上昇=年末までの1.0%金利利下げを織り込む。
◎リーカネン・フィンランド中銀総裁=ユーロ圏の中期的な物価安定を確保するため、ECBはできる限りのことをする。グローバル化はもはやインフレ抑制に効果的な役目を果たしていないと。グローバル化がもたらすポジティブなインフレ緩和効果は薄れている。金融政策をめぐる環境はますます厳しい。2009年にはインフレ率は低下するとの見通し。


日本・その他
◎福田首相=ドル安円高が進行していることについて→円高というよりはドル安との認識で、急激な動きは好ましくない。
◎津田財務次官=現在の状況のもとで、為替の過度の動きを懸念。ブッシュ米大統領もポールソン米財務長官も繰り返し強いドルは米国の国益にかなうと述べている。為替市場の動向を真剣に見守っていく。
◎大田経済財政担当相=為替の急激な変動好ましくない。日本経済は下振れリスク高まる。
◎額賀財務相1=欧米と連携しながら相場動向よく見たい。
◎ロシア中銀=円の外貨準備の検討。

◎ストロスカーンIMF専務理事=国際金融市場の問題は悪化、拡大するリスクが高まっている。為替市場の状況は緊迫しているとはいえ中銀による介入が必要とはいえない。人民元と円が弱く、ユーロは過大評価されており、ドルはその中間。IMFは今後数週間で米国を含め経済成長予想を下方修正する可能性が高い
◎グリアOECD事務総長=諸問題の解決にあたり一段の措置が必要となる可能性。金融政策は特に米国でさらに緩和される必要があるかもしれない。