2008年3月18日 本日の為替戦略
市場では、何故、バーナンキFRB議長は、異例の米国日曜日の夜に、米公定歩合の引下げを実施したのか? 18日のFOMCを待てず緊急に決定したのであろうか? その真意はベア・スターンズ社が破綻し、その影響が米国金融機関に広まることを危惧したとの意見が多い。結局は、JPモルガンがベア社を、たった2.36億ドルで買収(2007年1月には200億ドルの価値)した。
米FRBの声明文では、2つの措置を発表した。①証券化市場の参加者に対するプライマリーディーラーの能力改善のため、NY連銀が新融資制度を創設することを全会一致で承認。②公定歩合を3.50%から3.25%に引き下げ、即日実施することを全会一致で承認。FFレートとの差は0.25%に縮小。JPモルガン・チェースとベア・スターンズが発表した融資取り決めも承認した。
市場では、ベア・スターンズの破綻を防ぐために、予防的な措置を実施したと思い、次に何処の金乳機関が破綻するのか? 誰が次かを模索している。FFレート先物ではFOMCで1.25%の金利引き下げ確立が20%を超えるといい、0.75%~1.0%の政策金利引き下げが既に、市場では織り込まれている。
これ以上でも、金利差縮小でドル売りが進み、これ以下でも失望感からドル売りが進み、どちらに転んでもドルの底値を試す材料は残る。しかし、問題はこれも既に市場は折り込んでいることである。この措置で米金融不安が薄らぐようにでもなれば、ドルの買い戻しが本格化するのだが、FOMC後の反応を待たなければ良く判断できない。今日のリスクはドル買いにでも、ドル売りにでも反応するように対応する必要がありそうである。
本日の経済指標・その他では、英CPI、カナダCPI、米PPIの発表が控えているが、なんといっても、本日は米FOMCで政策金利が何パーセント引下げられるかで、ドル続落か反発かに変わってくる。市場では0.75%~1.0%お引き下げ予想が多い。
●ドル円
ドル円は、激しい円高で、ドル円に限らずクロスでも円高に動いているが、相変わらず市場では達成感とか悲壮感が感じられない。米国発のドル安相場であることは間違いないが、その反動で円高が進み、クロスでも円高が更に進むことにでもなれば、そんなことを言ってはいられないのでは・・・・。日本の政治家・通貨当局者の発言には、どうも他人事に聞こえてくるが、市場はこの弱いところを試すのが常である。
ドル円の4時間チャートは、下降トレンドが続き、またしても下限を割り込みラインの下限近くに戻して取引されている。上値のポイントは、97.60~73円、97.73円、99.07円、100.58円。下値のポイントは、95.73円、95.05円、94.39円、92.32円。RSIは22.6で下降ラインが続き、トレンドモメンタムは売りを継続。95.73円~97.80円のレンジか、FOMCの結果次第では、95.05円~98.73円のワイドなレンジに入る可能性がある。
●ユーロドル
ユーロドルは、1.57台をテクニカルアナリストは注目していたが、なんのことはない、米金融不安にあっさりと
1.59台まで急騰したが、終値では結構強い調整が入り、1.57台前半で終了、前日比では50ポイント近くの上昇と、終わってみれば緩慢な値動き。EUの通貨当局者や為政者のユーロ高懸念を意識しながら、調整の売りもあり、今後もこのような緩やかな上昇が続きそうである。
ユーロドルの4時間チャートは、上昇トレンドが続き、一時上限を超えたが、再びラインの上限内に収まっている。上値のポイントは、1.5699~1.5915、1.6057、1.6117、1.6287。下値のポイントは、1.5673~85、1.5643、1.5637、1.5531。RSIは74と上昇ラインが続き、トレンドモメンタムは買いを継続している。トータルの判断は買いだが、1.5637~1.5785、または、1.5637~1.5915のレンジで、これを上抜けすると、1.6057がターゲットとなる。
●ポンド円
ポンド円は、イングランド銀行緊急調整オペ発表したことで、ポンドの上昇力は弱く、主要通貨でドル全面安の中で、ポンドだけが唯一蚊帳の外となった。円高+ポンド安の影響に、結果的にポンド円は、200円の心理的な壁をブレークし192円台まで下げが加速、2005年7月時点まで値を下げた。大幅な下落の後には調整の買いが入りやすいが、BOEの年内1%の金利引き下げ観測は強く、売りの流れは変わりそうにない。
ポンド円の4時間チャートは、下降トレンドが続き、下限近くまで下落している。上値のポイントは、197.11円、198.43円、199.94円、202.07円、下値のポイントは、190.97円、190.55円。RSIは20と非常に低いが下降ラインが続きトレンドモメンタムは売りを継続している。トータルの判断は、売りで、190.50~00円は相当抵抗があると思われ、190.97円~197.11円、190.55円~199.94円のレンジと予想。
●本日の経済指標・その他
17:15 スイス 第4四半期鉱工業生産=前年比予想10.7% 前回8.5%
18:30 英 2月の消費者物価指数(CPI)=前月比予想0.8% 前回-0.7%、前年比予想2.5% 前回2.2%
18:30 英 2月のRPI(小売物価指数)=前月比予想0.8% 前回-0.5%、前年比予想4.2% 前回4.1%、RPI-X(retail prices)=前月比予想0.8% 前回-0.4%、前年比予想3.7% 前回3.4%
20:00 カナダ 2月の消費者物価指数(CPI)=前月比予想0.4% 前回-0.2%、前年比予想1.8% 前回2.2%
21:30 米 2月の生産者物価指数(PPI)=総合指数前月比予想0.4% 前回1.0%、前年比予想6.8% 前回7.4%、コア(除く食品・エネルギー)前月比予想0.2% 前回0.4% 前年比予想2.1% 前回2.3%
21:30 米 2月の住宅着工件数=予想99万件 前回101.2万件、 許可件数=予想102万件 前回106.1万件
03:15 米連邦公開市場委員会(FOMC)金融政策発表=政策金利0.75%~1.0%引き下げ2.0%~2.25%を予想