2008年3月11日 10日の海外為替市場

相変わらず、株価を見ながら為替の売買。


豪州株価の下落と銀行間金利上昇、マレーシア総選挙を受け=株価-10%の大幅下落、米金融機関破綻のウワサもあり、世界的に株価は下落。日経平均株価=-255.73(-1.96%)、NYDOW=-153.54(-1.29%)、独DAX=-65.91、英FTSE=-70.80.


アジア市場は、日本の機械受注=前月比19.6%(予想2.7%)が予想を大幅に上回り円買いの材料とされ、マレーシアの株価下落を筆頭に、日経平均株価、中国株も貿易黒字額の大幅減少に弱く、海外勢中心に円買いが進んだ。


欧州市場は、トルシェECB総裁「ECBは過度の為替変動を懸念している」、アルムニア欧州委員会委員「ドル・円・人民元に対する目立ったユーロ高は、結局のところマクロ経済の現実を完全に反映しておらず、世界的な調整の衝撃を1つの通貨だけが負うべきではない」 との発言に、ユーロの調整売りが進んだが、バローゾ欧州委員会委員長「EURUSD高が商品価格の上昇による影響を軽減していることに目を向ける必要がある」との発言、堅調な貿易収支とCHF、GBPの買いに支えられ比較的堅調に推移した。


米国市場では、ハマド・カタール首相「ドルペッグ制の放棄は用意ではないが検討している」との発言にドル売りが続き、原油価格一時108.21ドル最高値更新。ベアー・スターンズ破綻のウワサが広まると、米株価の下げ幅が拡大し円高が進んだ。


●ドル円
アジア市場のドル円は102.51円で取引が始まり、オセアニア市場の102.65円を高値に、豪州株価の大幅下落+豪州銀行間金利が13年来の高水準になるなるなど流動性不安=円買いに102.08円まで下落、一時102.50円まで値を戻したが、英系・欧州系銀行のドル売りに上値は重く、日経平均株価の大幅下落に101.83円まで徐々に上値を切り下げた。欧州市場は102.05円で取引が始まり、ユーロ円の買いに102.30円まで上昇、弱い欧州株に101.86円まで下落したが、GBPJPYの買いに底堅く、ECBフィキシングに向けて102.42円まで上昇、米株価を見ながらに102.45円まで上昇した。米株価が売り変わり、米金融機関破綻のウワサが広まると(後に否定)株価下落=ドル売りが続き、ロンドンフィキシング後には102.35円→101.55円まで急落、一時102.08円まで値を戻したが、ドル売りの流れは変わらず、101.65円まで再び下落、06:00時では101.77円で取引されている。


●ユーロドル
アジア市場のユーロドルは1.5361で取引が始まり、1.5350を安値にオセアニア市場から始まったドル売りの流れに、欧州系金融機関のユーロ買いが強く1.5407まで上昇、1.54超えではファンド勢の売り+EURJPYの売りに上値は重く、1.5375~95のレンジで取引から、欧州勢の売りに1.5360まで下落、独貿易収支後のEURGBPの買いに1.5400まで上昇した。欧州市場は1.5383で取引が始まり、欧州株の下落に上値は重く、英生産者物価を受けたEURGBPの売りに1.5340まで下落、ECBフィキシングでは1.5367まで値を戻したが、トルシェECB総裁のEUR高けん制発言に1.5312まで下落、ユーロ高懸念も一枚岩ではなく、オプションカットでは1.5360まで値を戻し、ハマド・カタール首相=ドルペッグ制の放棄は用意ではないが検討しているとの発言+米金融機関破綻のウワサに1.5376まで上昇、否定に1.5331まで下落、06:00時では1.5344で取引されている。


●ユーロ円
アジア市場のユーロ円は157.48円で取引が始まり、オセアニア市場の流れを受け157.14円まで下落、EURUSDの買いに底値も堅く、157.20円~55円のレンジで揉み合いから、中国株や日経平均株価の下落幅は大きく、先週末の安値156.70円を割り込み156.66円まで下落、独貿易収支後の買いに157.17円まで上昇した。欧州市場は157.00円で取引が始まり、157.36円を高値に弱い欧州株を材料に156.70円まで下落、ECBフィキシングには157.30円まで上昇、オプションカットでは156.72円まで下落、ロンドンフィキシングでは157.20円まで上昇、156.70~30円のレンジで上下のトライが続いた。米金融機関破綻のウワサに米国株の下げ幅が拡大すると、156.12円まで下落、否定に156.60円まで値戻したが、米国株の下落が続き、155.97円まで続落、06:00時では156.16円で取引されている。


●主な経済指標の結果
08:50 日本 1月の機械受注=前月比19.6%(予想2.7% 前回-3.2%)、前年比11.4%(予想-4.5% 前回-3.3%)
14:00 日本 2月の景気ウォッチャー調査=現況判断DI33.6(前回31.8)、 先行き判断DI39.5(前回35.8)
16:00 独 1月の貿易収支=161億ユーロ(予想160億ユーロ 前回158←156億ユーロ)、輸出=前年比3.8%(予想1.0% 前回-1.3←-1.2%)、輸入=前年比4.2%(予想0.0% 前回5.4←5.3%)
16:00 独 1月の経常収支=150億ユーロ(予想133億ユーロ 前回168←159億ユーロ)
18:00 ノルウェー 2月の消費者物価指数(CPI)=前年比3.7%(予想3.6% 前回3.7%、コア=2.2%(予想1.9% 前回1.9%)
18:30 ユーロ 1月の投資家センチメント指数(Sentix Index)=0.4(予想2.7 前回4.3)
18:30 英 2月の生産者物価指数(PPI)= コア・産出指数(output)=前月比0.2%(予想0.4% 前回0.9←0.8%)、前年比3.0%(予想3.2% 3.2%)、PPI・投入指数(Input)=前月比1.7%(予想1.5% 前回2.6%)、前年比19.3%(予想18.2% 前回19.0←18.9%)、PPI・産出指数(output)=前月比0.3%(予想0.5% 前回1.0%)、前年比5.7%(予想5.9% 前回5.7%)→ 投入指数が高く一時ポンド買いとなる
18:30 英 1月の製造業生産=前月比0.4%(予想0.0% 前回-0.2%)、前年比0.6%(予想0.0% 前回0.1←0.0%)
18:30 英 1月の鉱工業生産=前月比-0.1%(予想0.1% 前回0.0←-0.1%)、前年比0.4%(予想0.5% 前回0.9←0.6%)
21:15 カナダ 2月の住宅着工件数=25.69万件(予想20.2万件 前回22.27万件)
23:00 米 1月の卸売在庫=前月比0.8%(予想0.4% 前回1.1%)


●昨日の主な発言その他
米国・カナダ
◎ベアー・スターンズ=流動性懸念でCDSが急拡大、金融株が売られる→ 取締役会執行委員長は否定
◎リーマン・ブラザーズ(関係筋)=5%の人員削減実施。
◎シティグループ=米投資銀行は2008年第1四半期の評価損がレバレッジド・ローンやモーゲージ関連の損失が中心とし90億ドルと予想。
◎ゴールドマンサックス=FRBが緊急利下げする可能性は否定できず。
◎S&P=CPDO24億ドルを格下げ。
◎バロンズ紙=米ファニーメイは株価がさらに下落し救済策必要になる可能性。


欧州・英国
◎アルムニア欧州委員会委員=ドル・円・人民元に対する目立ったユーロ高は、結局のところマクロ経済の現実を完全に反映しておらず、世界的な調整の衝撃を1つの通貨だけが負うべきではない。 世界経済は不安定なバランスの状況。ドルが信認を欠いていることが一段の問題につながる可能性がある。 米・中・日とユーロ圏および産油国は約1年前に、世界的な不均衡から生じるリスクへの取り組みで合意したが進展が遅い。
◎レグリング欧州委員会経済金融総局長=過度の為替変動は好ましくない市場を常に注視。
◎トリシェECB総裁=各国中銀は緊密に連絡を取り合っている。金融市場で調整が進み高いボラティリティが続くなか、引き続きインフレ期待を警戒し低水準に抑えなければならない。
◎トリシェECB総裁=ECBは現在、過度の為替変動を懸念している。 為替相場の過度の変動や無秩序な動きは経済成長にとり好ましくない。米当局者が強いドルは米経済の利益と再確認した発言を留意している。
◎バローゾ欧州委員会委員長(8日)=現在、われわれは原油を1バレル=66ユーロで購入している。これがEURUSD=1.0であれば100ユーロ以上を支払うことになるだろう。もちろん、為替相場の大幅な逸脱については懸念している。それと同時にユーロ高、もしくは米ドル安が、商品価格の上昇による影響を軽減していることに目を向ける必要がある。


日本・その他
◎佐藤金融庁長官= 世界の金融機関のサブプライム関連損失は21─22兆円、米国系=12兆円、欧州系=8兆円アジア・カナダ系=1.4兆円。12月末の国内の預金取扱金融機関のサブプライム関連損失は0.6兆円、保有残高は1.519兆円。大手損保と大手証券の一部でも損失が発生しているが、各金融で対応可能な範囲。
◎津田財務次官=為替相場は注意深く見ている、介入についてはコメントしない。円高が日本経済に及ぼす影響は、エネルギー等の輸入関連物価が下落することにより企業業績を改善させる面がある一方で、輸出がしづらくなる分、企業収益を低下させる要因になる。
◎ハマド・カタール首相=ドルペッグ制の放棄は用意ではないが検討していると表明。「湾岸協力会議(GCC)諸国が統一した行動を取るよう望む。