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世界資源戦争16 新興産油国・石油企業の躍進 中国石油企業

『フォーブス』企業ランキング200にランキングしている中国企業は数社ある。2007年度版で第41位に上昇したのが中国国営企業「中国石油天然気集団公司」(China National Petroleum Corporation 略称CNPC)だ。日本の新聞・雑誌媒体では「中国石油集団」と記されることが多い。中国企業はよく似た社名が多く、混同しやすいので、先にまとめておく。


■中国国内の国営石油企業ベスト3
〈1位〉中国石油天然気集団公司(英語名China National Petroleum  Corporation、 略称CNPC) 日本での略称「中国石油集団」
〈2位〉中国石油化工集団公司(英語名China Petrochemical Corporation (Sinopec Group)日本での略称「中石化集団」
〈3位〉中国海洋石油総公司(英語名 China National Offshore Oil Corporation、略称CNOOC) 日本での略称「中国海油」


■中国国内の民間石油企業2強
・中国石油天然気(英語名Petro China、日本では「ペトロチャイナ」と呼ばれる)
・中国石油化工(China Petroleum and Chemical Corporation、Sinopec) 日本での略称は「中国石化」


「中国二大国営石油企業」といった場合は、中国石油集団(CNPC)と中石化集団が該当する。国営3社のうち最初に設立されたのが、1982年、沖合の大陸棚の海底油田・ガス田開発のために設けられた中国海油(CNOOC)だ。同社は中国省庁に海底油田探索のための十分な技術がなく、外資と共同開発するための受け皿である。この時期、中国省庁の国営企業への分割化が進められ、1998年に中国石油集団と中石化集団が誕生した。

さらに中国石油集団は事業の再構築を進め、採算性の高い部門を民営化した。それが1999年創業の「中国石油天然気」(ペトロチャイナ)だ。原油採掘部門、原油精製部門、化学品製造部門、天然ガス部門の5部門からなり、採掘から石油化学製品の製造・販売まで、石油・天然ガス業界の川上から川下まで幅広く手がけている。2000年に香港証券市場とニューヨーク証券市場に上場し、投資家ウォーレン・バフェットが経営する世界最大の投資持株会社パークシャー・ハサウェイが国外での筆頭株主(88%を保有しているのはCNPC)となったことでも知られている。


中国株に詳しい人なら、ペトロチャイナが2007年9月、香港証券市場で史上最高値をつけたことを覚えているだろう。ニューヨーク証券取引所(NYX)ではペトロチャイナの米国預託証券の価格が過去3年間で3倍以上に上昇した。欧米のオイルメジャーを上回る実績に世界の投資家は着目した。


一方、中石化集団のうち油田・工場・販売などの部門を引き継いで発足した民間企業が「中国石油化工」である。こちらは2000年に香港、上海、ロンドン、ニューヨークの各証券取引所に上場している。石油化学製品の生産で中国1位、原油生産では2位である。「中国二大民間石油企業」といった場合は、ペトロチャイナと中国石化が該当する。


さらに中国海油(CNOOC)には、同社が株式の70%を保有する民間企業の子会社「中国海洋石油」(CNOOC Ltd)があり、実際の海中油田探査・採掘事業を行っている。こちらも香港、ニューヨーク証券取引所に上場している。


中国では、これら3国有企業と3民間企業が石油関連事業を分担する形になっている。事業区域ではペトロチャイナが中国北部、中国石化が中国南部とほぼ南北に分かれて担い、ペトロチャイナは採掘などの川上分野に強みがあり、中国石化は石油化学製品などの川下分野に強いという特徴がある。ガソリンスタンド事業はこの2社の独占状態。理由はこの2社だけが中国での新しいガソリンスタンドを開設する権利を得ているからだ。


1993年から石油輸入国に転じた中国は、国内生産に力を入れるのはもとより海外企業の買収や開発途上国への進出に大きなエネルギーを注いでいる。これよりしばらくは中国の石油開発を紹介していこう。


By Master K/益田 慶