2008年2月8日7日の海外為替市場
オプションバリアをブレークし激しい値動き。
イングランド銀行(BOE)は政策金利を予想通り0.25%引き下げ5.25%に決定したが、声明から大幅な追加利下げ観測は弱まるが、経済指標は弱く、ポンド売りが続き1.9388まで急落。欧州中銀(ECB)は予想通り4.0%の政策金利据え置きを決定したが、トルシェECB総裁発言から、欧州景気の鈍化が示され、前回の利下げなしから→金利引き下げの可能性に、クロスでユーロは売られ、ユーロドルは1.4440まで急落した。
円は、ドル円はクロスの円買いに105.91円まで一時下落し、106.60~70円の上値は重かったが、堅調な米国株、米非製造業ISMの数字が計算ミスとのうわさが広まり、米金利が上昇、上値を抜け107.84円まで急騰、クロス円は紆余曲折がありながら、GBPJPY、EURJPYは横ばい、NZDJPY、AUDJPY、CADJPYは円安の展開となった。
NZの雇用統計は非常に良くNZDは堅調に推移、英国の製造業生産高+鉱工業生産は弱くポンドは軟調に推移した。
●ドル円
アジア市場のドル円は106.52円で取引が始まり、日経平均株価の下げに106.28円まで下落したが、午後に入ると株価が反発、上昇に転じると円売りが強まり、15:00時のオプションカットでは106.62円まで上昇、106.45~60円のレンジで取引が続いた。欧州市場は106.51円で取引が始まり、一時106.71円まで上昇したが、BOEとECBの金融政策発表を控え積極的に動き難く、GBPJPYの売り、欧州株の下落にドル円の売りが強く106.25円まで値を下げた。BOE声明で追加利下げ観測がやや弱まり、GBPJPYが買われると106.52円まで上昇、トルシェECB総裁からユーロ圏景気の下向きリスクが示されると、欧州株は続落となりクロスの円買いは強く、105.91円まで続落となった。オプション勢の買いに下げ止まり、オプションカットでは106.55円まで上昇、ロンドンフィキシング後に前日海外市場の高値106.80円を超え、ストップロスの買いに107.00円まで上昇、本邦実需筋+オプション勢の売りに上値を押さえられながらも、米国株が上昇、米非製造業ISMの数字が計算ミスとのうわさに107.00円の壁を上抜け上昇、107.50円のオプション・バリアをトリガー+投機筋のストップロスの買いに107.83円まで急騰した。1月25日の高値107.90円が意識され上げ止まり、108円の分厚い売りにドル買いも続かず107.27円まで下落、07:00時では107.50円で取引されている。
●ユーロドル
アジア市場のユーロドルは1.4631で取引が始まり、1.4637を高値に1.4608~20の狭いレンジで取引が続いたが、15:00時のオプションカットを境に1.4640まで上昇、仏銀行の破綻のウワサ+欧州経済成長の鈍化に1.4609まで下落した。欧州市場は1.4610で取引が始まり、1.4600を安値に東欧筋や政府系ファンの買いに下げ止まり、EURGBPの買いに1.4652まで上昇したが、GBPUSDが下落、欧州金融機関の破綻のウワサが続き、軟調は欧州株に1.4617まで値を下げた。BOEの0.25%金利引き下げにも特に反応は鈍く、声明で大幅な利下げ観測が弱まるとEURGBPが下落、ECBの金利据え置きにも、トルシェECB総裁から欧州経済の鈍化が示されると、1.450の大台を割り込み1.4482まで急落した。オプションカット後では一時1.4550まで値を戻したが、ユーロ売りセンチメントは変わらず1.4440まで続落、07:00時では1.4481で取引されている。
●ユーロ円
アジア市場のユーロ円は155.88円で取引が始まり、日経平均株価の下落に155.34円まで続落したが、本邦勢の買いに下げ止まり、株価が反発すると155.95円まで上昇、155.65~85円のレンジで取引が続いた。欧州市場は155.62円で取引が始まり、156.00円まで上昇したが、156円超えられずGBPJPYの売りが続き、155.35円まで下落した。BOE声明後のGBPJPYの買いに155.80円まで上昇、トルシェECB総裁の記者会見に155円を割り込み、オプション勢+ファンド筋から激しい売りが炸裂、154.06円まで急落となった。オプションカット後には155.11円まで上昇、一時154.52円まで値を下げたが、米国株が上昇すると円売りが強く、短期投機筋の買い戻しに156円を超え156.20円まで急回復した。オプション勢の売りに155.12円まで急落、07:00時では155.67円で取引されている。
●主な経済指標の結果
香港休場(旧正月)
06:45 NZ 第4四半期の雇用増加=前期比1.1%(予想0.4% 前回-0.3%)、 失業率=3.4%(予想3.6% 前回3.5%)
15:45 スイス 1月の失業率(季節調整前)=2.8%(予想 2.8% 前回 2.8%)、 調整済2.6%(予想2.6% 前回2.6% )
18:30 英 12月の鉱工業生産=前月比-0.1%(予想0.1% 前回-0.1%)、前年比0.6%(予想1.0% 前回0.3←0.4%)
18:30 英 12月の製造業生産高=前月比-0.2%(予想0.2% 前回-0.1%)、 前年比0.0%(予想0.3% 前回0.1%)
20:00 独 12月の製造業受注=前月比-1.7%(予想-2.0% 前回3.0%←3.4%)
21:00 英 イングランド銀行(BOE)政策金利発表=5.5%政策金利の0.25%引き下げ5.25%に決定
21:45 ユーロ 欧州中銀(ECB)金融政策発表=4.0%の政策金利の据え置きを決定
22:30 米 新規失業保険申請件数(2/3までの週)=35.6万人(予想34万人 前回32.65←37.5万人)
00:00 米 12月の住宅販売保留数=85.9・-1.5%(予想87.6・-1.0% 前回87.2・←87.6・-2.6%)
05:00 米 12月の消費者信用残高=45億ドル(予想73億ドル、 前回171←154億ドル)
●昨日の主な発言その他
米国・カナダ
◎フィッシャー・ダラス連銀総裁=商品市況に対する世界的需要による前例のないインフレ圧力に直面。 インフレを加速化せず適切な刺激を与えるよう注意を払うべき。 成長が急激に減速するなか適切なポリシーミックスを模索。刺激策とインフレのバランスを取る必要。 成長率の急激な減速と高水準のインフレ双方の対応に政策の焦点を当てる必要。
◎ポールソン米財務長官=中国に人民元の上昇ペース加速を求めている。中国に圧力をかけることを目的とした法案は逆効果。米経済はリセッションに入っているとは思わない。
◎ロックハート・アトランタ連銀総裁=最近の金融緩和や流動性供給が金融市場の安定化につながる。リスクに対する警戒姿勢が新たな標準となる可能性が高い。金融市場の動向は無視できない。ドル安が貿易面で寄与。インフレ指標は高水準で快適な水準を超ええいる。
◎ウェオーレン・バレット氏=利下げ継続の影響で資金は駆りやすく、現在の状況が信用収縮とは思わない。米ドルは貿易赤字状況に変化が無い限り数年間下落が続く。
◎NY州保険局長=金融保険会社の活動規制に迫られる可能性。
◎ブロッサー・フィラデルフィア連銀総裁(6日)=米景気減速にもかかわらず、インフレ圧力を注視。
欧州・英国
◎トルシェECB総裁の記者会見
成長=ユーロ圏の経済ファンダメンタルズは健在だが、データは経済見通しの下向きリスクを確認。2007年第3四半期から成長は一段と減速。海外の景気減速がユーロ圏GDPに影響する可能性がある。現在は潜在的な成長率に近いがおそらく下限。インフレ=マネーと信用の非常に力強い伸びを背景に中期的な物価安定リスクは上向き。インフレ上昇圧力が中期手に波及することはあってはならない。インフレ期待の不安定を避け、中期的な物価安定がECBの責務で実現できる唯一の方法。今後数ヶ月間のインフレ率は2%を著しく上回る見込み。据置きは全会一致=利上げや利下げを主張したメンバーはいなかった。不透明=今後数ヶ月間は非常に強い、異例に高水準の不透明性が特徴付けられる。金融市場リスク=予想より区範囲である可能性があり、世界やユーロ圏の成長へのマイナス影響。
イングランド銀行声明
◎英利下げは需要鈍化や市場の混乱に対応したもで依然インフレを懸念。需要鈍化や金融市場の混乱を受けて景気を押し上げることが目的。インフレリスクが依然として懸念材料。中期的にインフレ率を目標圏内に戻すためにはある程度の景気減速が必要。経済活動の急激な減速が中期的にインフレ率を目標以下に押し下げるリスクと、インフレ期待の高まりによりインフレ率が目標を上回る水準にとどまるリスクのバランスを取る必要がある。2月13日にインフレ報告を掲載。
◎キングBOE総裁=インフレ期待は記録的な水準で推移しており、インフレ率はまもなく2%の目標を大幅に上回る可能性がある。
◎スペインのサンタンデール=2007年純利益+23%、評価損は14億ユーロ。
◎ノベリ仏貿易担当相=ユーロ高がフランス経済成長の重し。
◎英国率統計局=ノーザンロックを公的金融機関に分類。
◎独ウェストLB=資本増加にむ向けた協議を中断。
◎ユンケル・ユーログループ議長=金融市場はファンダメンタルズを反映していない。EURUSDの上昇を懸念。
◎ドイツ銀行=第4四半期のサブプライム関連の評価損はゼロ。
日本・その他
◎岩田日銀副総裁=先進国協調により適切に流動性を供給することが重要。市場の流動性が最大の不確実性があり、日本経済の回復も遅れる可能性。
◎福井日銀総裁=グローバルな経済と金融面のダウンサイドリスクがあり、G7で十分討議されるだろう。好循環メカニズムは少し弱まっているが保全されて続けている。
G7関係
◎声明草案は、課題が多く不透明、為替に関する文言はまとまっていないが10月と変わらない見通し。
◎フレアティカナダ財務相(6日)=G7でドル安と一部アジア通貨の硬直性について話し合う。