2008年2月28日 27日の海外為替市場
米バーナンキFRB議長の議会証言を前に、投機筋のドル売り、米経済指標は弱く、既に激しいドル売り。EURUSD、USDCHFはドル安値を更新、GBPUSDは高値を更新。
アジア市場は、前日のユーロ高の流れを受け1.500超えの買いを試し上昇が続き、予想外にオーストラリア第4四半期建設支出がマイナスで、AUDやNZDのロングポジションの調整売りが強くAUDJPYも朝方は売り傾向が続いたが、0.9320近辺では海外ファンド勢の買いに支えられ値を戻し、ドル売りの流れにAUDも堅調に推移した。
欧州市場は、独輸入物価指数が強く、ロシアやスイス勢などの投機筋のGBPUSD・EURUSD・USDCHFでドル売りが始まり、各テクニカルポイントをブレークし、GBPUSD=1.9878→1.9973、EURUSD=1.5016→1.5089、USDCHF=1.0715→1.0666までドル売りが進んだ。弱い欧州金融株に円買いも入り、特にGBPJPYは213.08→211.39円まで急落(米国市場では210.65円まで)した。
米国市場は、耐久財受注が過去5年間で最低のマイナス幅となり、ユーロドルが1.51を超え上昇が続き、米新築住宅販売件数が弱く、バーナンキFRB議長の議会証言後も、FRBの金利引き下げ期待に、ドル売りの流れは変わらず、EURUSD=1.5144、USDCHF=1.0611と最安値を更新、ドルの安値圏での取引が続き、米連邦住宅公社監督局(OFHEO)が政府系住宅金融機関2社のポートフォリオの制限解除したことで、米株価が上昇、ドル売りも弱まった。
●ドル円
アジア市場のドル円は107.27円で取引が始まり、朝方の107.41円を高値に、前日の消費EURUSDが1.50の壁を超え、AUDJPYの売りも加わり、海外勢のドル売りの動きが強く、107円以下の本邦実需筋のドル買いを消化しながら、106.69円まで下落した。欧州市場は107.05円で取引が始まり、106.80円以下のストップロスのドル売りを誘発し、ロシア勢のGBPJPYの売りも加わり106.21円まで急落した。本邦実需筋の買いや東欧勢の買いに下げ止まり、106.58円まで値を戻したが、本邦輸出筋や資本筋のドル売りが続き、106.20~50円のレンジで取引が続いていた。米耐久財受注が弱く106.18円まで下落、オプションカットでは105.96円まで下落したが、2月7日の安値105.91円を前に、バーナンキFRB議長の議会証言を前に投機筋のドル買い戻しも続いた。議会証言の発言直後には、106.62円まで値を戻したが、主要通貨でドル売りが進み上値も重く、米株価が上昇に転じ底値も堅く、106.25~55円のレンジで売り買いが交錯し、07:00時では106.47円で取引されている。
●ユーロドル
アジア市場のユーロドルは1.4972で取引が始まり、これを安値に1.5000と1.5025のオプションバリアを試す買いに、1.5049まで上昇、1.5050のオプション勢の売りに上げ止まり、1.4983~13のレンジで揉み合いとなったが、欧州勢のGBPUSDの買い+独輸入物価指数が高く、1.5050のオプションバリアを上抜け、1.5058まで上昇が続いた。欧州市場はドル全面安の流れに、ECBの利下げ観測後退+FRBの利下げ継続の思惑が強く、1.5088まで続伸、1.5100のテクニカルポイントを試す買いが続いた。ECBのレートチェックのウワサが広まると1.5027まで下落、1.5027~60で揉み合いから、米耐久財受注が弱く1.5063まで上昇、投機筋の利食い売りに1.5020まで値を下げた。オプションカットでは1.5100を超え1.5106まで上昇、バーナンキFRB議長の議会証言を受け、1.5144までユーロ買い続き、1.5100~40のレンジから、07:00時では1.5122で取引されている。
●ユーロ円
アジア市場のユーロ円は106.64円で取引が始まり、ユーロドルの買いに161.43円まで急伸したが、ユーロドルの上昇が止まり、AUDJPY+NZDJPYの売りが強まると160.39円まで徐々に値を下げ、欧州勢の参入に160.98円まで上昇した。欧州市場は160.83円で取引が始まり、GBPJPYの売りが強く、60.16円まで下落、一部本邦資本筋も売りに動き、160円以下のストップロス試し159.85円まで続落した。160円を挟み狭いレンジで取引が続いたが、オプション勢の買いやユーロドルの上昇に161.06円まで上昇、バーナンキFRB議長の議会証言を受けたユーロ高に161.17円まで続伸、一時160.70円まで下落したが、堅調な米国株に円買いも続かず、07:00時では161.01円で取引されている。
●主な経済指標の結果
06:45 NZ 1月の住宅建設許可=前月比3.3%(予想 前回-3.9←-5.2%)
豪 第4四半期建設支出=前期比-1.0%・288.5億豪ドル(予想2.0%)、前年同期比2.6%(前回2.2%)予想外の減少。
16:00 独 3月のgfk消費者信頼感指数=4.5(予想4.4 前回4.5)
16:00 独 1月の輸入物価指数=前月比0.8%(予想0.4% 前回-1.0%)、前年比5.2%(予想4.7% 前回3.7%)
17:15 スウェーデン 2月の消費者センチメント=0.9(予想5.5 前回5.9)、製造業センチメント=-1.0(予想1.0 前回2.0)
18:00 ユーロ 1月のマネーサプライM3・季調済=前年11.5%(比予想11.3% 前回11.6←11.5%)
18:30 英 第4四半期のGDP・改定値=前期比0.6(予想0.6% 前回0.6%)、前年比2.9%(予想2.9% 前回2.9%)
18:00 ノルウェー 12月の失業率=2.4%(予想2.5% 前回2.5%)
22:30 米 1月の耐久財受注=前月比-5.3%(予想-4.0% 前回4.4←5.0%)、除く輸送機器=-1.6%(予想-1.4% 前回2.0←2.3%)、除く国防関連=-4.7%(予想-1.2% 前回2.1←2.7%)、除く航空機&国防資本財=-1.4%(予想-2.0% 前回5.2←4.5%)→ 過去5年間で最低のマイナス幅
00:00 米 1月の新築住宅販売件数=-2.8%・58.8万件(予想-0.7%・60万件 前回-4.0・60.5←-4.7%・60.4万件)
●昨日の主な発言その他
米国・カナダ
◎バーナンキFRB議長(下院金融委員会で金融政策について半期に一度の議会証言)
→ FRBはドルを注意深く監視、重要な経済の変数。ドルの水準は原油価格に影響、消費者物価への影響はおそらく比較的小さい。投資家のドル離れの明らかな証拠はない。ドルについて目標を設定していない。米国は長期的に貯蓄・投資を高める必要。米国は長期的には国内消費から輸出・投資へのシフトが必要。
→ 住宅市場の低迷は2008年中に米経済成長への大きな足かせではなくなる。低下が来年まで続く可能性があるが、はっきりとはわからない。高水準の住宅差し押さえ率は、米経済に悪影響を及ぼす。差し押さえ回避に民間セクターの住宅ローン債権回収会社と貸出機関に一層尽力するよう促す。高水準の失業が続くのは今後数年間。リスクを均衡させる必要、政策は6カ月以上先を見据えたもの。米国は困難な状況に直面、インフレ高い・景気減速・クレジット市場に圧迫。
→ 利下げしたが信用市場の圧力でスプレッドは拡大した。スプレッド拡大、クレジット市場のスプレッド拡大、FRBの緩和効果をある程度相殺した。原油価格の上昇、前年と同程度の可能性は低い。原油価格が下落しなくても横ばいならインフレ圧力は低下。原油価格、一段高の可能性は比較的低い。
→ 成長支援に向けタイムリーに行動、下方リスクに対し保険を提供。成長への下方リスクは引き続き存在すると認識することが重要。弱い成長・市場の緊張・物価圧力の環境下で政策調整する必要。金融政策は時間をおいて作用、政策は中期的予想・リスクに照らして決定されるべき。商品価格高・物価統計、FRBのインフレ予想に対する上方リスクの拡大を示唆。インフレ期待が抑制できなくなれば、政策は複雑化し柔軟性が制限される可能性。住宅・労働市場や信用状況、成長予想に対し下向きリスクの可能性。1月以降の情報、短期的にさえない経済活動を示唆。住宅市場、今後数四半期で経済活動を下押しする見込み。インフレやインフレ期待を引き続き注意深く監視へ。インフレ、予想よりも低下もしくは上昇する可能性。予想以上の世界経済の減速、物価圧力を緩和する可能性。
◎WSJ紙=コーンFRB副議長の発言は追加利下げを強く示唆するもの。
◎米連邦住宅公社監督局(OFHEO)が政府系住宅金融機関2社のポートフォリオの制限解除→ 米国株上昇。
欧州・英国
◎EURGBP最高値更新、EURUSD最高値更新、
◎ウェーバー独連銀総裁=ユーロ圏のインフレ率が2008年に、ECBが目標とする2%を下回る水準に低下する可能性は低い。ECBが12月のスタッフ予想で示した1.8%という2009年のインフ予想は、過去最高値で推移している原油価格を踏まえると、低すぎる可能性。現在の市場で主流となっている金利に対する予想は、明らかにインフレリスクを過小評価している。2008年のユーロ圏経済成長は、長期的な潜在成長率をわずかに下回る水準に鈍化する程度。インフレを上回る賃金の伸びは、過去最高水準となっている現在の3.2%というインフレ率をさらに高進させる可能性。長期インフレ期待が大幅に上昇しているようであれば、ECBは措置を講じる、との姿勢を示した。仮に明らかな上方トレンドがみられたら、それはわれわれが金融政策の措置を講じるシグナルとなる。
◎ウェリンク・オランダ中銀総裁=輸出業者は1.40~1.45ドルのユーロ相場に対応できている。今後の相場動向が経済に及ぼす影響を予測することは難しい。 ECBは来週スタッフ予測を更新する際、米英間の取引の流れの変化を考慮。
◎アルムニア欧州委員会委員=ユーロの水準は市場で決定されているが、過度のボラティリティは歓迎されない。 ユーロ相場は需給の産物。
◎ビーニ・スマギ専務理事=ECBが来週発表するスタッフ予測では、12月の見通しを修正へ。
◎英住宅金融大手のHBOS決算が市場予想を下回り8%近く急落。
◎ドイツ商工会議所(DIHK)のチーフエコノミスト=独企業はユーロ上昇の影響を受けているが、これにうまく対処することができる。
日本・その他
◎山本前金融担当相=日本版SWF、外準運用益3.5兆円上限ならドル離れ懸念払を払拭できる。
◎アジア通貨上昇=シンガポールドル、マレーシアリンギ、タイバーツが約10年ぶり高値に上昇。タイ政府は資本規制を廃止する見込み。シンガポール通貨庁は介入を継続の見込み。