2008年2月23日22日の海外為替市場
アジア市場では、米国の金利低下期待と主要国の景気低迷に反して比較的良好なアジア経済に、シンガポールドルはUSDSGD=1.4050と10年半となるSGD高・USD安、THBも10年半来の高水準、TWDは2年半来の高値と、他のアジア通貨も上昇、弱いアジア株+日経平均株価に円高が続いた。
欧州市場では、経済指標が強弱混在したが、サービス業PMIが52.3(予想50.7)と4年半ぶりの低水準から上昇に転じて、EURUSD1.4815→1.4852(NY市場で一時1.4861)まで上昇、弱い欧州株価に上昇力も弱く揉み合いとなった。
米国市場では、最大手home-funding会社が2社が格下げされ、フィッシャー・ダラス連銀総裁発言もドルにとっては弱気な材料とされ、米国株の下落に円高が進みUSDJPY=一時106.72円まで下落、ドル売りの流れが続いた。カナダの小売売上高は、除く自動車=前月比-0.4%(予想0.4%)と弱く、USDCAD=1.0100→一時1.0166まで上昇、CADJPY=一時105円近くまで下落した。しかし、終盤ぎりぎりで、米金融保証会社(モノライン)アムバック・フィナンシャル・グループ の救済策が25日か26日にも発表される可能性があるとの報道に→米株価上昇、ドル買い戻しが進む。
●ドル円
アジア市場のドル円は107.40円で取引が始まり、仲値の円売り需要に107.54円まで上昇、弱いアジア株+クレジットリスクの高まりに107.36円まで下落、オプションカットでは一時107.57円まで上昇したが、アジア通貨高の流れに107.27円まで値を下げた。欧州市場は107.31円で取引が始まり、アジア勢買い+投機筋の売りに、107.17~35円の狭いレンジで売り買いが交錯したが、19日の安値107.21円、21日の安値107.17円を割り込み、ストップロスのドル売りが加速、ECBフィキシングでは106.90円のストップロスも試し106.85円まで続落した。106円台では本邦資本筋の買いは厚く、107.32円まで上昇したが、米国株は弱くクロスの円買いが続き、一時106.72円まで続落したが、金曜日の薄商いの中で、モノライン社の救済が直前に迫っているとの報道に、米株価は上昇=円売りに変化し、107.33円まで上昇、107.16円で取引を終了した。
●ユーロドル
アジア市場のユーロドルは1.4813で取引が始まり、米系ファンドの売りに1.4789まで下落したが、1.48以下ではアジア勢の買いが続き下げ止まり、1.4795~20狭いレンジで取引が続いた。欧州市場は1.4810で取引が始まり、一時1.4792まで値を下げたが、ユーロ圏サービス業PMIが4年半ぶりの低水準から上昇し、前日の高値1.4838を超え1.4851まで急伸、1.4850超えの欧州勢の売りは厚く、1.4820~40の狭いレンジで揉み合いとなった。ECBフィキシングでは1.4861まで上昇、EURGBPの売りに1.4822まで下落、1.4862まで再上昇したが、オプション勢の売りに上下を繰り返し、ロンドンフィキシング近くでは1.4795まで値を下げ、1.4815~40の揉み合いから、1.4827で取引を終了した。
●ユーロ円
アジア市場のユーロ円は159.07円で取引が始まり、仲値の買いに一時159.30円まで上昇したが、決算絡みのリパトリの円買い戻しに、158.86円まで下落、158.95~30円で揉み合いが続いたが、アジア株安+アジア通貨高+クレジットリスクの高まりを材料に158.90円まで値を下げた。欧州市場は158.94円で取引が始まり、直後には158.54円まで下落、ユーロ圏のサービス業PMIに159.25円まで上昇したが、クレジットリスクが意識され、弱い欧州株に159円台の売りが続き、ECBフィキシングでは158.61円まで下落した。EURUSDの買い+オプション勢買い159.18円まで上昇したが、弱い米国株に円買いが強く、158.15円まで急落、158.25~55円のレンジから、終盤にかけて米国株が急速に値を戻し、159.14円まで急伸、158.98円で取引を終了した。
●主な経済指標の結果
18:00 ユーロ 2月のComp PMI=52.7(予想51.5 前回51.8)
18:00 ユーロ 2月の製造業PMI=52.3(予想52.3 前回52.8)
18:00 ユーロ 2月のサービス業PMI=52.3(予想50.7 前回50.6)→ 予想より強く4年半ぶりの低水準から上昇しユーロ買いとなる
19:00 ユーロ 12月の製造業新規受注=-3.6%(前月比-1.0% 前回2.0←2.7%)、前年比2.1%(予想8.4% 前回11.4←11.9%)
22:30 カナダ 12月の小売売上高=前月比0.6%(予想0.7% 前回0.9←0.7%)、除く自動車=前月比-0.4%(予想0.4% 前回2.0←1.7%)
●昨日の主な発言その他
米国・カナダ
◎フィッシャー・ダラス連銀総裁=インフレ基調に変化がみられ、個人的に注視している。非常に狭い通路を進み、一方にはインフレの落とし穴があり、もう一方には景気減速リスクがある。インフレを懸念する企業経営者が増加。インフレ期待が十分に抑制されているかどうかが問題。最近成立した景気対策法が、企業の設備投資を押し上げる。
◎S&P=米金融会社ゼネラル・モーターズ・アクセプタンス・コーポレーション(GMAC)と、住宅金融部門レジデンシャル・キャピタル(レスキャップ)をジャンク級内で格下げした。
◎米金融保証会社(モノライン)アムバック・フィナンシャル・グループ ABK.N 救済策が25日か26日にも発表される可能性がある→米株価上昇、ドル買い戻しが進む。
◎グロー ス・PIMC最高投資責任者=金利の大幅利下げは、住宅ローン金利の低下につながっていない。
欧州・英国
◎ゴンサレスパラモECB専務理事=最近のユーロ圏の経済指標は強弱が混在。ECBは引き続き上向きのインフレリスクを注視。 成長に対する多くの下振れリスク、インフレに関しても多くの上振れリスクがある。ユーロ圏のファンダメンタルズは全般的には引き続き健全。クレジット市場の圧迫は年内に軽減する確率を織り込んでいない。過去数週間で市場の楽観的な見方は若干後退。金融市場への流動性供給を必要なだけ続ける。
◎オルファニデス・キプロス中銀総裁=ECBの金利をめぐる選択肢はオープンで、経済動向について先を読もうとするのは誤り。前回のECB理事会の主要懸念は高水準のインフレで、同時に成長への下向きリスクの増大も認識。
◎ユンケル・ユーログループ議長=2008年のユーロ圏成長率見通しは、欧州委員会が予想する1.8%に近くなる。
◎ムーディーズ=金融保証会社CIFGの最上級格付けを引き下げ方向で見直し。
◎英ロイズTSB=2007年の評価損計上額を0.8億ポンド積み増し2.8億ポンド。
日本・その他
◎大田経済財政担当相=景気は踊り場とは見ていないが、入る可能性は視野に入れておく必要。先行き景気の下振れリスク高まっており、より慎重に見ていく必要。
◎2月月例経済報告=景気はこのところ回復が緩やか、基調判断を1年3カ月ぶりに下方修正。
◎あいおい=サブプライム損失920億円で今期最終赤字。
◎福井日銀総裁=世界経済の不確実性高まっており、米経済も減速傾向一段と強まっている。
◎中国人民銀行(第4四半期の金融政策報告書=2008年上期はインフレ率が比較的高水準で推移。国内外の不透明感の高まりを背景に成長が鈍化
◎中国銀行業監督管理委員会=中国の銀行が日本のミューチュアルファンドの投資することを容認。