2008年2月21日20日の海外為替市場
紆余曲折とでも言うのか、行って来いの相場とでの言うのか、日々の値動きの幅は広いが、終わってみれば同じような水準に戻っている。
アジア市場は、FT紙でKKRファイナンシャル・ホールディングスが数十億ドルのCP返済を延期との報道、アジアの株価が下落=円買いが強まる。オーストラリアの失業率4.1%に低下、2007年第4四半期の基調インフレ率の前年比3.6%と16年ぶりの高水準となったが、第4四半期の賃金価格指数が予想通りで期待が裏切られ、ポジション調整のAUD売りが続き、NY市場でようやく反発に転じた。
欧州市場では、イングランド銀行の金融政策委は8対1で政策金利0.25%引下げ5.25%を決定したが、ブランチフラワー委員が0.5%の利下げを主張→ 3月の追加利下げの可能性が高まりポンドが続落。独NRW州政府首相が、州立銀行は危機的状況との発言に、ユーロは1.470から一時1.4615まで下落、米国市場の終盤に元の1.4722まで回復した。
米国市場では、米CPIが予想より強く金利引き下げ観測が後退、株価は下げたがドル買いが強まり、株価が銃上昇に転じると、クロスでは円売りが強まり、米FOMC議事録は更なる金利引き下げ期待に株価は上昇、主要塚は総じて小幅な値動きとなった。
●ドル円
アジア市場のドル円は107.77円で取引が始まり、NY勢のポジション調整の買いとクロスの円売りに108.18円まで上昇したが、欧州金融機関の損失拡大の観測や、クレジット市場の混乱にアジア株が弱く、英系金融機関の決算を巡り107.72円まで下落、一時107.87円まで値を戻したが、107.51円まで続落となった。欧州市場は107.57円で取引が始まり、107.50円以下のファンド勢の買いは強く、107.49円を安値に、107.50~65円のレンジで売り買いが交錯したが、107円台のドル買いは強く108円まで値を戻した。EURUSDの急落を受けた、EURJPYの売り+株価の下落に一時107.67円まで値を下げたが、ECBフィキシングでは108.12円まで値を戻し、米CPIは予想より強くドル買いと米株価の下落に、107.78円~108.23円で上下に振れ、FOMC議事録を前に動きも鈍く107.80~10円のレンジで取引が続いた。米国株価がプラスに転じると108.37円まで上昇、FOMCの発表にも動意は鈍く、108.05~25円のレンジで取引が続き、07:00時では108.13円で取引されている。
●ユーロドル
アジア市場のユーロドルは1.4724で取引が始まり、1.4713~31の狭いレンジで取引が続いていたが、午後に入ると欧州金融機関の損失拡大の観測や、株価の大幅下落の影響を受けたEURJPYの売りに、1.4700まで徐々に上値を切り下げた。欧州市場は1.4700で取引が始まり、BOE議事録を受けたEURGBPの買い強く1.4730まで値を戻し、1.4705~30のレンジで取引が続いていたが、独NRW州政府首相が、州立銀行は危機的状況との発言に、1.4650~60のストップロスの売りを巻き込み、1.4635まで下落した。欧州勢の買いに1.4668まで値を戻したが、米CPIが強く1.4614まで続落したが、18日の安値1.4611を割り込めず、政府系ファンドの買いに1.4660まで値を戻し、投機筋の買い戻しに1.4701まで上昇、FOMC議事録に1.4723まで続伸、07:00時では1.4710で取引されている。
●ユーロ円
アジア市場のユーロ円は158.69円で取引が始まり、豪第4四半期の賃金価格指数の上昇を期待したAUDJPYの買いに159.03円まで上昇したが、予想通りの結果にAUDJPYが下落、GBPJPYの買いに159.28円まで上昇したが、クレジット市場の混乱から日経平均株価が大幅下落、158.22円まで続落となった。欧州市場は158.12円で取引が始まり、欧州金融機関の評価損計上の思惑に、157.98円まで下落したが、EURGBPやユーロドルの買いが強く、159.00円まで上昇したが、独州立銀行の金融危機の発言に157.79円まで急落した。欧米国株が弱く一時157.70円まで値を下げたが、158円以下では実需筋の買いや、ファンド筋の買いが続き、157.90~158.40円のレンジで売り買いが交錯、米株価がプラスに変わると159.20円まで買い戻しが入り、米FOMC議事録の発表後には、一時159.27円まで上昇、07:00時では159.10円で取引されている。
●主な経済指標の結果
08:50 日本 日銀金融政策決定会合議事要旨(1月21・22日分)
09:30 豪 第4四半期の賃金価格指数=前期比1.1%(予想1.1% 前回1.0%)、前年比4.2%(予想4.2% 前回4.2%)
16:00 独 1月の生産者物価指数(PPI)=前月比0.8%(予想0.3% 前回-0.1%)、前年比3.3%(予想2.8% 前回2.5%)
18:30 英 BOE議事録=8対1で政策金利0.25%の引下げを決定
18:30 英 1月マネーサプライM4=前年比12.9%(予想12.3% 前回12.3%)
18:30 英 1月のPSNB(公共部門純借入額)=-141.3億ポンド(予想-97.5億ポンド 前回69.42←78億ポンド)、PSNCR(公共部門純借入所用額)=-221.1億ポンド(予想-195億ポンド 前回160.01←169.8億ポンド)
20:00 英 2月のCBI trends orders(受注)=3(予想-1.0 前回2.0)
22:30 カナダ 1月の景気先行指数=前月比0.2%(予想0.0% 前回0.0%←-0.1%)
22:30 米 1月の消費者物価指数(CPI)=前月比0.4%(予想0.3% 前回0.4%)、前年比4.3%(予想4.2% 前回4.1%)、 コア指数=前月比0.3%(予想0.2% 前回0.2%)、前年比2.5%(予想2.4%、前回2.4%)
22:30 米 1月の実質所得=-0.5%(予想0.0% 前回0.1%)
22:30 米 1月の住宅着工件数=101.2万件・0.8%(予想101万件 前回100.4万件・-14.8%←100.6万件・-14.2%)、許可件数=104.8万件(予想104万件、前回108万件)
04:00 米 FOMC議事録 (1月29・30日分)
●昨日の主な発言その他
米国・カナダ
◎FOMC議事録=住宅価格が予想以上に下落し、家計の資産減やクレジットへのアクセス制限を招く可能性があり、経済成長・雇用の中間予想に対する大きなリスクとして認識された⇒ 失業率は持続可能な水準を上回って高止まりする可能性。一部の回復にもかかわらず金融市場状況は依然圧迫されている。断固たる利下げ、市場を圧迫し経済を阻害している懸念の連鎖への対策となる。インフレ見通しへのリスクはおおむね均衡との見方が10月より増加。弱まりつつある状況への政策対応でFF金利の即時引き下げが必要。活動の低下が金融状況を損ねクレジットを縮小させる連鎖の可能性は懸念事項。市場への圧迫拡大、投資やクレジットの過剰な反動につながる可能性。コアインフレは今後2年間で緩和する見込み、見通しはかなり抑制されている。住宅価格の一段の下落・家計の資産や信用へのアクセス縮小の可能性はかなりのリスク。弱さを考慮すると0.5%利下げはインフレ圧力には寄与しないとみられる。成長見通し改善すれば、利下げのおそらく急激な反転が必要となる可能性。利下げ後も住宅・金融安定の不透明性・成長リスクは残る。FRBの大半は成長へのリスクは下向き・失業率のリスクは上向きと認識。
◎FRB経済見通し=米GDP成長率中間予想値、08年1.3―2.0%・09年は2.1―2.7%・10年2.5―3.0%。 米コアPCE価格指数、08年2.0―2.2%・09年1.7―2.0%・10年1.7―1.9%。米PCE価格指数、08年2.1―2.4%・09年1.7―2.0%・10年1.7―2.0%。米失業率、08年5.2―5.3%・09年5.0―5.3%・10年4.9―5.1%。
◎NYベースの米シンクタンク=FRBは3月に0.25%~0.5%の金利引き下げを実施するが文言は変化する可能性がある。
◎米貯蓄金融機関監督局(OTS)=国内の貯蓄金融機関が第4四半期に、過去最高となる52.4億ドルルの損失を計上。
◎ムーディーズ=英ノーザン・ロックA2に格下げ。
欧州・英国
◎連邦雇用庁研究所=2008年の独失業者予想は343万人(前年比-35万人)となる15年ぶり低水準。
◎リュトガース独ノルトライン・ウエストファーレン(NRW)州政府首相=独の州立銀行は、世界的なクレジット市場の混乱の影響で危機的状況にある。
◎独シンクタンクIAB=2008年のGDP予想1.75%(亜鉛買い2.5%)に引下げた。
◎イングランド銀行MPC議事録(2月6日・7日)=金融政策委は8対1で政策金利0.25%引下げ5.25%を決定。ブランチフラワー委員が0.5%の利下げを主張→ 追加利下げの可能性が高まりポンドが続落。
◎BNPパリバ銀行=第4四半期の純利益は42%減少。
◎オランダING=第4四半期の評価損を1.94億ユーロ計上。
◎ノワイエ仏中銀総裁=ECBは成長促進のためにインフレと戦う姿勢を和らげることはない。優先課題は購買力を維持すること、つまりインフレと戦うこと。
◎スタンダード・チャータード銀行=市場環境の悪化を理由に、管財人指定を余儀なくされた傘下のSIVホイッスルジャケット」救済案2つを取り下げた。
日本・その他
◎福井日銀総裁(衆院財務金融委員会)=米経済減速の影響は世界経済にもその影響がじわじわと出てきている。先行きダウンサイドリスクが強まっている。金融政策としては適切な金利水準を設定するだけでは不十分で、金融市場が不安定な状況にあるため、金融市場の要であるマネーマーケットに必要な流動性をきちんと供給する。金融資本市場で今リスク回避の動きが強まっており、日本の株式市場にもその影響が強く出ている。実体経済も金融市場も、しばらくこの調整過程が続く。
◎日経平均株価の終値447.54円下落=FT紙はKKRファイナンシャル・ホールディングスが数十億ドルのCP返済を延期との報道を契機に株価は下落、EURJPYの売りが強まり、USDJPYも下落。
◎日銀金融政策決定会合議事要旨(1月21・22日分) =何人かの委員は、米国経済の下振れリスクは高まっており、軟着陸の時期には不確実性がある。何人かの委員は、米住宅市場の調整はこれまで考えていたよりも後ずれする可能性が高い。複数の委員は、足元の米国経済の減速感は予想されていた範囲内だとコメントした。
◎グリアOCED事務総長=世界経済の成長率はOECDや多くの予測機関が2ー3カ月前に見込んでいたよりも低水準になりそう。OECDが昨年12月に発表した見通しでは、2008年の成長率を米国は2.0%、日本は1.6%、ユーロ圏は1.9%と予測。
◎原油価格最高値を更新=一時100.27ドル
◎オーストラリアの失業率4.1%に低下、2007年第4四半期の基調インフレ率の前年比3.6%と16年ぶりの高水準。0.9131まで下落していたが、反発に転じる。