外国為替再入門 2 変動する為替レート
外国為替が変動する理由
外国為替も市場で取引されているのですからひとつの商品です。当然価格がついています。りんごが1個100円というように、1ドルが110円というように値段が付いています。ユーロは160円20銭、オーストラリアドルが98円50銭といった具合です。
この値段は基本的に需給関係で決まってきます。商品の需要と供給によって、需要が高ければ上がり、需要よりも供給が上回れば下がります。ドルを買う需要が高ければドルは上がります。ドルを売る、つまり供給が多ければ下がります。日本の輸出が好調で受け取るドルが多ければ、受け取ったドルを円に換えるときにドルの供給が多くなります。逆に言うと円の需要が多くなります。ですから輸出が好調になって獲得する外貨が増えると円に転換する額も増え、円高になっていくのです。
外国為替を理解する上で、需要と供給を理解することは大変重要です。需給関係が外国為替レートを決める最大の要因になっているのです。
需要と供給が生まれる要因
外国為替に影響を与える需要と供給には、主に3つの要因があります。
1 経常取引(貿易取引)
2 資本取引
3 投機(スぺキュレーション)
貿易取引における輸出取引では、獲得した外貨を邦貨に換えます。ドルを売り、円を買うことになります。輸入取引では支払を外貨でおこないますからドルを買います。当然、円を売ることになります。この売買の差額が為替変動の要因となるのです。
資本取引とは、主に外国の証券に投資することです。外国株、外貨投信、外貨建て債権などを買うには円を当該通貨に転換して買う必要があるわけです。売却するときは逆です。売却して得た外貨資金を円に転換します。したがって円が買われ、外貨が売られます。外国人が日本の証券を買う場合は逆になります。外貨を売って円を手に入れ、証券を買います。市場に外貨が供給されることになります。この対内、対外投資の収支によって外国為替相場は動きます。ポーランド、チェコ、ハンガリーなどの新たにEUに参加した国々への投資が活発におこなわれるため、これらの国の通貨は近年上昇しています。BRICsなどの新興国も同様です。
投機取引(スペキュレーション)とは、為替差益を狙っておこなわれる取引です。銀行の自己ディーリング部門、ヘッジファンドなどが該当します。ある通貨が上昇するという見方が強まると、その通貨の需要が高まります。下がるという見方が強まれば売られるのです。つまり供給が多くなるのです。このような投機的取引は本来の需要があって取引がなされたわけではないので、一定期間を経て必ず反対売買がおこなわれます。
総じていえることは、経常取引は買い切り、売り切りが主であるため長期トレンドを形成します。それに対し投機取引では、短期売買で売られすぎ、買われすぎが起きるためボラティリティの主たる要因となります。