2008年1月30日 29日の海外為替市場
米ビックイベント(FOMC、GDP、雇用統計)を控えて、多くの主要国通貨は前日終値と変わらず、積極的な動きは控えられたが、GBPUSDは過去4週間の高値を更新、一時1.9930まで上昇し今年初めて1.99台を回復、USDCADは1.00を割り込み0.9944まで下落するなど、ドル売りとなった。
アジア市場では外債償還に絡む円買いが続き、日経平均株価の大幅上昇に円売りと変わり、欧州市場は、スイスの貿易黒字の大幅減少と欧州金融機関の問題にドル買いから始まったが、FOMCで利下げ幅拡大の思惑に堅調な株価+ドル買いも鈍く、米国市場に入ると、米耐久財受注が予想を大幅に上回りドル買い→直後にはドルのピークをつけたが、米銀がデリバテイィブで大量の損失を抱えているとの未確認報道や(後で否定)、ケース・シラー住宅価格指数が過去最大の下落率と→ドル売りに流れが変わり、ロンドンフィキシングが終わり、欧州市場が取引を終了すると狭いレンジ相場になった。
●ドル円
アジア市場のドル円は106.88円で取引が始まり、早朝に107円超えのストップロスを試し107.14円まで上昇したが、107円超の本邦輸出企業+米国債の償還絡みの売りに、106.70円を割り込むと106.38円まで続落、日経平均株価の大幅上昇に106.86円まで値を戻した。欧州市場は106.74円で取引が始まり、CHFJPYの売りに106.48円まで下落したが、106.50円以下のドル買いは厚く、CADJPYの売りに106.98円まで上昇、107.10~20円のストップロスを試し107.17円まで上昇、22:30時の米耐久財受注が予想を大幅に上回ると、107.25円まで続伸した。23:00時のケース・シラー米住宅価格は過去最大の下落率と、米銀損失が拡大との未確認報道に、ドル売りに転換し106.66円まで下落したが、00:00時の米消費者信頼感指数が強く、米株価も堅調に推移し、107.16円まで値を戻し、106.90~10円のレンジで売り買いが交錯、07:00時では107.10円で取引されている。
●ユーロドル
アジア市場のユーロドルは1.4779で取引が始まり、早朝の1.4798を高値に、1.48台の売りが前日から続き、ユーロ債償還に伴うユーロ円の売りに1.4757まで下落したが、1.4750以下ではアジア勢の買いに底堅く、ユーロ円が買いに反転すると1.4785まで上昇、1.4760~80のレンジで売り買いが交錯した。欧州市場は1.4765で取引が始まり、1.4747まで下落したが、堅調な欧州株価やFOMCの大幅金利引き下げリスクに、積極的なユーロ売り見られず、ポンドドルの買いの影響に1.4887まで続伸が、アジア市場の高値圏を超えられず、米耐久財受注に1.4754まで下落、00:00時にはオプション絡みのユーロ売りと、弱い米住宅価格にユーロ買いが錯綜、ロンドンフィキシングでは1.4772まで値を戻し、1.4765~75のレンジで売り買いが交錯、07:00時では1.4775で取引されている。
●ユーロ円
アジア市場のユーロ円は157.99円で取引が始まり、早朝の158.55円を高値に、米系投資銀行の売りに上値は重く、ユーロ債償還の売りに157.13円まで続落、157.20~60円のレンジで売り買いの攻防が見られたが、日経平均株価の上昇=円売りの流れに、157.97円まで上昇、戻り売り+CHFJPYの売りに上値の思い展開となった。欧州市場は157.26円で取引が始まり、アジア市場の安値を試し、157円以下のストップロス・トライに失敗、ドル円の買いに157.70円まで上昇、CADJPYの買いに円の売り戻しが強まり、158.31円まで続伸となった。米耐久財受注に153.34円まで上昇したが、アジア市場の高値158.55円を超えられず、米銀損失の未確認報道に、00:00時では157.44円まで急落したが、米国株は堅調に推移、明日のFOMCを控え積極的な取引も見られず、157.85~25円のレンジで取引が続き、07:00時では158.25円で取引されている。
●主な経済指標の結果
08:30 日本 12月の失業率=3.8%(予想3.9% 前回3.8%)、有効求人倍率=0.98(予想0.99 前回0.99)
16:15 スイス 12月の貿易収支=1.981億スイス(予想9.5億スイス 前回18.9億スイス)→ 予想を大幅に下回り、ドル買いの要因となる
18:00 ユーロ 11月の経常収支(季節調整後)=7億ユーロ(予想16億ユーロ 前回31←13億ユーロ )、季節調整前=10億ユーロ(前回39億←20億ユーロ)
20:00 英 1月のCBI 小売売上高=4.0(予想0.0 前回8.0)→ 2006年11月来の低水準
22:30 米 12月の耐久財受注=前月比5.2%(予想1.5%(前回0.5←-0.1%)、除く輸送機器=2.6%(予想0.0% 前回-0.4←-0.8%)、除く国防関連=2.9%(予想0.2% 前回1.7←1.2%)、除く航空機、非国防資本財=4.4%(予想0.1% 前回-0.2←-0.1%)
23:00 米 S&Pケース・シラー住宅価格指数=主要20都市件・前月比-2.1%(前回-1.4%)、前年比-7.7%(前回-6.1%)、主要10都市=前年同月比-8.4%→過去最大の下落率。
00:00 米 1月の消費者信頼感指数=87.9(予想87.5 前回90.6←88.6)
●昨日の主な発言その他
米国・カナダ
◎キミット米財務副長官=主要国は政府系投資ファンド(SWF)の規制論は双方で受け入れ可能。
◎ブッシュ米大統領の一般教書=米経済成長が減速しているのは明らかだが、長期的なファンダメンタルズは健全。景気対策は米経済を支援、上院に追加措置を求めないように要請。
◎関係筋=米下院指導部は景気対策法案の詳細で合意。1500億ドル規模で、一世帯当り1200ドル、単身600ドルの戻し減税、企業優遇税制、住宅プログラムの強化を含む。
◎JPモルガンチェースデリバティブ関連の損失計上のうわさを否定。
◎米当局者=ゴールドマンとモルガンスタンレーにサブプライム業務の情報提供を要請。
欧州・英国
◎ユンケル・ユーログループ議長=欧州経済の成長率は潜在成長率を若干下回るが、ファンダメンタルズは堅調で、米サブプライム住宅ローン危機による影響は限定的。
◎仏経済相=ソシエテジェネラルは危機にある。
◎仏BNPパリバはソシエテジェネラルの買収可能性を検討(WSJ)
◎シュタインブリュック独財務相=日本G7では世界的な不均衡に対処するため、為替に関する文言を変更することは妥当。
◎ラガルド仏経済財務雇用相=FRBは為替に影響を及ぼすために金利を利用していると。 金融政策の利用、特に金利の変動は、一通貨の他通貨に対する動向を圧迫する上で中央銀行が利用できる一手段。 まさに米国の中銀が行っていることだ。 通貨の問題は、大西洋の反対側で見られる、おそらく行き過ぎと思われる金融政策と特に関連している。
日本・その他
◎福井日銀総裁(衆議院予算委員会)=物価安定のもとで息の長い成長が続くような金融環境を整える。足元の日本経済は減速しているが、前向きな循環メカニズムを確り生かして先行き経済の姿に生かしてゆく。
◎あいおい損保=サブプライム損失500億円に脹らむ見込み。
◎三井住友銀行=サブプライム損失990億円計上。
◎中国銀行・中国工商銀行サブプライム関連の引当金を積み増す(香港紙)。
◎プラチナ・銀・金価格は南ア電力危機で上昇。
◎インド中銀(インド準備銀行)=全ての金利を据え置き、レポレートを7.75%に据え置きを決定。
◎マレーシア中銀=政策金利3.5%の据置きを決定。 インフレリスクは主に上向きで、主要なリスクで、必要があれば行動。2009年のGDPは8.5%が目標。
◎IMF2008年の世界経済成長見通しを4.1%(前回4.4%)、米国=1.5%(前回1.9%)、ユーロ=1.6%(前回2.1%)、日本=1.5%(前回1.7%)、中国10.0%変わらず。引き下げ。先行きに対する全般的なリスクバランスは下振れ。金融市場の緊張は高まっており株価は不透明性を拡大している。