2007年12月22日 21日の海外為替市場

クリスマス休暇直前、最後の週末の市場では、ドルは堅調に推移、株高=円売り=資源国通貨高が目立った。

アジア市場は、豪ドルが金融的な安定を材料にAUDUSD=0.85後半→0.8630(一日通じ高値0.8697)まで上昇、ロングホリデーのパーキング資金の動きに、円売+豪ドル買いが続いた。メリルリンチがシンガポール・テマセクホールディングスから最大50億ドルの資本注入を受けるとの報道に、一時ドル売りが加速し、EURUSD=1.4410まで上昇した。

欧州市場は、ユーロドル1.44台は鬼門で、過去も何度も上値が押さえられ、他の主要通貨ではドル高の流れが続き、上昇力も鈍く上値トライが失敗に終わった。株価上昇=円売りに、円は他の通貨でも弱く、ドル円は長く上値を押さえられていた113.50~60円を超え上昇が始まった。

NY市場は、米国株が大幅上昇、米個人消費支出、ミシガン大消費者信頼感指数が強く、ドルは堅調に推移したが、USDCADは1.0のパリティーを回復できず、0.9912まで急落、AUDUSDも0.87直前まで上昇するなど、資源国通貨高が続き、スイス、ポンドは横ばい、円安が目立った相場となった。

●ドル円
アジア市場のドル円は113.15円で取引が始まり、月末のドル買い需要に113.27円まで上昇したが、仲値では逆に本邦資本筋の売りに112.97円まで下落、113.05~20円の狭いレンジから、日経平均株価の上昇を材料とした欧州勢の買いに一時112.95円まで値を下げた。欧州市場は113.13円で取引が始まり、株高=円安を材料に113.40円まで上昇したが、本邦勢やファンド筋の売りに上値は重く、113.20~40円のレンジで取引が続いた。22.15時のECBフィキシングでは113.53~56円近辺のテクニカルポイントを上抜け、113.62円まで上昇、113.50円を底値に、上昇を続ける米国株にドル買いが続き、クロスでの円売りが拍車をかけ、米個人消費支出が強く、ドル買いが始まった。00:00時のミシガン大消費者信頼感指数の景気現況指数が強く、ドル買いが続き、01:00時のロンドンフィキシングでは113.94円まで上昇、その後も薄商いの中で、114円超のストップロスの買いを誘発し、114.21円まで上昇、114.00~20円のレンジから、114.01円で取引を終了している。


●ユーロドル
アジア市場のユーロドルは1.4327で取引が始まり、早朝の1.4317を安値に、本邦資本筋のユーロ円の買いや、週末最後の調整買いに1.4362まで上昇、メリルリンチの資本注入を材料に、1.4411まで上昇した。欧州市場は1.4394で取引が始まり、1.44台の政府系+中銀筋の売りが続き1.4355まで下落、ECBフィキシングの買い需要に1.4387まで上昇、クロスでのユーロ買いに1.4375~90のレンジで取引が続いた。00:00時のミシガン大消費者信頼感指数に上値は重くなり、01:00時のロンドンフィキシングに向けユーロ売りが始まり、1.4348まで続落、終盤ぎりぎりに米主要3銀行、サブプライム対策基金設立を断念との報道に値を戻し、1.4379で取引を終了している。

●ユーロ円
アジア市場のユーロ円は162.13円で取引が始まり、仲値の買い需要に162.30円まで上昇、仲値ではドル円の売りに一時162.00円まで下落したが、本邦資本筋の買い+ドル円の買いに162.53円まで上昇、メリルリンチの資本注入を受けたユーロドルの買いに162.97円まで上昇した。欧州市場は162.86円で取引が始まり、162.65円を底値に、株高=円売りの流れが続き、ECBフィキシングの買い需要に163.35円まで上昇した。00:00時のオプションカットでは163.81円まで続伸、一時163.39円まで値を下げたが、堅調な米国株に円売りが続き、NZDJPY、AUDJPY、CADJPYと円売りの流れが加速、164.08円まで上昇し、163.91円で取引を終了している。

●主な経済指標の結果 
06:45 NZ 第3四半期のGDP=前期比0.5%(予想0.3% 前回0.7%)、 前年比3.3%(予想3.2% 前回3.2%)
16;00 独 11月の輸入物価=前月比0.7%(予想0.5% 前回0.7%)、 前年比3.5%(予想3.3% 前回2.3%)
18:00 ユーロ 10月の経常収支=20置くユーロ(予想18億ユーロ 前回57億ユーロ)
18:30 英 11月の小売売上高指数=前月比0.4%(予想0.2% 前回0.0←-0.1%)、前年比4.4%(予想4.4% 前回4.2←4.4%)
19:00 ユーロ 10月の鉱工業受注=前月比2.5%(予想0.2% 前回-1.6%)、 前年比10.9%予想6.5% 前回2.4%)
22:30 米 11月の個人所得=前月比0.4%(予想0.5% 前回0.2%)、個人消費支出=前月比1.1%(予想0.5% 前回0.4←0.2%)→2年ぶりの増加、 PCEデフレータ=前月比0.6%(予想0.2% 前回0.3%)、前年比3.6%(前回3.0←2.9%)、PCEコアデフレータ=前月比0.2%(予想0.2% 前回0.2%)、前年比2.2%(予想1.9% 前回1.9%)
22:30 カナダ 10月の小売売上高=前月比0.1%(予想-0.2% 前回-0.2%)、 除く自動車=0.0%(予想0.1% 前回0.2←0.1%)
22:30 カナダ 10月のGDP=前期比0.2%(予想0.1% 前回0.1%)
00:00 米 12月のミシガン大消費者信頼感指数・確報値=75.5(予想75.0 前回76.1)、景気現況指数=91.0(前回91.5)→2003年3月来の低水準、消費期待指数=65.6(前回66.2)

●昨日の主な発言その他
米国・カナダ
◎ポールソン米財務長官(WSJ)=住宅金融セクターは前例の無い状況に直面。
◎フィッチ(格付け機関)=債務担保証券(CDO)関連の損失により、金融保険会社MBIAインシュアランスのトリプルAの格付けを引き下げる可能性がある。
◎メリルリンチ(WSJ)=シンガポール・テマセクホールディングスから最大50億ドルの資本注入を受ける可能性がある。
◎ボストン地区連銀=1.25置くドルのサブプライム借り手支援策発表。
◎ピムコのグロス氏(FT)=米経済は12月に入り景気後退入り。
◎米主要3銀行、サブプライム対策基金設立を断念(関係者)

欧州・英国
◎トルシェECB総裁=現在のインフレ水準を短期的にとどめ、賃金の上昇にならないように留意する必要がある。 ユーロ圏はこれまでの予想以上にインフレ長期化に直面している。
◎コンスタンシオ・ポルトガル中銀総裁=世界経済へのリスクはクレジット市場の危機で高まっている。

日本・その他
◎カレンNZ財務相=GDPの発表で成長をけん引する要因が変わりつつある。個人消費が減速し資源セクターが増加。
◎日銀12月月報=米系座は住宅市場の調整が強まり先行き不確実性が高まっている。 エネルギー価格上昇の影響もあり個人消費に減速感が出ている。
◎ストロスカーンIMF専務理事(TVインタビュー)=サブプライム危機は世界の金融安定を損なった。 欧米の経済成長は鈍化する。
◎中国人民銀行=マネーや信用の伸びを抑制するため、金融調整を含む様々な措置を講じる